湯元藪塚館
基本情報
【日帰り入浴時間】
9:00〜15:00
【日帰り入浴】
1000円
【タオル】
300円
【露天風呂】
なし
【お風呂の数】
内湯(男1・女1)
【客室数】
10室
【公式HP】
【個人的オススメ度】
★★★★☆
住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0277-78-2518
泉質
■源泉
■泉質
2条鉱泉(メタケイ酸の項目で温泉に該当)
■温度
16.3度
■pH値
7.3
■成分総計
456mg
藪塚温泉ってこんなところ
藪塚(やぶづか)温泉は群馬県太田市にある温泉。群馬県の温泉地には北部に固まっていますが、藪塚温泉は温泉が少ない南部の貴重な温泉地。
のどかな田園地帯に5件ほどの旅館が軒をつらねます。
室町時代開湯と伝えられ、新田義貞の隠し湯と呼ばれてきました。一時衰退したものの、明治時代に再興。戦時中は中島飛行機の地下軍需工場が設けられました。
日帰り入浴には冷たい温泉地で、一件のみ可能です。
創業100年余りの老舗旅館
湯元藪塚館は藪塚温泉で唯一日帰り入浴可能な旅館。
全盛期10件ほどもあった藪塚温泉ですが、現在は半分以下にまで減少。
藪塚温泉唯一の大型旅館であったホテルふせじまが2022年11月に閉館。皇族も泊まられた名のある旅館の倒産は、私も結構な衝撃を受けました。
温泉街のリーダーをなくした藪塚温泉は、ずいぶんと寂しくなりました。スイカ型の電球がちょっとかわいい。
藪塚館は明治時代創業の老舗旅館で、規模は小さめ。
奥には御殿のような立派な建物も見えます。
ちょうどホテルふせじまの裏側にあります。
10時前に日帰り入浴可能か電話したところ、「今からでも大丈夫ですよ」のこと。
館内に入るとこんな感じ。
ですが呼んでも呼んでも人が出てきません。
奥の方で掃除機の音が聞こえたので尋ねてみると、
「ちょっと待ってください。今店主がいなくて」とのことで、携帯で連絡。
10分ほど待って宿のおじさんがワゴン車で到着。
伺う際は時間をあらじめ伝えておいたほうが良さそうです。
日帰り入浴料は1000円。ひなびた感じの宿だったので、ワンコインくらいかと予想していましたが、意外と高め。
フェイスタオルも300円でちょい高め。
お風呂は玄関の横にあります。
昭和の銭湯のような浴室
この先がお風呂。
年代物のマッサージチェア。
お風呂入口。宿のおじさんが先回りしてお湯のたまり具合をチェック。「大丈夫ですよ」とのこと。
廊下も入口も渋い感じがして、これは期待できそう。
脱衣所。昭和の銭湯のような造りで、男湯と女湯で天井がつながっています。このときは私以外誰もいませんでしたが、しゃべり声とかは丸聞こえだと思います。
絶滅危惧種のタイル風呂
こちらがお風呂。おお なんてレトロ。今どきなかなか珍しいタイルのお風呂。露天風呂はなく、シンプルに内湯のみ。
ガス燈風の照明もいい感じの雰囲気。
お風呂も天井で男湯と女湯がつながっています。
ここまで渋いお風呂は今や群馬でもほとんど残っていません。
モザイクタイルが鮮やかで、正面にはタイル画も。
ヒッタイトの壁画みたいなオリエント風。
舟風呂と名付けられたお風呂はよく見ると、まんま舟の形。
しかもよく見ると、いかり的なリングも付いていました。
こういう細かいところへのこだわりが面白い。
肝心の温泉はというと、メタケイ酸の項目により温泉に該当する鉱泉。源泉は16度と低いため、加温されていますが、熱すぎずちょうどよい感じ。
塩素消毒や加水はありませんが、循環ろ過あり。
成分的には薄い鉱泉なので、そこまで温泉らしさはありませんが、美肌成分と言われるメタケイ酸。浴後は肌がさらさらになりました。
カランも昔のままといった感じ。
湯元藪塚館は今では珍しい昭和レトロなタイル風呂が自慢。
どちらかというとマニア向けな感じがしますが、藪塚の湯を唯一の
日帰りで楽しめる貴重な旅館。
温泉分析書 メタケイ酸を含む鉱泉
鉱泉分析指針では、泉温が25度以上または溶存物質が1000mg以上で温泉になりますが、こちらは源泉温度が16.3度で冷たい鉱泉。溶存物質も456mgしかないため、鉱泉分析指針上の療養泉として泉質名がつく温泉になりません。
ただし、温泉法上の特定の成分を一定量含む場合には、泉質名はありませんが温泉として名乗れます。
メタケイ酸を50mg以上含むと温泉となりますが、こちらは86mg含むのでクリア。
この場合、「メタケイ酸の項目により、温泉法2条の温泉に該当」などと書かれます