香嶽楼
基本情報
【日帰り入浴時間】
15:00〜19:00
【日帰り入浴】
800円
【タオル】
200円
【露天風呂】
あり
【お風呂の数】
内湯露天(男1・女1)
【客室数】
38室
【公式HP】
https://www.myoko-kougakuro.jp/
【個人的オススメ度】
★★★★☆
住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0255-87-3131
泉質
■源泉
北地獄谷
■泉質
カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
■温度
50.2度
■pH値
6.6
■成分総計
1321mg
赤倉温泉ってこんなところ
赤倉温泉は新潟県は妙高市にある温泉。源泉は妙高山の山中にあり、江戸時代初期ころから知られていたようですが、当時霊場であった妙高山に一般人の立入りは許されず、長らく開湯の許可が降りませんでした。1816年にようやく高田藩主が許可。妙高山中の源泉から大量の竹を使って約5キロ下に引湯し、これが現在の赤倉温泉となりました。
日本唯一の藩営の温泉として栄え、明治以降は避暑地やスキーリゾートとして発展、1937年に政府主導により、国際リゾートホテルとして赤倉観光ホテルがオープンしました。
現在はスキー客向けの小中規模の旅館がひしめく温泉地となっています。超高級な赤倉観光ホテルを除き、主要な旅館やホテルのほとんどで日帰り入浴可能です。
文人墨客に愛された老舗旅館
香嶽楼(こうがくろう)は赤倉本通りに面する老舗旅館。
赤倉なんちゃらホテルという名前が多い赤倉温泉で、名前のかっこよさでは異彩を放ちます。外観はそんなにかっこよくはありませんが、外壁が塗り直されたようでキレイになっています。
創業は明治19年。なんと鹿島建設の棟梁によって創業された旅館。
当時の県知事や皇族などにも利用された由緒正しすぎる旅館。
尾崎紅葉や与謝野晶子など明治の名だたる文豪たちにも愛された旅館です。
格式高そうな旅館ですが、日帰り入浴も可能。
ですが15時からなので少し利用しにくい。
玄関前は高級感のあるのれんと、オシャレな品々。
こちらがフロント。
こちらの旅館は赤倉温泉でも割と人気の旅館でチェックインの時間帯はちょっと混み合います。なので15時の10分前にアタックしたところ、すんなり入れてもらえました。
日帰り入浴料は800円です。
ロビーはなにやらガラス張りになっていて、面白い構造になっています。
下を覗き込むと立派な暖炉。ここが本当のロビーのようです。
香嶽楼という和風の名前ですが、館内はどちらかというとヨーロピアン。
お風呂は玄関から割とすぐ。この先が浴場です。
ここで靴をぬぐよう注意書きがありました。
えっ!こんなところで靴脱ぐの?。。
脱衣所。何と言っても目を引くのは中央の丸い衝立。
これが一つあるだけで、ハイセンスな旅館に感じるのだから不思議。
北地獄谷の源泉から下流にお湯が流れ着くまでのコースタイムを示しています。
シャコガイ形のレトロ湯船
こちらが大浴場。シャコガイ型の独特の形の湯船。
黒みかげ石と大理石を使用しており、形といい材質といいこだわり抜かれています。
旅館でここだけが唯一レトロな感じだったので、かなり昔からあるお風呂だと思います。湯船だけでなく、浴室全体がレトロ。
壁はピンクのタイルです。
冬期は雪に埋もれる赤倉温泉は露天風呂を作りにくく、こちらの旅館のように内湯の湯船を凝った形にするところが多いです。
赤倉温泉を湯巡りする際は、湯船の形にも注目するとより面白くなります。
窓際には、腰掛けにちょうどいい天然の石が何個か並んでいます。洗い場というわけではなく、ここに石がある意味がよくわかりませんでしたが、こういうところもレトロ風呂ならでは。
泉質はカルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉。シャコ貝型の湯船は意外と大きくないのですが、あえて湯船を小さくして源泉かけ流しにしているそう。
湯口にはびっしりと温泉成分が付着しており、温泉成分の濃さとこのお風呂の歴史を感じさせます。成分的には石膏などがメイン。
ちょっと青みがかっているのは、天然の美肌成分として知られるメタケイ酸のためと思われます。
赤倉温泉の特徴であるゴムのようなちょっと香ばしい臭いが浴室に立ち込めています。
小さめですが露天風呂もあり
続いて露天風呂へ。ここは後で付け足した感じ満載で、レトロさはなし。
露天風呂もなかなか素敵ですが、やはり内湯のレトロ風呂のほうが好み。お湯は無数の小さな白い湯の花が舞っています。
妙高山麓の燕温泉、赤倉温泉、池の平温泉はベースが似ているのか、同じような香りと湯の花。
量的には燕、赤倉、池の平の順にマイルドになります。
香嶽楼は多くの文人墨客に愛されてきた老舗ホテル。
さすがに明治の頃にシャコ型の湯船はなかったと思いますが、
当時お風呂を作った人のこだわりを感じるお風呂。
ぜひ訪れてみては。
温泉分析書 とにかく複雑です
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1262mg。陽イオンはカルシウム、ナトリウム、マグネシウム、陰イオンは硫酸イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉です。
長い泉質名のとおり、石膏や重曹、芒硝など様々な成分を含みます。
その他、泉質名にはなりませんが、メタケイ酸が243mgで、温泉基準値である50mgの約5倍含まれています。