ホテルたきしま
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 9:00〜17:00
○日帰り入浴料金 500円
○露天風呂 なし
○お風呂の数 内湯(男1・女1・貸切1)
○タオル 200円(ロゴなし)
〇公式HP なし
○混雑度 お風呂で会った人数 1人
○個人的オススメ度 ★★★★☆
2.場所・電話番号
〇電話番号 0229-83-3054
3.泉質
【男女別内湯】
■源泉 瀧島3号源泉
■泉質 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉
(含食塩芒硝重曹泉)
■温度 71.8度 pH7.6
■成分総計 1684mg
【薬湯】
■源泉 瀧島1号泉・2号混合泉
■泉質 ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
(含重曹芒硝泉)
■温度 76.1度 pH7.3
■成分総計 2459mg
4.鳴子温泉について
その歴史は古く、837年に潟山(鳴子火山)が噴火大爆発し、温泉が轟音とともに湧き出したと伝えられています。噴火口のカルデラは現在も潟沼として残っています。源義経や松尾芭蕉も訪れた歴史ある温泉で、現在でも大小様々な旅館がひしめく大温泉地となっています。
鳴子温泉郷は鳴子温泉の他、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉の5つの温泉の総称で、実に370本以上の源泉があります。鳴子温泉郷の特徴はその泉質の豊かさ。現在11種類あると言われる泉質のうち、実に9種類もの泉質がそろうと言われています。
日帰り入浴にも超寛容な温泉街で、これだけ多くの旅館がある中で、日帰り入浴不可の旅館はほとんどありません。
湯巡りのしやすさや泉質の面白さなど、どれをとっても完璧な温泉街。
5.外観・館内・お風呂
ホテルたきしまは鳴子温泉の入口にある旅館。
鉄筋の建物はかなり年季が入っていて、キレイさやオシャレな感じはない愚直な感じ。観光客向けではない雰囲気ですが、そのお湯の良さから多くのリピーターがいる温泉好き必見の旅館です。
日帰り入浴は9時からですが、ちょっと早めに電話してみたところ、「大丈夫。もう入れまよすよ」とのこと。
たきしまは事実上貸切のような利用スタイルのため、お風呂待ちが発生する場合があります。前回は数人がロビーでお風呂待ちをしており、断られたことがあったので、早めに訪問することに。
ロビーに入るや否や、ちょっと強面の圧の強そうなご主人が
ソファーにどっぷり座っていて、一瞬びびります。
日帰り入浴をお願いすると「いいよ」とのこと。
すると、いきなり「うちは他の温泉とはレベルが違うから」と如何にここの温泉がすごいかを切々と語り始めます。
おもむろに、雑誌を取り出すとページを示して、「鳴子でも地元民に愛される温泉ナンバーワンなの」と説明してくれます。
なんでも、仙台の丸山クリニックという所が、アトピーなどの皮膚病の治療にここの温泉をオススメしているのだとか。
若干勢いに圧倒されつつも、一通り説明を聞き、お風呂へ。
お風呂は男女別の内湯の他、薬湯という貸切風呂があります。
たきしまのメインはこの薬湯。源泉も泉質も異なります。
お風呂は階段を下りて1階です。
まずは男女別の内湯から入ることにします。
脱衣所もなかなか年季が入っていますが、汚いとかはありません。
こちらは貸切利用ではないですが、広いお風呂ではないため、混み合うと制限がかかるようです。
こちらが内湯。サイズ的には3人くらい。
鳴子温泉特有のアブラ臭に有機物臭が混ざったような、独特の臭いが立ち込めます。鳴子温泉の東部や東鳴子温泉には多い臭いですが、ここはそこまで強烈な感じではありませんでした。
濃い茶褐色の黒湯です。
泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉。
旧泉質名では含食塩芒硝重曹泉となりますが、なかなか複雑な泉質です。重曹は皮膚の角質を溶かし、肌をサラサラにします。
続いて人気の薬湯へ。入る際はこの札を入浴中に変えます。
先程のご主人から「あがったら、必ず元に戻してね。他の人の迷惑になるから」と念を押されていたやつです。
入口にはノートが吊るしてあり、薬湯に入った人の感想が書かれていますが、「足腰が楽になった」、「はまりました。また来ます」など様々な書き込みが。
薬湯は地下のような場所にあり、薄暗い階段を更に下へと降りていきます。夜だったら絶対怖い。
薬湯へ到着。ご覧のようにデフォでは電気を消されているため、ちょっと怖いのです。
こちらが薬湯。すごいのは熱気!!
温泉のあっつい湯気が浴室の上部に溜まっているのです。
むせるほどの熱さ。サウナよりも熱いかもしれません。
このままだと真っ暗なので、電気をつけます。
浴室が狭いので、鳴子温泉臭もより濃く感じます。
激熱の湯気は奥に見える穴から出てきているようでした。
おそらくそこが源泉。
上の方はとにかく熱いのですが、下の方は意外とそうでもありません。ですが、お湯もしっかり熱い。
これはかなり効きそうなお湯です。
成分的にも先程の内湯よりも1000mg以上濃い温泉。
泉質はナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉。
旧泉質名では含重曹芒硝泉となります。
内湯とは泉質も異なりますが、どちらも保湿成分のメタケイ酸が多め。
重曹とメタケイ酸の両方を含んでいることがミソで、重曹で肌の古い角質を溶かし、そこにメタケイ酸の保湿成分がすり込まれるという仕組み。
帰りに先程のご主人から、ここの温泉で作ったボディソープ兼シャンプー(1500円)をオススメされます。
「お宅、顔に脂肪溜め込みやすいタイプでしょ?」
「ちょっと乾燥肌もあるね」
何て失礼と思いながらも、ご主人が温泉水で実験してくれるというので体験してみることに。
手の甲に源泉100%の水を霧吹きでシュッと吹きかけてもらいます。
それを扇風機で乾かしながら、すり込んで行くのですが。
なんとなんとあら不思議。明らかに肌の色が白くなったではありませんか。しかもサラサラ。
その理由は重曹とメタケイ酸の合せ技によるもの。
温泉の力は間違いなくホンモノなので、結局買ってしまいました。
「使わなかったら、お母さんにでもあげて。喜ぶよ」と。
ちょっと試してみたいと思います。
おじさんのクセは強めですが、温泉の力はすごいの一言。
アトピーや皮膚病の方も一度試してみるのも良いかもしれません。
6.温泉分析書の説明
【男女別内湯】
成分総計が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1310mgで1000mgを超えます。陽イオンはナトリウム、陰イオンは炭酸水素イオンと塩化物イオン、硫酸イオンが20%を超えるので、ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉となります。旧泉質名で含食塩芒硝重曹泉です。
【薬湯】
成分総計が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1310mgで1000mgを超えます。陽イオンはナトリウム、陰イオンは硫酸イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、ナトリウム-硫酸塩塩・炭酸水素塩泉となります。旧泉質名で含重曹芒硝泉です。