大露天風呂の日記

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万座温泉 湯の花旅館 世にも珍しいサルノコシカケ✕濃厚硫黄風呂に日帰り入浴

湯の花旅館

 
 

 

 

基本情報

 

 【日帰り入浴時間】

〜16:00

【日帰り入浴】

700円

【タオル】

250円(ロゴあり)

【露天風呂】  

なし

【お風呂の数】 

内湯(男1・女1)

【客室数】

15室

【公式HP】   

https://www.yunohana-m.com/

【個人的オススメ度】

★★★★★

 

 

住所・電話番号
 

 
 【住所】

群馬県吾妻郡嬬恋村干俣万座温泉2401

【電話番号】

0279-97-3152

 

 

泉質

 
 
■源泉

ラジウム北光泉

■泉質   

酸性・含硫黄- マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩泉

(含硫化水素酸性芒硝正苦味泉)

■温度           

 76度 

■pH値

2.5

■成分総計  

1397mg

 

万座温泉ってこんなところ



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 万座温泉群馬県嬬恋村にある温泉。標高1800mの日本でも有数の高所にある温泉です。開湯時期は全く不明ですが、戦国時代に初めて記録して登場し、平安時代なか坂上田村麻呂が鬼退治をしたという伝説も残ります。冬季は深い雪に閉ざされることから、旅館ができたのは明治時代以降のこと。

戦後、西武グループによってスキー場やプリンスホテルなどのリゾート開発が行われ、今のような姿になりました。


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群馬県最奥でアクセスはかなり悪いですが、日本一の硫黄濃度が高い温泉として知られ、そのお湯の良さから、土日ともなれば多くの入浴客で賑わいます。旅館・ホテルは七件ありますが、全件で日帰り入浴可能です。

 


万座一ひなびた旅館です

 


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湯の花旅館は万座温泉で一番高台にある湯治旅館。

かなり渋くて鄙びた旅館で、万座温泉でも一番ボロい感じですが、マニアにはとっても刺さる外観です。

こちらの旅館はサルノコシカケ風呂という世にも奇妙なお風呂があることで、温泉マニアに有名。


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玄関前には硫黄の臭気を発する源泉があります。

立入禁止と書いてますので、ヤバそうな硫化水素濃度。

源泉の奥にある小屋がお風呂棟です。


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こちらが館内。左はスキー板をかけるスペース。


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奥は囲炉裏の間。

テレビが置かれていて、誰もいないのに番組がたれ流し状態。

ひなびを極めた感じも相まって、なんともシュールな空間。

奥からちょっと色黒のご主人が出てきて、受付。

 


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帳場。たくさんのサインがが飾られていて、温泉チャンピョンの郡司勇氏のものや、温泉モデルさんのものなど、有名人も数多く訪れるようです。こんなひなびた旅館ですが、フリーWiFiがあることに驚き。


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タオルだけはとても立派。好みの色を選べます。

私はオレンジをチョイス。

入浴料は700円。タオルは250円です。

 

湯治宿らしい館内 


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薄暗い館内は湯治宿そのもの。これはいつかソロでゆっくり泊まりたいレベル。


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自炊用の台所。こちらの宿は一応、自炊プランだけではなく、食事付きプランもあるようです。


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食事処も発見。囲炉裏を囲むスタイルでなかなか凝っています。

栃木の湯西川温泉の高級宿のよう。

 

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館内は見た目通りの古さ。廊下にはたくさんの木の短冊がかかっていました。


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よく見ると、お客さんがこの宿や温泉については一句読んだもの。

それにしてもこの数。歴史を感じます。


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玄関から見えた湯小屋へ階段を降りていきます。

木造の階段の先は、高確率でいい温泉に出会えるのでわくわく。


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色んな物が雑然と廊下に置かれています。

 

湯小屋はボロボロ


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お風呂入口。祠の両脇に男女別の内湯があります。


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脱衣所。ここも相当ボロい感じで、天井は雨漏りしているのか、ビニールシートが貼ってありました。

確かに外から見た湯小屋は崩れ落ちそうな感じに歪んでいたので、ちょっと納得。


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こちらがお風呂。おー なんとも素晴らしく趣のある浴室。

大型ホテルや新しい旅館では出せない、歴史に裏打ちされた重厚感があります。


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カランもこんな感じ、昔ながらの粗末な感じ。

浴室全体も少し歪んでいて、奥に向かって下へと床がかなり傾斜しています。

この絶妙な歪みにちょっと平衡感覚が狂います。

 

温泉はめちゃくちゃ熱い


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そしてお湯。めちゃくちゃ熱い。万座で一番熱かったかも?

先客の方も何度かをかけ湯をして、ようやく入っていました。

慣れれば全然入れる温度ですが、かなりピリピリします。


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この宿の名物は何と言ってもこちら。

巨大なサルノコシカケをまるまる湯口に沈めた、他の追随を許さない個性的なお風呂。


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サルノコシカケは木の幹に映えるあのキノコ。

高級漢方の材料で、そのエキスは抗がん作用もあると言われます。

そんな高級漢方が見事に硫黄だらけになっています。

完全に硫黄化していなかったので、ちょくちょく補充されているのこもしれません。

熱々の万座の源泉でサルノコシカケエキスもたっぷり抽出されてそう。


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湯呑みがちょこんと置いてありましたが、飲めということでしょうか?試しに飲んでみたところ、ほのかにキノコの味がしたようなしなかったような。


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泉質は酸性・含硫黄- マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩泉

旧泉質名では含硫化水素酸性芒硝正苦味泉。

ラジウム北光泉という日進舘と湯の花旅館でしか使われていない源泉。ラジウムと書いてありますが、少なくとも分析書にはラジウムの記載はなし。

硫黄は41mgで万座温泉では少ない方です。

 


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酸性泉のため味はすっぱく、硫酸マグネシウムによる苦みがあります。

日本でも有数の名湯として知られる万座温泉に、サルノコシカケエキスがコラボした最強クラスのお湯。刺激は強く、1日に何個でもお風呂に入れる私でも、入浴すると眠くなるくらい疲れます。

これは相当効きそうなお湯。

建物も浴室も古いため、温泉マニア向けの旅館です。

 

まだまだあります万座温泉

 

www.dairotenburo.com

 

 

温泉分析書の説明 硫黄分は万座では少な目

 


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成分総計が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1307mg。陽イオンマグネシウムとナトリウム、陰イオンは硫酸イオンが20%を超えるので、マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩泉となります。

 

特殊成分として、水素イオンでが1mg以上で酸性泉となりますが、こちらは3mg。

 

 

また総硫黄(分析書の硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素の合計)が2mg以上で硫黄泉ですが、こちらは41mg。

 

合体して、酸性・含硫黄-マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩泉です。