赤倉ワクイホテル
基本情報
【日帰り入浴時間】
15:00〜20:00
【日帰り入浴】
600円
【露天風呂】
なし
【お風呂の数】
内湯(男1・女1)
【客室数】
25室
【公式HP】
http://www.akakura.gr.jp/wakui/
【個人的オススメ度】
★★★☆☆
住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0255-87-3100
泉質
■源泉
北地獄谷
■泉質
カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
■温度
50.2度
■pH値
6.6
■成分総計
1321mg
赤倉温泉ってこんなところ
赤倉温泉は新潟県は妙高市にある温泉。源泉は妙高山の山中にあり、江戸時代初期ころから知られていたようですが、当時霊場であった妙高山に一般人の立入りは許されず、長らく開湯の許可が降りませんでした。1816年にようやく高田藩主が許可。妙高山中の源泉から大量の竹を使って約7キロ下に引湯し、これが現在の赤倉温泉となりました。
日本唯一の藩営の温泉として栄え、明治以降は避暑地やスキーリゾートとして発展、1937年に政府主導により、国際リゾートホテルとして赤倉観光ホテルがオープンしました。
現在はスキー客向けの小中規模の旅館がひしめく温泉地となっています。超高級な赤倉観光ホテルを除き、主要な旅館やホテルのほとんどで日帰り入浴可能です。
館内はさながら美術館です
赤倉ワクイホテルは赤倉本通沿いにある旅館。
見た感じ普通の旅館ですが、江戸時代の創業当時より続く老舗旅館で、200年以上の歴史を持ちます。
かつては東風館として豆腐屋も兼ねていたよう。
赤倉本通り沿いにはたくさんの旅館がありますが、廃墟や営業していない旅館も多くちょっと寂しい。数年前で営業していたあの旅館もこの旅館ももうつぶれてしまったなという感じ。
お隣赤倉荘や、後楽荘も営業していないようでした。
ワクイホテルも通り沿いの看板がだいぶくたびれているので、一瞬つぶれてしまったのかと思いましたが、元気に営業しています。
館内へ。日帰り入浴は15時から。赤倉温泉は15時からのスタートの旅館が半数以上。午前中に訪れても日帰り入浴可能な宿は少ないので注意です。
日帰り入浴は600円。
タオルはロゴ入り。
ロビーには喫煙室がありますが、なんと障子の間。中からおじい様方の賑やかな歓談が聞こえてきます。
館内に入ると、たくさんの絵葉書が目につきます。
しかもこれらは購入も可能。
この葉書の絵は後藤はつのさんというおばあちゃんが描いたもの。
73歳で油絵を初め、100歳を超えても精力的に個展を開かれていたよう。結構有名なおばあちゃんみたいですが、残念ながら2017年に113歳で亡くなっています。
それにしてもすごい御長寿。
そのはつのおばあちゃんの実家がなんとこのワクイホテル。
そんなわけで、館内に多くの作品が展示されています。
この絵なんですが、題材は地元の風景などノスタルジー溢れるものばかり。そして不思議と目を引きつけようなる魅力があります。
うますぎる絵はただ上手だなとしか思いませんが、はつのおばあちゃんの絵は味があり、すごく丁寧に書いているんだなというのが伝わってきます。
絵にはあまり興味がない私ですが、しばし立ち止まって見入ってしまいました。
絵葉書はこの旅館でしか買えず、作品もここでしか見ることができません。
お風呂に入る前にいいものを見せていただきました。
温泉は階段を降りて一階にあります。
温泉が鍾乳石に!?
お風呂入り口。一階は少し薄暗いです。
脱衣所。蜂の巣型の脱衣かご。本物の蜂の巣みたいでちょっと怖い。
さっそくお風呂へ。えっ なんと真っ暗。。
窓も少なく、真っ暗のお風呂ってなかなか怖いものがあります。
こちらのお風呂は上がる際に消灯するルール。
自分で電気を点けて入ります。
お風呂はこんな感じ。かなりレトロな浴室。
浴室に入ると温泉の熱気がモワッときます。
半地下みたいになっているので、窓からの光も少ないです。
すべって転ばないように注意書きが。
なんとも味がある字と絵ですね。
小学生向けの交通安全の看板みたい。
湯口は一番奥にあり、石積みの上から滝のように温泉が投入されています。
湯口の周りには、滝から飛び散ったであろう温泉成分が付着し、見事に鍾乳石化。
下から見上げると圧巻です。
泉質はカルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
。特徴的なのは匂いで、焦げたゴムのような香りがします。
消しゴムのカスのような白と黒の無数の湯の花が漂うのも赤倉温泉の特徴。
源泉は妙高山北地獄谷からの引湯で、赤倉温泉はどの旅館でも全く成分が同じです。湯使いによって匂いや湯の花の量に多少違いはありますが、ベースは同じ。
あたたまりの良いお湯で子宝の湯とも言われます。
その他、切り傷などにも効能あり。薬のような香りもするので、いかにも傷に効きそうです。
滝から激しくお湯が叩きつけられるので、表面にはたくさんの泡が浮いています。
お湯に浸かればこんな目線。
薄暗いのと、誰もいないのでなんだか不思議な気持ちになります。
浴槽は2つあり、手前側はだいぶぬるめ。
こちらはあまり鮮度がよろしくないようでした。
赤倉ワクイホテルははつのおばあちゃんの作品も見れて、温泉と絵画鑑賞をダブルで楽しめます。とくにおばあちゃんの作品は、赤倉温泉に来たらぜひ見て欲しいです。
温泉分析書 複雑な泉質です
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1262mg。陽イオンはカルシウム、ナトリウム、マグネシウム、陰イオンは硫酸イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉です。
長い泉質名のとおり、石膏や重曹、芒硝など様々な成分を含みます。
その他、泉質名にはなりませんが、メタケイ酸が243mgで、温泉基準値である50mgの約5倍含まれています。