滝沢館
基本情報
【日帰り入浴時間】
10:30〜15:00
【日帰り入浴】
800円
【タオル】
350円
【露天風呂】
あり
【お風呂の数】
内湯(男1・女1)
露天(男1・女1)
【公式HP】
【個人的オススメ度】
★★★★☆
住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
027-283-5711
泉質
■源泉
滝沢の湯
■泉質
■温度
23.8度
■pH値
6.1
■成分総計
2069mg
滝沢温泉ってこんなところ
滝沢温泉は群馬県前橋市にある温泉。赤城山の南麓に位置し、赤城温泉郷の一角をなします。
赤城温泉郷は標高が高い順に赤城温泉、忠治温泉、滝沢温泉の総称です。その他近郊には梨木温泉もありますが、日帰り入浴にはケチな温泉地で、日帰り入浴可能なのは湯ノ沢館と滝沢館のみ。
滝沢温泉は1895年の開湯。山深い粕川沿いに滝沢館の一軒宿があります。
秘湯の一軒宿です
滝沢館は滝沢温泉の一軒宿。日本秘湯を守る会にも加盟しており、秘湯ファンなら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
赤城山を登る県道から少しそれたところにあります。
看板はデカくてわかりやすい。
見えてきました。滝沢館。
このアングルは割と雑誌などでも良く見ます。
粕川の渓流沿いにある旅館で、季節柄紅葉もバッチリ。
日帰り入浴可能か電話したところ、「今日は急に気温が下がって。露天がぬるいかもなので、日帰り入浴できるかは10時までに判断します」とのこと。10時に再度電話してオッケイであることを確認してから訪問しました。
というのも、赤城温泉郷って高速からなかなか遠いのです。
周囲に温泉地もなく、日帰り入浴不可だと湯めぐりの代替案がありません。
秘湯を守る会の旅館ですが、こちらはひなび系ではなく、キレイ系の旅館。雑木林の中に清潔感のある和風旅館が佇みます。
日帰り入浴可能な旅館が少なくお客さんが集まりやすいのか、結構人気で駐車場は車がほぼ満車。
こちらがロビー。
帳場の前だけ畳敷きの座敷になっています。
フロントは右側。
日帰り入浴料は800円です。
座敷のフロントってなんか高級な感じがしちゃいます。
タオルは300円。歯ブラシと袋付き。
「何も書いてないけどいいですか?」とわざわざ教えてくれました。正直なところ、ロゴなしタオルはいらないのですが、買いたいと伝えた手前引き下がれず。
露天風呂と内湯は離れています
料金を支払うと、おじさんからお風呂の案内があります。
お風呂は露天風呂と内湯の2箇所で完全に別々の場所。
露天風呂は玄関横のこの湯小屋。
ロビーからサンダルに履き変えて外に出ます。
おじさん曰く、「露天は源泉を沸かしていて、内湯はほぼ水道水」とのこと。ほぼ水道水とまで言わなくていいと思いますが、であるなら露天風呂一択です。
露天風呂入口。
でました。秘湯を守る会の提灯。
脱衣所。
さっそく露天風呂へ。
ドアを開けるとこんな感じ。のれんのような目隠しがしてあり、ここが洗い場になっています。
時間によって色が変わる不思議なお湯
のれんをめくると露天風呂登場。なかなか素晴らしい感じです。
粕川沿いに作られた大きな岩の露天風呂。
渓流の音と色づいた紅葉が温泉気分を盛り上げてくれます。
ロビーで休んでいる人は結構いましたが、お風呂はあまり混んでいませんでした。
泉質はカルシウム・ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩冷鉱泉という極めて珍しいもの。旧泉質名で言うと重炭酸土類泉と呼ばれる種類の温泉。
お湯には黄金色の湯の花が無数に舞っています。こちらの温泉は鉄分も豊富。黄金色の湯の花は酸化鉄。
白い粉のようなものは炭酸カルシウムです。
かつては鉄鉱泉として分類されていたようですが、鉄分は5mgで含鉄泉の基準値の四分の一ほど。
ちなみに以前訪れた際のお湯の色はこんな感じ。
笹濁りのお湯で、全然違う色ですが、温泉水を入替えてすぐは透明。
30時間くらいはこのような色で、その後は白濁、半透明、透明に戻るそう。なんとも不思議。
今日のお湯は透明に近いので、めちゃめちゃ新しいか、古いかのどちらか。素人にはどちらなのかは全然分かりませんでした。
メイン露天風呂の左上に小さな陶器の露天風呂があります。
滝沢館を訪れるのは2回目なのですが、そんなところに風呂があると思わないので、前回は全く気が付きませんでした。
一人サイズの源泉風呂
かなり小さく、本当に1人サイズ。
横に生えてるソテツがなんともかわいらしい。
実はこれ源泉風呂で、24.5度の源泉を楽しめます。
源泉風呂と聞いたらこれは入らざるを得ません。
ですが、24度ってかなり冷たいです。しかも11月の真冬日。
ぬるいを超越した温度。
普通の人だったらまずスルーでしょう。
頑張って入ってみました。壺みたいになっていて結構深いです。
一度入れば震えるほどではなく、不思議とほんのじんわり温かいです。冷たくも熱くもなく、ほぼ無な温度。
でもこれは入って良かった。
こちらの温泉は炭酸ガスも比較的多く含んでおり、お湯に浸かると明らかなシュワシュワ、パチパチ感があるのです。
下に沈んだ踏み石を動かすと、シュワシュワっと炭酸ガスがのぼってきます。
飲んでみると、確かな炭酸味。鉄よりも炭酸味のほうが勝っています。
ちょっと冷えてきたら、メイン風呂であったまり、また源泉風呂に入る。このループで体が芯からあたたまります。
続いてほぼ水道水だという内湯へ。
脱衣所。
こちらが内湯。確かにお湯は無色透明で、露天風呂は全然違います。ほぼ水道水ってことは、多少は温泉が混ざっているのかしら?
あまり魅力を感じなかったので、ここは見学のみ。
事実、露天風呂はお客さんがひっきりなしでしたが、内湯は皆無でした。
滝沢館は他ではなかなかお目にかかれない珍しい泉質。
露天風呂も万人受けする感じで、利用しやすいと思います、
関東で気軽に秘湯を楽しめる旅館です。
温泉分析書 鉄と炭酸ガスも特徴
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは2060mgでなかなか濃い温泉。陽イオンはカルシウム、ナトリウム、マグネシウム、陰イオンは炭酸水素イオンが20%を超えるので、カルシウム・ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素泉です。
その他、鉄分が20mg以上で含鉄泉となりますが、こちらは5mgで届かず。
また、遊離二酸化炭素(炭酸ガス)が1000mg以上で二酸化炭素泉となりますが、こちらは561mgで基準の半分ほど。ですが、500mg以上炭酸ガスを含む温泉はそうそうありません。