東栄館
1.基本情報
【日帰り入浴時間】
10:00〜18:30
【日帰り入浴】
600円
【タオル】
250円(ロゴなし)
【露天風呂】
なし
【お風呂の数】
内湯(男1・女1)
【公式HP】
なし
【個人的オススメ度】
★★★☆☆
2.住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0258-47-0596
3.泉質
■源泉
灰下鉱泉
■泉質
■温度
14.3度
■pH値
9.1
■成分総計
799mg
4.灰下鉱泉について
読みにくい名前ですが、「はいげ」と読みます。
開湯時期等は不明。旅館は東栄館の一件のみです。
5.外観・館内・お風呂
灰下鉱泉は北陸道が走る長岡市の大積地区からこのような細い道を10分ほど進みます。黒湯で有名な三島谷鉱泉から15分ほどの距離。
新潟県の中越地域には、このような一軒宿の鉱泉が無数にあったのですが、寂しいことにここ数年で激減し、今では貴重な存在になりました。
道は良く整備されていて、ダートなどはありませんが、車のすれ違いはやっとな道幅のところも。
しばらくすると視界が開け、薪小屋が現れます。
ここが灰下鉱泉です。この味のある建物は現在は使われていない旧館のようでした。
なんと携帯は圏外。
宿の本体は反対側のこちら。
建物は割と新しい感じで、鄙びた雰囲気はさほどなし。
玄関。手書きの日帰り入浴案内が出ているのでわかりやすい。
灰下鉱泉は日帰り利用に力を入れているようで、お風呂のみの日帰り入浴の他、個室でゆったりくつろげる入浴プランもあります。
お風呂のみは600円なのですが、個室付きでもなんとたったの1500円という安さ。10時から17時まで滞在し、何度でもお風呂に入れてその値段は破格です。
こちらがロビー。薪ストーブなんかもあり、ちょっと洒落た要素も。
タオルは250円ですが、ロゴもなくちょっと高め。
ビニール袋も一緒に渡してもらえますが、できれば旅館のロゴ入りの巾着袋がいいかな。
お風呂は建物の奥へ進んだ突き当りです。
お風呂の前には意外にもしっかりしたコインロッカー。
貴重品はここにいれるように言われます。
洗面台はなかなか味のあるステンレス製。学校にありそうな感じです。
脱衣所。
さっそくお風呂に入ろうとすると、作務衣を着たおじいちゃんふたり組がドタドタと階段を降りて、お風呂へ。
たぶん個室付きの日帰り入浴プラン利用なのだと思います。
なかなか元気のいいおじいちゃん達で、ずっと喋ってましたが、意外にも早風呂でした。
こちらがお風呂。露天風呂はなく、鉱泉宿らしい小さな浴槽のみのシンプルなもの。
お湯はコーヒー色。さすがに三島谷温泉より黒くはありませんが、系統的には似ているお湯。成分はどちらもほとんどが重曹。
太古の植物が腐ったモール泉です。
お湯を洗面器ですくってみるとこんな色。ほんのりとコーヒー色のお湯です。
ちなみに近くの三島谷温泉はこんな色で、色はかなり違うことがわかります。ちょうど三島谷温泉を薄くしたような感じですが、強アルカリ性で、ニュルニュル感では灰下鉱泉の方が強いです。
源泉は14度と低いので加温しています。湯加減は適温。
循環ろ過と塩素消毒あり。
温度も低く、溶存物質も1000mgに満たないため、泉質名はつかない温泉ですが、メタケイ酸と重炭酸ソーダ(重曹)の項目で、温泉としての基準は満たします。
成分的にはかなり惜しく、ほぼ重曹泉に近い泉質。
カランは2つです。
灰下鉱泉は山奥の一軒宿という雰囲気で、ちょっとした秘湯へ来たような気分になります。個室休憩も安いので、部屋を取ってゴロゴロしながら、ゆったり入浴してもよいかも。
6.温泉分析書の説明
鉱泉分析指針では、泉温が25度以上または溶存物質が1000mg以上で温泉になりますが、こちらは源泉温度が14.3度で冷たい鉱泉。溶存物質も799mgのため、鉱泉分析指針上の療養泉として泉質名がつく温泉になりません。
ただし、温泉法上の特定の成分を一定量含む場合には、泉質名はありませんが温泉として名乗れます。
重炭酸ソーダ(炭酸水素ナトリウム)を340mg以上含むと温泉となります。またメタケイ酸を50mg以上含むと温泉となります。
こちらはメタケイ酸は54mgで、メタケイ酸の項目でも温泉基準をクリア。
この場合、「メタケイ酸、重炭酸ソーダの項目により、温泉法2条の温泉に該当」などと書かれます。