大露天風呂の日記

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横川温泉 巴屋旅館 茨城唯一の茅葺き屋根旅館に日帰り入浴

巴屋旅館


 

 

 

1.入浴時間・料金・混雑度


 

○日帰り入浴時間 9:30〜20:00
○日帰り入浴料金 500円 
○露天風呂    なし
○お風呂の数   内湯(男1・女1)

○タオル     サービス(レンタル)

〇公式HP                なし

○混雑度     ほとんど誰にも会わない

○個人的オススメ度 ★★★★☆

 

2.場所・電話番号
 

〇住所  茨城県常陸太田市折橋町1408

〇電話番号   0294-82-3330

 

 

 

3.泉質
 

 

■源泉   横川鉱泉

■泉質   単純硫黄冷鉱泉

■温度             12.9度  pH 10.3

■成分総計  212mg

 

4.横川温泉について

 


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横川温泉は茨城県北部の山間にある温泉。その歴史は意外と古く、1075年に源義家一行が奥州安倍氏討伐の折、この地で湯壺を発見したのが始まり。小屋を立てて戦の傷を癒やしたところ、4日で全快したと伝えられています。4日がなまり、「横川」になったそう。

現在は巴屋、山田屋、中野屋の3件の旅館があり、茨城県でも唯一湯治場の雰囲気を残す温泉です。

 

5.外観・館内・お風呂

 


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巴屋(ともえや)旅館は横川温泉に立ち並ぶ3件の旅館のうち、一番小さな旅館。巴屋はなんといっても茅葺屋根が有名。

現在でも重厚な茅葺屋根を残しているのが特徴で、温泉宿らしいひなびた外観です。茅葺屋根の旅館はおそらく茨城県でも唯一だと思います。


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横川温泉は国道沿いに位置しているため、茅葺屋根は国道からでもよく分かります。国道から分岐して細い道を進み、小さな橋をわたると巴屋旅館に到着。「天然温泉」というのれんが何本か立っています。


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他の2件の旅館もひしめくように立っていて、右が中野屋、真ん中が山田屋、左の茅葺きが巴屋です。

まるで東北の湯治場にでも来たかのような、シブい雰囲気にテンションがあがります。茨城県とは思えない景色。

 


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こちらが母屋。右奥には2階建ての鉄筋の別館もありましたが、茅葺きの母屋も客室として現役のようです。

左端の建物がお風呂がある湯小屋の部分。


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こういう茅葺きの旅館はともすると、お高くとまったりして、日帰り入浴にはケチなことが多いのですが、こちらは事前に電話したところ、「やってますよ〜」と快諾。しかも朝の9時30から20時までやっているという受付時間の長さ。


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湯小屋の前に女将さんと思われるおばあちゃん。

「お風呂〜?」と聞かれ、日帰り入浴をお願いすると、「ちょっと待ってねえ」とお風呂へ走っていき、蓋を開けて準備してくれました。

女将さんは茨城なまりなのか、ちょっと郷愁を感じる喋り方で、なんだか落ち着きます。

日帰り入浴の場合は母屋の玄関ではなく、湯小屋の玄関から直接入ります。


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建物の中に入ろうとすると、ちょうど女将さんが猫ちゃんに餌を上げている途中でした。なでようとしたところ、素早く逃げてしまい、全然触らせてくれません。女将さんによると、この子は捨て猫だそうで、まだ女将さんにも大してなついてないんだとか。


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こちらが湯小屋の内部。入浴料は500円。


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タオルの購入をお願いしたところ、サービスで小タオルを貸してくれました。


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タオルは帰るときに、洗濯機前の脱衣籠に入れて返します。


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こちらが脱衣所。カゴは5つありましたが、かなり狭く、2人〜3人くらいがギリだと思います。

お風呂も小さいので、事実上貸し切りでの運用をしているかもしれません。


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こちがお風呂。露天風呂はなく、結構狭い内湯のみ。

窓も小さく景色も、外がちょっと見えるくらい。


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こちらのお湯は茨城では珍しい源泉かけ流しの温泉!

源泉の湯量が少ないため、この湯船のサイズは、かけ流しに出来るギリギリのサイズなんだと思います。

お湯を大事に使うよう張り紙もしてありました。


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お湯は単純硫黄冷鉱泉鉱泉とあるように源泉温度は12度と冷たいため、横川温泉は全ての旅館で加温をしています。

お湯はしじみ汁のようにうっすら白色に濁っています。


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単純硫黄泉だと、普通はそれとわかるくらい硫黄の臭いがするのですが、こちらは不思議なことに硫黄の匂いはほとんど感じませんでした。

ですが、お湯はpH10を超える強アルカリ性の温泉。

肌にまとわりつくようなぬるぬる感とトロミを感じます。

お湯も適温に加温されており、しっかりと温泉感は感じるお湯はなんとも贅沢。


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浴室は全体的に狭いですが、ボディソープなどはしっかりありました。隣の中野屋旅館などは日帰り入浴客もちらほらいましたが、こちらは終始他のお客さんには会いませんでした。

茅葺きで横川温泉では一番目立つような気もしますが、皆さんもったいない。知らない人からしたから、旅館ではなく民家に見えるのかも。


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お風呂上がりに玄関を出ると、またもや猫ちゃん発見。

今度はキジトラの猫でしたが、こいつも人懐っこさはゼロで、近づくとあっという間に逃げて行きました。


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諦めて帰ろうとすると、よく見ればなんとまた猫が。

今度は三毛猫。猫の置物とかもあったので、女将さんは猫好きなのかも。


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この猫だけは人懐っこい。あまりなでられたことがなかったのか、ちょっと撫でると、たいそう喜び、イモムシのようにごろごろと回転して甘えてきます。


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宿の周りは山間なので、清流の流れる音とカラスの鳴き声のみしか聞こえません。


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こんな雰囲気で猫をなでていると、なんだかかなり癒やされました。

ちなみにこれは庭にあったミニリンゴの木。

 

巴屋旅館はお風呂が小さいため、大人数や友人同士で来るにはあまり向きませんが、お湯の質は折り紙付き。一人で極上の温泉に入りたい人や、茅葺屋根の建物が好きな人にとてもオススメ。

 

6.温泉分析書の説明

 


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溶存物質が1000mg以下の場合は単純温泉となります。

こちらは212mgのため、単純温泉です。。

 

その他に総硫黄(硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素の合計)が2mg以上で硫黄泉となりますが、こちらは4.7mg含むため、基準を満たします。

 

以上より、単純硫黄泉になります。

 

 

7.横川温泉の日帰り入浴可能な旅館リスト

 

日帰り入浴時間は変更になる場合がありますので、事前の電話連絡をおすすめします。

山田屋旅館はHPにも看板にも日帰り入浴歓迎とありますが、現在休止しています。

 

 

旅館名 時間 料金 紹介記事
巴屋旅館 9:30~20:00 500円


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現地レポはこちら

中野屋旅館 9:00~21:00 500円


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山田屋旅館 休止中 休止中