大露天風呂の日記

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海ノ口温泉 和泉館 三連団子風呂でぬる湯の濃厚温泉に日帰り入浴


和泉館

 
 

 

 

基本情報
 

 
 【日帰り入浴時間】

10:00〜16:00

【日帰り入浴料】

500円

【露天風呂】  

あり

【お風呂の数】 

内湯露天(男1・女1) 

【客室数】

25室 

【公式HP】   

https://izumikan.com/

【個人的オススメ度】

★★★★☆

 

 

住所・電話番号


 

 【住所】

長野縣南佐久郡南牧村海ノ口933

【電話番号】

0551-45-0511

 

 

泉質

 

 

■源泉

海ノ口温泉

■泉質   

ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉

(含塩化土類重曹泉)

■温度           

 33.5度 

■pH値

6.

■成分総計  

3158mg

 

 

海ノ口温泉ってこんなところ

 


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海ノ口温泉は長野県は南牧村にある温泉。温泉は昭和6年に掘削により湧出したもので、100年近い歴史があります。かつては2件の旅館がありましたが、現在は一件のみ。近くにあった鹿の湯温泉やうそ沢温泉も現在は廃業しています。

 

長野県で海ノ口という奇妙な地名は、かつてここに大きな湖があったことに由来します。888年に八ヶ岳地震又は噴火により崩落し、土砂がせき止められて天然のダム湖ができました。そのダム湖平安時代後期の1011年の地震で決壊し、今はあとかたもありません。
 

 

意外と大きな旅館です

 


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和泉館は海ノ口温泉の一軒宿。

海ノ口南牧村の役場がある中心地。小海線の駅や学校もあります。

大きな建物は他にないため、割と目立ちます。

 

かつては少し奥に湯沢館という旅館がありましたが、つぶれてしまっています。建物はほぼそのまま残されていました。


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玄関には「ご入浴できます!!」の文字。

日帰り入浴には積極的。

このあたりの地域はもともと温泉が少ない上、つぶれた旅館も多いため、和泉館は貴重な温泉です。

他は、八ヶ岳の高所にある本沢温泉や稲子湯しか温泉はありません。

八ヶ岳の反対側には温泉がたくさんあるのに不思議。


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さっそく館内へ。ちょっと若いお兄さんが受付。

日帰り入浴は500円。

 

館内はちょっと独特です


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ロビーにはトレーニングマシンや、服が売っていたりと独特な感じ。

しかもこの服は自分で値段を決めるというスタイル。

おもしろいですけど、買いませんでした。


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お風呂は建物を奥へ奥へと進みます。

館内は至るところに「マスクは危険」と書かれた張り紙。

考え方はいろいろあると思いますが、旅館に貼るのはちょっと。。

宿の人に会うときは、マスクとらなきゃ的な気持ちになります。

 


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建物の一番奥は木造で歴史ある感じ。


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そんなこんなでお風呂入口。


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脱衣所。

 

丸いお風呂が三つあります


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こちらがお風呂。おおっ 他ではちょっと見たことがないタイプの形。丸いお風呂が3つくっついています。


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浴室全体はかなりレトロな雰囲気です。


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洗い場もレトロです。


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手前の大丸風呂はどうやら沸かし湯。これは温泉ではなさそう。

 

茶褐色のかなり濃い温泉です


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温泉はこのいかにも濃そうな茶色の部分。


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奥の湯船はなぜかほぼ空っぽになっていました。

 

 


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茶色のお湯はぬるめ。源泉温度は33度です。

大きいお風呂はあがり湯用で、源泉浴槽と交互に入るのが良いそう。

 

炭酸のシュワシュワと鉄の味


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こちらの温泉は泉質がかなり特徴的。

泉質はナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉で、私も初めて見る泉質。旧泉質名では含塩化土類重曹泉となりますが、他では見たことがありません。マグネシウムを多く含む温泉はレアです。


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なめると、しっかりと鉄のような味の後に炭酸のような甘みがありますが、鉄分の含有量はわずか。ですが、ストロンチウムマンガン、リチウムなど、様々な金属イオンが含まれています。これはなかなか面白い。

 

お湯には油膜のようなものも


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炭酸ガスも500mg近くと多めに含まれているため、ちょっとだけシュワつきもあり。


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そして、お湯の表面には油膜のようなものが漂っていて、ちょっと不気味にも見えます。油ではなく、マグネシウムやカルシウムなどの温泉成分が凝固したものだと思います。

 

セラミック鉱石沈んでます


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ぬる湯の源泉浴のあとは加温浴槽へ。すると底に何か沈んでいます。

最初は石かなんかだと思いましたが。


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拾い上げるとこんな感じ。中には小石のようなものがびっしり。


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セラミックや鉱石を混ぜたものらしい。

血液循環や免疫力活性化に効果があるそう。


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ミネラル風呂的なやつですかな。

源泉槽にも沈められていましたが、あれだけ濃い温泉ならいらないような。


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こんなレトロなお風呂ですがなんとサウナもあり。

字が古そうなので結構昔からあるようです。

バスラーシステムサウナと書いてましたが、要は低温サウナらしい。

入ってみましたが、しっかり稼働していました。

 

なんと露天風呂もありました


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内風呂で満足し、なんとなく露天はなさそうな雰囲気だったのですが、ふと外を見ると、なんとしっかりと露天風呂が!

しかもなかなかいい感じ。


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外へ出てみると、八ヶ岳の高原らしい清々しい風。

9月ですが、ちょっと寒いと思うくらい。なによりも景色も素晴らしい。

 

露天風呂は冷たい


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ってことで、早速露天風呂へ入ろうとすると、

めっちゃ冷たい。。温度はほぼ水でした。先程の源泉浴槽よりはるかに冷たいです。うーんこれは無理。


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お湯はキレイな黄緑色で、露天風呂も温泉だと思いますが、

残念ながら浸かれず。。

 

 

和泉館は八ヶ岳東側のエリアでは貴重な温泉。

お風呂も特徴的な形をしていますが、泉質も超個性的。

源泉はクセが強いので、一般受けはしなさそう。

どちらかというとマニア向けの温泉です。

 

 

温泉分析書 重曹と炭酸と鉄が入った珍しい温泉です

 


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溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。

 

こちらは3158mgで1000mgをはるかに超えます。陽イオンはナトリウムとマグネシウム、陰イオンは炭酸水素イオンと塩化物イオンが20%を超えるので、ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉となります。旧泉質名では含塩化土類重曹泉。