大露天風呂の日記

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鬼怒川温泉 仁王尊プラザ 源泉かけ流しの屋形船露天に日帰り入浴

仁王尊プラザ

 

 

 

入浴時間・料金・混雑度

 

○日帰り入浴時間 9:00〜21:00(受付20時まで)
○日帰り入浴料金 700円
○露天風呂    あり
○お風呂の数   内湯(男1・女1)

                                    屋形船露天風呂(男1・女1)  

                                    岩石露天風呂(男1・女1)

                                    舞台露天風呂(混浴1)5月〜10月

○客室数     15室

○タオル     フェイスタオル 150円(ロゴなし)

○公式HP     https://www.niousonplaza.com/

○混雑度        お風呂で会った人数 3人

○個人的オススメ度 ★★★★★

 

場所・電話番号


 〇住所 栃木県日光市鬼怒川温泉大原371-1

〇電話番号   0288-76-2721

 

泉質

 

■源泉    鬼怒川仁王尊の湯

■泉質    アルカリ性単純硫黄温泉

■温度                43.6度

■成分総計  280mg      pH9.58

 

 

鬼怒川温泉ってこんなところ

 


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鬼怒川温泉は言わずと知れた栃木を代表する巨大温泉地。


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熱海、箱根と並び東京の奥座敷と称され、超大型ホテルや旅館が鬼怒川の渓谷沿いに林立し、日本有数の収容力を誇ります。

温泉の歴史は意外と浅く、江戸時代の1691年に沼尾重兵衛という方が、鬼怒川の右岸に源泉を発見したことからと言われています。なので東照宮が完成した当時はまだ鬼怒川温泉はなかったことになります。

その後、鬼怒川温泉は幕府の直轄となり、東照宮に参拝する大名や僧侶など身分の高い限られた人しか浸かることの許されない、由緒正しき温泉でした。庶民が鬼怒川温泉に入れるようになったのは

明治時代から。

当時は鬼怒川温泉ではなく滝温泉や麻屋温泉などと呼ばれていました。

火傷に特によく効くとされ、隣接する川治温泉と合わせて、傷は川治、火傷は滝(鬼怒川温泉)と呼ばれていたそうです。

1927年には東京と結ぶ鉄道が開通し、1960年代頃から大型ホテルやレジャー施設の開発が進み、現在のような巨大な温泉街となりました。団体旅行が主流だったバブル当時は大いに栄えましたが、最近は廃虚ホテル群でも名が知れるほど廃業した旅館やホテルも多いです。

とはいっても、現在でも多くのホテルや旅館が林立しにぎやなか温泉街となっています。

 

名前も建物も昭和なホテルです

 


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仁王尊プラザは鬼怒川温泉の中心街から少しは誰なところにあります。日帰り入浴にかなり積極的なため、日帰り入浴専門施設かと思いっていましたが、立派なホテルで宿泊もちゃんとできます。


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建物は良くも悪くも昭和のままといった感じです。

入浴料は700円。日帰り入浴は鬼怒川温泉では最も早い朝9時からの受付。夜も20時まで受け付けてくれるので利用しやすいです。


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タオルは150円でロゴなし。

 

お風呂は4箇所もあります


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お風呂は、男女別の内湯と岩露天風呂、屋形船露天風呂となんと3箇所もおります。また5月〜10月の期間限定で混浴の舞台露天風呂もオープンします。ちなみに舞台露天風呂は水着着用マストです。

700円で4箇所も入れるなんて超お得。


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玄関は2階で、お風呂は階段を降りた1階にあります。

階段もいい感じに年季入っています。


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廊下を進みます。なんというか古いで公民館のような感じの建物です。


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お風呂は4箇所ともホテルの外に出たところにあります。


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外に出ると大きな池と奥に門みたいなものが見えます。


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この池は大きな釣り堀になっていて、釣り堀も仁王尊像プラザのウリのひとつのようでした。この日も釣り客がちらほらと。

お風呂目当てのお客さんと同じくらいはいました。


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奥にあるのはホテル名にもなっている仁王尊。

なんで仁王尊がここにいらっしゃるのかは、結局よくわかりませんでした。

 

メインは屋形船露天風呂

 


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まずは一番有名な屋形船露天風呂から。

仁王尊の横にある木造の湯小屋です。


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簡素な脱衣所。


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こちらが屋形船露天風呂。

思わず、おおっと言いたくなる素晴らしい露天風呂です。

木造の舟型の湯船に並並と温泉が注がれてます。赤白の提灯がなんともいい雰囲気を出していて、屋形船感を演出しています。


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屋形船は露天風呂用に作ったものかと思っていましたが、よくみるとリアルな番号が書いてあります。なんとこれはかつて現役で鬼怒川に浮かんでいた屋形船だったのです。


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鬼怒川の木造屋形船は昭和5年に登場し、戦後は鬼怒川ライン下りとして使用されていたもの。岩肌の多い鬼怒川で、木造の和船はすぐに痛み、壊れた和船は次々と廃棄されては新造されていたようです。

