ままねの湯旅館
基本情報
【日帰り入浴時間】
8:00〜20:00
【日帰り入浴】
300円
【露天風呂】
なし
【お風呂の数】
内湯(男1・女1)
【公式HP】
なし
【個人的オススメ度】
★★★☆☆
住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0465-62-2206
泉質
■源泉
第22号源泉
■泉質
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
(含石膏食塩泉)
■温度
81.3度
■pH値
8.4
■成分総計
1714mg
湯河原温泉ってこんなところ
湯河原温泉は神奈川県は湯河原町にある温泉。万葉集にもその名が登場する温泉で、1300年以上の歴史があり、関東一の古湯とも呼ばれます。
かつては土肥と呼ばれた地域で、こごめの湯や小梅の湯と呼ばれていました。湯河原の名になったのは江戸時代以降。
江戸時代には東の温泉番付で三位にランクインされるなど、昔から有名な温泉地でした。
大型旅館の多い熱海や箱根とは対照的で、格式高い木造旅館などが立ち並び、これぞ日本の温泉という雰囲気。超高級旅館が多いのも特徴で、特に奥湯河原と呼ばれるエリアはとんでもない価格帯です。
日帰り入浴には当然厳しい温泉ですが、それでも10件ほどで可能です。
狭い路地の奥にあります
ままねの湯旅館は湯河原温泉中心部の路地裏にある旅館。
旅館というよりかは、地元の方専用の共同浴場という色彩が強いです。
場所は上野屋のすぐ隣の路地の奥。
ままねの湯はこの白い建物。
事前情報によると、湯治目的の客以外は断られるとか、ルールが厳しそうな感じで、訪れたはいいものの、入れてもらえるかどうかは半信半疑。そして駐車場がなさそう。。
いろいろ探してやっと発見。宿から少し離れたこの商店のような所の一階が駐車場です。場所は伊豆屋旅館の隣。3台か4台分は駐車できそう。
位置関係はこんな感じ。宿まで徒歩5分ほどです。
上野屋旅館に向かう途中で小さな路地を左折します。
かなりディープな雰囲気。
このあたりは湯河原でも一番入り組んだエリア。
左には伊豆屋旅館や、今は廃業してしまった中屋旅館など。
温泉やぐらもいい感じで、ノスタルジーを感じます。
共同浴場のような雰囲気 ルールあり
ままねの湯に到着。
ままねという特徴的な名前は万葉集からとったそうで、観音様か何かにちなむらしいです。
受付は正面玄関。お風呂は宿の中にあるのではなく、左の扉。
本当に外湯のような感じです。
玄関を入ると、はきはきとした物言いの感じの良い女将さん。入るとすぐに「お風呂?」と聞いてきて、何の問題もなく入れてもらえました。事前のネット情報にあったような断られそうな雰囲気は全く無く、むしろ歓迎という感じ。
湯治目的かどうかまでは聞かれませんでした。
若者数人とかでワチャワチャしてきたら、断られるのかもしれませんが、1人で訪れる分には私のような若者でも大丈夫でした。
ただし、こちらの旅館には独特のルールがあり、
「石鹸持ってる?」と必ず聞かれます。
お風呂は源泉かけ流しが自慢。そのため、事前に石鹸で体を洗ってから入るのが決まりで、石鹸は持参するか、その場で購入する必要があります。ひとつ100円。
あらかじめ、持参したほうが常連感が出ていいと思います。
日帰り入浴はわずか300円。今時珍しい料金設定です。
湯河原ではもちろん最安。
中に入るとこんな感じ。階段を少し降りますが、モザイクタイルがはめ込まれていて、文化財クラスの古さを感じます。
一番奥が男湯。手前側が女湯です。
脱衣所。
湯河原で断トツの湯治効果を誇るお湯
こちらがお風呂。窓もなく内湯のみで超シンプル。
お湯だけで勝負してる感じが伝わってきます。
サイズは大きそうですが、四人がギリギリ。
まずはこちらのカランで体を洗います。
と言ってもイスもないので、タイルの地べたに座って、先程購入した石鹸で体を洗います。蛇口は2つありますが、右側が水で、左側はおそらく温泉そのまま。
面倒な熱湯と水の中和作業は必要なく、温泉そのままの蛇口を使えば大丈夫。
先客は常連さんの2人。常連同士だとわかると会話が盛り上がりはじめ、そこに私も混ぜてもらいました。
お二人とも定年されていて、ままねの湯は週一回くらいで訪れているそう。このあたりの温泉では、ダントツでここが良いお湯だそうで、なんでも奥湯河原の超高級旅館に泊まる方でも、お風呂はここを訪れる人もいるそう。
この温泉の話や今までやってきた仕事、趣味の話など、かれこれ1時間近く楽しい話を聞かせていただきました。
こういう温泉は、一期一会の出会いこそ楽しいもの。
年代や職業と全く違う方と話す機会なんてなかなかないので、これも醍醐味の1つです。
この温泉で目を洗うと調子が良くなるとのことで、私もやってみると、こころなしかスッキリしたような。
お湯は昔は足もつけられないほど熱かったらしいですが、最近はデフォルトがぬるめだそう。と言っても私には普通の温度でしたが。
こちらの温泉は、お客が自分で温度を調整して良いそう。
「熱くしていいですか?」と聞かれ、常連さんがおもむろに湯口のコックをひねります。すると、湯船の中のパイプから熱々の源泉が注がれ、みるみるうちに熱めのお風呂になりました。
入れないほどではなく、共同浴場らしいピリッと熱めの温度。
泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。
加水、加温なしの100%源泉かけ流し。
旧泉質では含石膏食塩泉となります。石膏と食塩をわずかに含むアルカリ性の高い温泉。塩味はほとんどなく、優しい湯ざわりが特徴。
湯河原温泉は源泉の数が多く、泉質も各旅館で微妙に異なります。
こちらは第22号という源泉を使用。隣の源泉上野屋と同じです。
ままねの湯は地元民専用感の共同浴場のような雰囲気で、はじめて訪れるのはちょっとハードルが高いかもしれません。あくまで、湯治目的で、純粋にお湯も楽しむための温泉です。
温泉分析書 石膏と食塩を含む温泉
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1714mg。陽イオンはナトリウムとカルシウム、陰イオンは塩化物イオンと硫酸塩イオンが20%を超えるので、ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉です。