北新館
1.基本情報
【日帰り入浴時間】
10:30〜14:30
【日帰り入浴】
800円
【露天風呂】
なし
【お風呂の数】
内湯(男1・女1)
【公式HP】
【個人的オススメ度】
★★★★★
2.住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0258-75-2172
3.泉質
【塩泉】
■源泉
年友2号井
■泉質
含ヨウ素-ナトリウム-塩化物強塩温泉
■温度
33.2度
■pH値
7.6
■成分総計
19650mg
【鉱泉】
■源泉
年友1号井
■泉質
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(含重曹食塩泉)
■温度
25.0度
■pH値
7.9
■成分総計
1269mg
4.寺泊温泉について
寺泊温泉は魚のアメ横で有名な寺泊海岸から少し山間に入ったところにある温泉。
観光地として名高い寺泊なので、ホテルや旅館が多くありますが、温泉的にはあまり恵まれないエリア。温泉を引くのは、北新館のほか、住吉屋とホテル飛鳥のたった3件のみ。それぞれ源泉は全く異なる違う温泉です。
5.外観・館内・お風呂
北新館は寺泊温泉の一軒宿。平屋建ての小さな旅館です。
寺泊海岸から車で5分ほど山間に登ったところにあります。周囲は山に囲まれていて、海は見えません。
驚くべきことに携帯も通じにくいエリアでした。
旅館はかなりキレイで高級感もあります。
日帰り入浴にも積極的で、玄関には日帰り入浴の案内も出ています。日帰り入浴料は800円。
お風呂は廊下を奥へ奥へと進みます。
こんなにキレイな建物は想像していなかったので、ちょっとびっくり。お風呂はこの奥です。
脱衣所。
それでは温泉へ。北新館は全く異なる2種類の泉質の温泉を楽しめることがウリ。しかも、寺泊海岸の他の温泉は比較的薄い温泉ですが、ここの温泉は超濃厚なのです。
浴室は結構広く、入ってすぐ右手の場所に年友二号泉という源泉のお風呂があります。
すごいのはビッシリと付着した温泉成分。
鉄分と思われる析出物が棚田のような様相を呈しています。
これだけコテコテの析出系温泉は新潟県でも他に類を見ません。
お風呂に近いとこだけ、赤茶色になっているのがよくわかります。
お湯も赤茶色。このすごい温泉は含ヨウ素-ナトリウム・塩化物強温泉という珍しい泉質で、ヨウ素を含む強食塩泉です。
成分総計は2万mg近いかなり濃い温泉です。
この濃度は新潟県下でもトップ5に入る濃さ。
ヨウ素はうがい薬などに使われる成分で、殺菌力に優れます。
お湯もほんの少しうがい薬のような臭いがする独特の泉質。
かなり個性的。ヨウ素を含む温泉は新潟県や千葉県以外ではなかなかお目にかかれない泉質です。
鉄分をかなり多めに含んでいるように見えますが、鉄泉と言える含有量に全然満たない数値。ですが、鉄を含む温泉は新潟県内では珍しく、貴重なお湯。
源泉は33度のため、加温されています。
加水もされているため、源泉本来の濃さは味わえませんが、それでも出汁よりちょっと濃い目の塩味は感じます。
塩素消毒もありなのですが、お湯が個性的すぎるので全く感じず。
その他にも炭酸を100mg以上と比較的多めに含んでいるため、
お湯に入るとパチパチと泡が立つのがわかります。
炭酸泉といえる含有量ではないのですが、肌にも少し泡付きを感じられるお湯。
続いてもうひとつの湯船へ。さきほどのヨウ素泉のお風呂の反対側に浴槽があります。
こちらが年友1号泉という源泉が使われているお風呂。
先程とは打って変わって透明なお湯。よく見るとうっすら灰色の濁りがあります。
泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。
旧泉質名では含重曹食塩泉となります。
こちらもただの単純温泉ではないひとくせあるお湯。
源泉は14度とかなり低いため加温されています。
こちらは循環消毒ありで、少し塩素臭あり。
さきほどのヨウ素泉が個性的過ぎたのか、特徴はあまり感じませんでしたが、こちらも床にはビッシリと温泉成分。
小さい旅館ですが、カランは結構ありました。
お風呂上がりにロビーに女将の手作りプリンなるもの発見。
かなりなめらかで、バニラもしっかりきいた超絶美味しプリンでした。
北新館に来たら、湯上がりに絶対食べていただきたい1品です。
6.温泉分析書の説明
【塩泉】
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物泉となります。
ナトリウムイオンを5500mg、塩化物イオンを8500mg以上含むと強食塩泉になりますが、こちらはナトリウムが6000mg、塩化物イオンが9000mg あるため、強食塩泉です。
また特殊成分として、ヨウ素を10mg以上含むとヨウ素泉になりますが、こちらは11mg含むため、ヨウ素泉となります。
以上より、含ヨウ素-ナトリウム-塩化物強塩温泉となります。
【鉱泉】
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1269mgで、陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉となります。