水上館(坐山水上)
1.基本情報
【日帰り入浴時間】
13:00〜17:30
【日帰り入浴料金】
1000円
【タオル】
200円(ロゴあり)
【露天風呂】
あり
【お風呂の数】
内湯露天(男1・女1)
【客室数】
88室
【公式HP】
【個人的オススメ度】
★★★★☆
2.住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0278-72-3221
3.泉質
■源泉
旧湯
■泉質
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
(含食塩石膏泉)
■温度
42.0度
■pH値
7.6
■成分総計
1080mg
4.水上温泉について
水上温泉は谷川岳の麓に位置する温泉。群馬県でも指折りの知名度で、利根川沿いに大型旅館が立ち並びます。室町時代に発見されたと言われ、かつては湯原温泉と呼ばれていました。
昭和初期の上越線開通までは質素な宿のみの小さな温泉だったようですが、新幹線や関越道の開通などで、交通アクセスが格段に向上し、関東の奥座敷として栄えましたが、バブル崩壊後、多くの大型ホテルが経営不振に陥り、現在営業している旅館は10件程度。
昭和の面影を色濃く残す温泉街は廃墟も目立ちます。一部の高級旅館を除き、日帰り入浴には比較的寛容です。
5.外観・館内・お風呂
かつて皇族も宿泊された、まさに水上温泉を代表する旅館のひとつ。
個人的に水上温泉の三大旅館といえば、水上館、聚楽、松乃井ですが、バブル崩壊の不況の波で、水上館も事業再生により経営が変わり、2023年3月に坐山(ざさん)水上という名前に変わっています。
立派な旅館なのですが、外観はだいぶくたびれていて、廃墟だと思う人もいるかもしれません。
看板などは未だに水上館のままで、坐山水上にはなりきれていません。坐山水上といういかにも今どきの高級旅館風の名前ですが、個人的にはどうもこのサイズの大型旅館の名前には似合わない気が。
水上館の弱点は駐車場が貧弱であること。上越線と利根川に挟まれて建っているのでしょうがないのですが、あれだけの規模の旅館なのに、玄関前にはほとんど駐車スペースがありません。
日帰り入浴の場合も、水上郵便局横にある公共駐車場に停めるよう案内されました。
ここら玄関までは徒歩5分ちょっとで、そんなに遠くはありませんが、利根川にかかる橋をわたり、
上越線の踏切を越えて、
やっと玄関に到着。ちょっと面倒くさい。
玄関にはピカピカの坐山水上の看板が。
外観はくたびれているのですが、玄関や館内はリニューアルされていてかなりキレイです。
ここはがっつり水上館。もう水上館でいいんじゃないでしょうか。
玄関直結の駐車場。ここには駐車できません。
こちらがロビー。失礼ながら外観からは想像できないくらい高級感があります。一歩足を踏み入れると、お香のいい香りが漂います。
これは紛れもなくハイクラスの旅館の匂い。
さすがは皇室が泊まられた旅館だけありますね。
大きな窓からは谷川岳の勇姿もくっきり。
谷川岳本体は一番右のピークです。
ちなみに手前の白いホテルは解体中の旧ひがきホテル。
入浴料は1000円。お風呂は3箇所ありますが、日帰り入浴時間帯は男性は水晶風呂の一箇所のみ。
女性は牧水の湯と奥利根八湯の二箇所に入浴可能です。
水晶風呂って名前から気になるお風呂です。
タオルは200円でロゴ入です。
ロビーからは利根川の渓流が一望できます。
フリードリンクにコーヒーとオレンジジュースが用意されていましたが、このオレンジジュースがうまいのなんの。
二杯おかわりしました。
川沿いにあるため、ロビーは4階にあります。
お風呂はエレベーターで1階です。
エレベーターの場所がちょっと分かりにくく、一瞬迷ったものの、1階へ到着。
こちらがお風呂ゾーン。水晶風呂と女性用の牧水の湯が並んでいます。よく見ればお風呂前に何かが。
博物館級の巨大な水晶が展示されていました。
水晶風呂ってこのことでしたか。
水晶は時計にも使われているとおり、電磁波を規則正しい一定の周波数帯に置き変える作用があり、これは人間の体から発する不規則な電磁波も整えてくれるのだとか。
というわけでいよいよお風呂へ。
大型旅館らしく広い脱衣所。
お風呂はかなり大きく、入り口から入って、右側と左側に分かれています。こちらは左側の大浴場。
渓谷にちょっとせり出した形で窓が設けられています。
泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉。
旧泉質名では含食塩石膏泉となります。
群馬北部の温泉は石膏泉が多いです。
ちなみに石膏泉は痛みを和らげる鎮静作用があります。
加水加温、循環消毒もありで、温泉らしさはあまりありません。
覗くとこんな感じで、お風呂に浸かりながら渓谷美を楽しめる憎い仕掛
続いて右側の大浴場へ。こちらがメインです。
お風呂入り口は一段高くなっていて、こんな風に浴室が見えます。
楕円形の巨大な湯船の大浴場。
天井もなかなか立派なもので、この地で取れる奥利根ひばをふんだんに使用した贅沢なもの。水晶風呂じゃなくてひば風呂のほうがいいんじゃないかと思うくらいです。
よくよく見れば、湯口は紫水晶の母岩を使用した珍しい一品。
大浴場だけではなく、ちゃんと露天風呂もあります。
これも奥利根ひばを贅沢に使った桶風呂。
利根川渓谷のザーという轟音を聞きながら入浴は、川沿いの旅館ならでは。
向こう側は駐車場がある手前、目隠しがしてあり、景色は意外と見えません。
お風呂の水晶は先程の湯口だけかと思ったら。ありました。
左右の大浴場の間に水晶玉。
なにやらすごい人の作だそうで、7代目のオーナーが収集したもの。よほどの水晶好きだったのでしょう。
大きなビー玉にしか見えないのは私だけ?
水上館は温泉感は弱めですが、大型旅館らしくお風呂は充実しています。水晶風呂や奥利根ひば風呂など趣向を凝らしたお風呂も面白いです。土曜日のお昼でしたが、意外にも混雑しておらず、誰にも会いませんでした。15時以降は宿泊客で混み合うと思われますので、それ以前の時間帯がオススメ。
水上温泉の他の日帰り入浴はこちら
6.温泉分析書の説明
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1080mgで1000mgを超えます。陽イオンはカルシウムとナトリウム、陰イオンは硫酸イオンと塩化物イオンが20%を超えるので、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉となります。