赤這温泉 阿部旅館の日帰り入浴ってどんな感じなの?
年間300箇所以上日帰り入浴している温泉ソムリエが、実際に訪れてレポートします。
こんな人におすすめ
営業情報とアクセス
▶日帰り入浴時間
9:00〜18:00
▶日帰り入浴料
500円
▶タオル
サービス
▶お風呂の数
内湯(貸切2)
▶サウナ
なし
▶住所
▶電話番号
0229-83-2053
阿部旅館の外観と館内
赤這(あかばい)温泉は東鳴子温泉から江合川を挟んだ箇所にある温泉。赤這温泉と名乗る旅館は阿部旅館一件のみ。周囲に旅館はなく、温泉街という雰囲気はありませんが、分類的には東鳴子温泉の一つとして数えられることが多いです。
東鳴子温泉はかつて赤梅の湯とも言われていましたが、「赤這」はここから来ているのではないかと思います。
赤梅の湯と言われた東鳴子温泉は、江戸時代には仙台藩主の御殿場も置かれた由緒ある温泉です。
阿部旅館は赤這温泉の一件宿。江合川の対岸には東鳴子温泉の温泉街がよく見えます。宿前の道は細くて急坂なのでちょっと気を使います。
駐車場は玄関前を一度通り過ぎた先に広いスペースがあります。
ロビーと帳場。入浴料は500円。
タオルはサービスしてくれました。
阿部旅館は二箇所お風呂があります。昔は男女別だったと思いますが、コロナ対策なのか、現在はどちらも貸切での利用となります。
お風呂に入ろうとすると、「ちょうど10分前くらいにお客さんがいらしてお風呂がふさがっているんです。。15分くらいお待ちいただくかもですが、よろしいですか?」と言われました。
タイミングがちょっと悪かったですが、ここまで来て、引き下がるわけにも行かないので、待たせていただくことに。
小さい旅館なので、お風呂は廊下を進んですぐです。
阿部旅館の温泉
お風呂ゾーン入口。廊下の奥が旧男湯、手前が旧女湯です。
それぞれのお風呂の前にはベンチが置いてあるので、狙いのお風呂の前で順番を待つことができます。
阿部旅館は2つのお風呂で源泉が全く異なります。
成分が濃いのは旧男湯ですが、こちらは源泉温度が高いため加水あり。旧女湯の方は逆に源泉かけ流しです。これはどちらも入りたい。
貸切利用中はこの青い札をドアノブにひっかけます。
貸切利用は30分程度でお願いしますと書いてありました。
ベンチで待っていましたが、どちらのお風呂からも物音があまり聞こえず。これは長時間待ちもあり得るかと覚悟しましたが、旧女湯の方から、洗面器でお湯をバシャーと流す音が聞こえ、がチャっと中の扉が開く音が。旧女湯が最初に空きました。
先客はちょっと若いカップルでした。
「隣のお風呂も入りたいね〜」なんて会話をしていました。
お風呂の真ん前のベンチに座っているわけですので、ガッツリと目が合います。ちょっと気まずさを感じつつも、素早くお風呂へ。
脱衣所。ドライヤーなどはなく、脱衣籠のみ。
こちらが旧女湯の浴室。露天風呂はありません。
シャンプーやボディソープなどもなく、あるのは奥に小さく見える石鹸一個のみ。
純粋に温泉を楽しむだけのお風呂です。
お湯はちょっと黄緑色がかった透明なお湯。ほんの少しの硫黄臭と鉄の臭いがします。味も少し鉄分を感じます。鉄を感じるお湯は鳴子温泉郷では珍しいです。お湯は熱すぎず、適温でした。
加水もなく、完全なる源泉かけ流しのお湯です。
泉質はナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉。
旧泉質名では含芒硝重曹泉となります。
重曹はクレンジング作用により、肌をサラサラにします。
天井が空いているため、隣のお風呂の話し声も聞こえます。
隣のお風呂が上がりそうなオーラを感じたので、
ちょっと勿体無いすが、こちらのお風呂は5分くらい入浴しあがることに。旧男湯へ移動します。
先程のカップルが待っているかなと思ったのですが、待ち客は誰もいませんでした。旧男湯の前のベンチで5分ほど待ちます。
とするとまたしてもカップルが。男の方はちょっと年配で、女の方は若めの年の差カップルに見えました。
貸切利用なので、カップルに人気なのでしょう。
こっちは一人で来ているので、なんだか悲しい気分になります。
地元のおじいちゃんのような方には全然会わず。
貸切ではない時代は、おじいちゃん方もたくさんいたような気がしますが。
こちらが旧男湯。湯船は旧女湯と左右対称で違いはありませんが、お湯の色が全然違います。先程は濁り湯ではありませんでしたが、こちらは土色の濁りがあり、鉄泉のような様相を呈しています。
ですが、鉄分は1mg以下でほとんど含まれていません。
泉質は含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉・硫酸塩泉。
成分総計は2000mg近く、鳴子温泉郷でも濃い温泉です。
旧泉質名では含重曹芒硝硫黄泉で、旧女湯とは異なり、硫黄が含まれるお湯です。
この泉質は隣の川渡温泉と全く同じですが、硫黄の臭いは弱めで、代わりに鉄の臭いをわずかに感じます。
源泉温度が高いため、常時加水はしていますが、源泉かけ流しです。
加水のおかげが、湯温はかなり適温でした。
10分くらいであがると、最初のカップルが旧男湯に入ろうと、ちょうど向かってきているところでした。タイミングよくバントンタッチ。
駐車場へ戻る、新たなお客さんが駐車。この方たちもカップルでした。どんだけカップル多いのよ。。
以上、赤這温泉の日帰り入浴情報をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
東鳴子温泉に日帰りで訪れた際の参考にしていただければ幸いです
日帰り入浴してみた感想まとめ
阿部旅館は鳴子では珍しい完全貸切利用の温泉。
貸切ですが日帰り入浴料は安いため、お得感があります。
二つのお風呂で泉質も異なるため、温泉好きならどちらも入りたくなる温泉です。
先客がいる場合は待ちが発生するので、電話して訪れてみたほうがいいかも。
阿部旅館の泉質と効能
▶旧男湯
✓源泉 赤這温泉3号混合泉
✓温度 71.8度(高温泉)
✓pH値 7.2(弱アルカリ性泉)
✓成分総計 1970mg
✓効能 きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症
▶旧女湯
✓源泉 赤這温泉1号・3号混合泉
✓温度 62.1度(高温泉)
✓pH値 6.8(中性泉)
✓成分総計 1649mg
✓効能 きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症