このお風呂の屋形船はそんな木造船を再利用したもの。鬼怒川の木造和船は現在では仁王尊プラザにしか残されていない貴重なもの。


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お風呂に浸かるとこんな景色になります。

湯船はお風呂にされてから、40年以上経っているそうです。

結構傷んでいますが、湯船として使用しながら維持するのは大変だと思います。

 

鬼怒川ではレアな源泉かけ流し


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湯船も素晴らしいのですが、ここなお湯も素晴らしい。

鬼怒川温泉で唯一の源泉掛け流しです。

また、独自源泉を使用しており、鬼怒川温泉でここだけ硫黄分を含有する温泉となっています。温度も適温の極み。


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お湯はおしげもなく掛け流されています。


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鬼怒川に面していてお風呂からは鬼怒川も見えます。

こちらには洗い場などはありません。

 

舞台露天風呂は水着マストです


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下を除くとすごいところに露天風呂が見えます。

これは後ほど紹介する季節限定の舞台露天風呂です。

この時点で期待大です。


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ということで、次は舞台露天風呂に向かいます。

屋形船露天風呂から脇の道を進み、こんな感じのウッドな階段を降りていきます。


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階段をなだらかに降りた先が脱衣所。


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脱衣所。と言ってもここは水着着用なのでここで水着に着替えないと舞台露天風呂には入れません。水着を持っていなかったので泣く泣く断念。ですが、あとから調べるとホテルでレンタルもしていたようです。


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ということでここは見学のみにさせていただきました。

鬼怒川の渓谷を望むまさに舞台のような露天風呂。


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こちらも思わず「おおっ」と言いたくなるような素晴らしい露天風呂。入れなかったのが残念でなりません。



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眼下に鬼怒川が迫る絶景露天風呂です。


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続いて岩石露天風呂へ。こちらはホテルから出て左に曲がるとすぐにあります。

 

普通の露天風呂もあります


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町中の銭湯のような看板が目印。


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仁王尊なキャラのマットがお出迎え。

左が露天風呂です。


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窓などはなく、ダイニングキッチンのように真ん中が空いていて、

露天風呂が見える造り。


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岩石露天風呂は半円形の湯船です。お湯はここが一番ぬるめで、いつまでも浸かっていたくなるような温度でした。

泉質はアルカリ性単純硫黄温泉。お湯はpH9.6もあり、他の鬼怒川温泉の源泉よりも高め。同じ栃木県内の馬頭温泉ほどのぬるぬる感はありませんが、少しとろみを感じます。

通常、硫黄泉は酸性に近いことが多く、アルカリ性と硫黄泉は両立しにくいのです。pH9.6ものアルカリ性を示す温泉はかなり珍しい温泉。


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こちらの露天風呂にはカランもあります。


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最後は内湯。露天風呂の目の前にありますが、繋がっていないので一度着替えないといけません。

マッサージチェアやコインロッカーなど、まんま銭湯といった雰囲気です。


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男湯入り口。


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脱衣所。

 

湯治場のような静かな内湯


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こちらが内湯。他のお風呂が特徴的すぎて、正直あまり期待はしていませんでしたが、木造の湯治場のようなすばらしい雰囲気の内湯です。


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こちらもぬるめで適温。硫黄分を含むのはら鬼怒川温泉ではここだけで、少し硫黄の玉子臭を感じます。硫黄分はめちゃめちゃ細かい粒子のような感じでお湯に舞っています。

非常に柔らかいお湯で、まさに包み込まれるような感覚になります。

 

温泉分析書 硫黄とアルカリの珍しいコラボ

 


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溶存物質が1000mg未満の場合は単純温泉になります。

こちら280mgのため、単純温泉です。

 

またpH8.5以上でアルカリ性とつきますが、こちらはpH9.6のため、アルカリ性単純温泉になります。これは鬼怒川温泉でも最も高い値です。

 

特殊成分として総硫黄(硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素)の合計が2mg以上で硫黄泉となりますが、こちらは2.7mgあるため、ギリギリ硫黄泉です。すべて硫化水素イオンとして含み、遊離硫化水素(ガス成分)は含まないため、白濁しません。

 

以上より、アルカリ性単純硫黄温泉となります。

アルカリ性で硫黄泉はかなり珍しい貴重な温泉です。

 

鬼怒川温泉の日帰り入浴可能な旅館リスト

日帰り入浴時間は変更になる場合がありますので、事前の電話連絡をおすすめします。

鬼怒川温泉は主に午後から日帰り入浴受付開始の旅館が多く、午前中に日帰り入浴可能な旅館は少ないです。一方、夜は比較的遅い時間まで受け付けているところも多く、

14時~19時くらいの時間がベストタイム。鬼怒川温泉で一番人気を誇るあさやホテルは2014年から日帰り入浴不可になっています。

 

www.dairotenburo.com