大露天風呂の日記

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西山温泉 下の湯 吊り橋の先にある最強ノスタルジー旅館で日帰り入浴

下の湯
 

 

 

基本情報

 

 【日帰り入浴時間】

10:00〜16:00

【日帰り入浴】

400円

【露天風呂】  

なし

【お風呂の数】 

内湯(混浴1)

【公式HP】   

なし

【個人的オススメ度】

★★★★☆

 

 

住所・電話番号


 【住所】

福島県河沼郡柳津町五畳敷下ノ湯44

【電話番号】

0241-43-2021

 

泉質

 

■源泉

下ノ湯

■泉質   

含硫黄-ナトリウム-塩化物泉

(食塩硫化水素泉)

■温度           

75.1度 

■pH値

7.07

■成分総計  

4610mg

 

西山温泉ってこんなところ

 


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西山温泉は福島県柳津町にある温泉。奥会津と呼ばれる山深い地にある温泉です。発見は奈良時代の717年とされていますが、現在の温泉が形作られたのは明治時代頃。


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滝谷川沿いに小さな旅館が4件点在している静かな温泉地。

源泉は8本あり、順番に入浴すると万病に効くと言われたことから、神の湯とも呼ばれ、湯治場として利用されてきました。

日帰り入浴は中の湯を除く3件で可能。

 

地図にのっていません

 


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下の湯はその名の通り、西山温泉で最も下流にある旅館。

かなりマニアックな旅館で、温泉好きでも知ってる人は少ないかも。

そして、西山温泉の中でも最もノスタルジー色の強い最強のひなび旅館です。


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旅館までは車が通れない木造の吊り橋を渡ります。

この吊り橋からしてテンションあがります。

 

そして問題なのが、下の湯旅館までの道が地図にないこと。

グーグルマップのどこを探しても見つけられません。


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西山温泉を見下ろす橋の上から探して見ると、確かに道はあるようです。下の湯は手前の建物。


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ようやく見つけました。滝の湯旅館のすぐ横の小さな路地。

ここが下ノ湯への唯一の入口。看板もないので初見では絶対無理。


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そうこうしながらようやく到着。手前には明らかに湯小屋らしき建物も見えます。


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美しく色づいた紅葉と清流のコントラストも素晴らしい。絵に書いたようなノスタルジー

そんな中で宿のおじさんがせっせと畑仕事をしていました。

 

ノスタルジーあふれる旅館

 


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こちらが母屋。本当に営業しているの?という感じ。


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休業中との情報もありましたが、2023年11月現在普通に営業しています。ただし、宿泊は受付ておらず日帰り入浴のみ。


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事前に電話したところ相手はおばあちゃん。

「はっ?えっ?何言ってるかわからない あっお風呂? 16時までね。」という感じ。ちょっとビビりつつも、とりあえずオッケイいただいてから来ました。


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母屋の中はこんな感じ。どうみても誰かの家に来た感じ。

ガラス戸の先は居間になっていましたが、誰もいません。

テレビからは大音量でNHKのど自慢の演歌が流れていました。

 

人はいる気配はするのですが、演歌の音にかき消され、何度呼んでも気づいてもらえず。半ばあきらめていると、さきほどの畑仕事のおじさんが来たので、おじさんに受付をお願いしてみました。

 

「細かいのない?400円ね。お風呂は右の奥ね」という感じで案内もサバサバ。今どき入浴料400円なんて破格です。


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廊下には洗濯物や柿が干してあったりと、ほんとにノスタルジーの極み。

 

男湯・女湯はありません

 


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お風呂入口。男湯、女湯なんてものはありません。

お風呂は一箇のみ。

混浴なのか貸切りなのかも不明ですが、臨機応変に使って良さそう。

と言っても他のお客さんに会うことはほぼないので大丈夫。


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入浴時間は40分以内でお願いしますとのこと。

事実上、貸切に近いのかもしれません。


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ガラス戸から除くお風呂がなんともレトロ。


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こちらが浴室。木造の湯小屋はかなり年季が入っており、いかにもいい温泉がありそうな雰囲気。


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湯船は中央で完全に2つに仕切られていて、それぞれに細い塩ビ管でお湯が投入されています。

湯船もすべて木造です。


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かつて訪れたときは、下の湯な西山温泉の中でも最も激熱で、熱くて入れたもんじゃなかった記憶がありますが、このときはちょっと熱めくらいで全然入れました。

 

奥側の湯船は表面だけが熱く、下の方は逆にぬるかったので不思議な感覚。


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泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物泉。旧泉質名では食塩硫化水素泉で、食塩と硫黄の温泉。

西山温泉は各旅館がそれぞれ源泉を持っているのも魅力のひとつで、こちらは下の湯源泉を使用。

これはかなり濃い源泉で、お隣の滝の湯が使用する源泉の約2倍の成分量を誇ります。


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湯船の底には大量の硫黄の湯の花が沈んでいます。

西山温泉は卵スープのような硫黄の湯の花が舞うのが特徴。

お湯はほんわりと硫黄が香り、味は言われたらしょっぱいかも?くらいの塩味。


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ふと天井を見上げると、木造の湯気抜きがまたいい感じです。

 

 

下の湯はひなびな雰囲気の西山温泉の中でも群を抜くひなび度。

こういう旅館は年々減ってきているのでとても貴重な存在です。

あと何年やってくれるか分からないので、入れるうちに訪れたいところ。

 

温泉分析書 硫黄と食塩のお湯

 

 


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溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは2972mgで1000mgを超えます。陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物泉です。

 

その他、特殊成分として総硫黄(遊離硫化水素硫化水素イオン、チオ硫酸イオンの合計)が2mg以上で含硫黄とつきます。こちらは2.0mgでギリギリ基準を満たします。

 

以上より、含硫黄-ナトリウム-塩化物泉となります。