長生館
1.基本情報
【日帰り入浴時間】
8:00〜19:00
【日帰り入浴】
500円
【タオル】
サービス(ロゴなし)
【露天風呂】
なし
【お風呂の数】
内湯(混浴1)
【客室数】
5室
【公式HP】
なし
【個人的オススメ度】
★★★★☆
2.住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0556-36-0245
3.泉質
■源泉
湯沢温泉長生館
■泉質
2条鉱泉(総硫黄の項目により温泉に該当)
■温度
18.4.度
■pH値
8.0
■成分総計
355mg
4.湯沢温泉について
湯沢温泉は山梨県南部にある温泉。有名な下部温泉からは車でわずか5分ほどの距離にあり、下部温泉の玄関口にあたる温泉です。
源泉は下部温泉とは別ですが、その立地から古くより表下部温泉などとも呼ばれていたようです。そんなわけで、しばしば下部温泉と一緒にされることも多い温泉。旅館は不二ホテルと長生館の2件のみ。
いずれも日帰り入浴可能です。
5.外観・館内・お風呂
長生館は湯沢温泉にある旅館のうちの一件。
かなり鄙びた特徴ありまくりの旅館で、泉質もよいため、コアな温泉ファンから人気があります。
長生館を知っていたらよほどの温泉好きだと思います。
朝8時から日帰り入浴をやっているとの情報を聞きつけ、朝早くに訪れてみました。
湯沢温泉は下部温泉インターからおりてすぐ、身延線下のせま〜いアンダーパスを通ります。これがかなり狭く、ひやひや。
すると、中部横断道の見事すぎる橋脚。
これだけデカいと圧巻です。
ちょうど真上は下部温泉インターになっています。
中部横断道の他は、山と畑とぽつぽつと民家。
こんな立地の中に湯沢温泉はあります。
最後にこれまた、せま〜い橋を渡ると湯沢温泉です。
これが湯沢温泉。小さな旅館が2件のみで、温泉街はもちろんなく、
言われなければただの集落です。
駐車場に車を停めると、まず見えるのはもう一件の不二ホテル。
こちらはかなりキレイな旅館で、日帰り入浴にも積極的なので、多くのお客さんが訪れます。ですが、長生館はいったいどこ?
見渡しても全然見つかりません。
実は長生館は、不二ホテル前のこの狭すぎる路地の奥。
草ぼうぼうの密林の中へと入っていかなければなりません。
これを見たら、普通の人なら不二ホテル行きますよね。
看板を見つけました。
ちゃんと歩道はあるので、藪漕ぎはしなくても大丈夫。
もうしばらく歩いていきます。
所々に蜘蛛の巣が張っていたりと、本当にやっているの?とさすがに不安になります。
やっと宿らしきものを発見。
でました。これが長生館。
全く手入れされず庭は草ボウボウ。宿も渋いので、知らなければ廃屋にしか見えないでしょう。
廃墟やシブい旅館の多い下部温泉にも、ここまでの旅館はありません。
しかし、いい温泉とはこういうところにこそ多いもの。
さっそく館内へ。見た目通りの古い木造旅館。
最初は電気もついておらず、おそるおそるでしたが、宿に入るとすぐにおばあちゃんが出てきてくれました。
「お風呂ですか?早いですね」
私のように朝8時から気合い入れて来る人はあまりいないのかも。
日帰り入浴料は500円。
お風呂の蓋を開けるのでちょっと待って欲しいとのこと。
「ちょっとぬるいですけど五分もしないうちにあったくなります」とのこと。
お風呂は玄関の目の前。
いかにも古そうな効能書き。
暗い脱衣所。左は廊下になっていて窓は開いていました。
誰もいないのは分かってますが、恥ずかしいので念のため閉めておきます。 ちなみにお風呂は混浴です。
洗面台?もかなりの年代物。
こちらがお風呂。いやあ素晴らしい。
期待通りのレトロ風呂です。昔ながらのタイル製。
このビジュアルは温泉マニアに刺さります。
左側はちょっとだけ加温されていて、右は源泉そのまま。
右側の湯船は源泉ですが、めっちゃ冷たい。というか水でした。
それもそのはず。源泉はわずか18度。そのまま入れるような代物ではありません。下部温泉は31度と絶妙なぬるさなのですが、こちらは肩までつかるのはムリでした。
一方、左側のお風呂はいい感じのぬるめに加温されています。
この温度は下部温泉に近いくらいで、永遠に入れそうな温度。
お湯は硫黄による香ばしい香りで、なめると鉄の味がします。
床のタイルも鉄分で赤茶けていました
この温泉、温度が25度以下のため、〇〇泉という名前はありませんが、硫黄の項目で温泉法上の温泉には該当する鉱泉です。
循環ろ過とのことですが、全くそんな感じはしませんでした。
カランもかなり年季入ってます。
レトロな浴室もさることながら、泉質も特徴があり、これは確かにツウ向け。
長生館は見た目のインパクトもすごいですが、レトロなお風呂は素晴らしく、今ではとても貴重です。
普通に温泉に入りたい方には不二ホテルがオススメですが、普通じゃ物足りない方は長生館へどうぞ。
その他の日帰り入浴可能な宿はこちら。
6.温泉分析書の説明
鉱泉分析指針では、泉温が25度以上または溶存物質が1000mg以上で温泉になりますが、こちらは源泉温度が18度で冷たい鉱泉。溶存物質も355mgしかないため、鉱泉分析指針上の療養泉として泉質名がつく温泉になりません。
ただし、温泉法上の特定の成分を一定量含む場合には、泉質名はありませんが温泉として名乗れます。
総硫黄を1mg以上含むと温泉となりますが、こちらは2mg含むため、温泉としての基準はギリギリクリア。
この場合、「総硫黄の項目により、温泉法2条の温泉に該当」などと書かれます。