庄助の宿 瀧の湯
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 11:30〜15:00
○日帰り入浴料金 1200円
○露天風呂 あり
○お風呂の数 内湯露天(男1・女1)
○客室数 50室
○タオル フェイスタオル付き(ロゴなし)
○公式HP https://shousuke.com/
○混雑度 ほとんど誰にも会わない
○個人的オススメ度 ★★★☆☆
2.場所・電話番号
〇電話番号 0242-29-1000
3.泉質
■源泉 組合混合泉
■泉質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
(含塩化土類芒硝泉泉)
■温度 45.2度
■成分総計 1716mg pH8.55
4.東山温泉について
東山温泉は今から約1300年前の奈良時代天平年間に行基によって発見されたと言われる温泉。行基といえば東大寺の大仏造営に携わった高僧です。三本脚のカラスに導かれて発見したと伝えられています。
江戸時代には会津藩の保養所が置かれるなど、湯治場として栄えました。この上級武士の保養所は現在でも向瀧という旅館として残っています。戦前の写真には向瀧の他、新滝旅館や不動旅館も見て取れます。東山温泉の老舗旅館は〇〇滝という名前の旅館が多いのも特徴。
訪れる人を圧倒する威風堂々たる向瀧の建物は、国の登録有形文化財に指定され、東山温泉のシンボルとなっています。
そんな東山温泉は数々の著名人をも魅了した名湯。幕末には新撰組の土方歳三が入湯し、美人画で知られる竹久夢二や歌人与謝野晶子も東山温泉に度々訪れています。
現在では芦ノ牧温泉と並ぶ会津の奥座敷として、大小様々な規模の旅館が立ち並びます。
5.外観・館内・お風呂
庄助の宿瀧の湯は東山温泉を貫く湯川沿いに立つ大型旅館。
東山温泉の入り口に位置し、川沿いにへばりつくようにして建物が作られています。
道路沿いから見るとこんな感じの建物で少し高級感があります。宿の名前にもなっている庄助とは、民謡会津磐梯山の冒頭に登場する小原庄助という人物。実在については不明ですが、朝寝、朝酒、朝湯で財産をつぶしたと言われる豪傑で、何か偉業を成し遂げたすごい方ではありません。
宿の前には高そうな黒塗りのバンが停まっています。
駐車場はここではなく、少し離れた下流側にあります。
駐車場はYUKKRA INN(ゆっくらいん)という瀧の湯の姉妹館の前にあります。瀧の湯からは徒歩5分くらい。宿泊の場合はさきほどの黒いバンで送迎してもらえますが、日帰り入浴の場合はこの駐車場に車を停めて歩きます。
ロビー。入浴料は1200円で少し高めです。
フェイスタオルは付いてきますが、ロゴ無しです。
建物は川沿いに細長く続いています。お風呂へは奥へ奥へと進みます。
ロビーは4階にあります。お風呂は1階でエレベーターで下ります。
こちらが1階。お風呂は男女別の露天風呂付き大浴場と貸切風呂が4箇所あります。貸切風呂は宿泊者専用。
大浴場は早朝で男女入れ替え制ですが、日帰り入浴時間帯は伏見の湯が女性用、庄助風呂が男性用になります。
長い廊下を進みます。
お風呂入り口。お風呂前には庄助さん愛用と伝わる石風呂が展示されていました。
湯川を望む湯上がりスペース。
湯上がりサービスとしてソフトクリームマシンや麦茶とビールサーバーがありましたが、日帰り入浴時間帯は麦茶マシンしか使えませんでした。
ちなみに昔は日帰り入浴客でもヨーグルトなどのサービスがあり、湯上がりスペースが大混雑していたイメージがありましたが、現在はないようです。
ここまで来てやっとお風呂の入り口です。
またまた廊下を進みます。
廊下を飾るこの文様は「会津型」と呼ばれる着物の型だそうです。
スタイリッシュな洗面台。
脱衣所。
扇風機もとってもオシャレ。
こちらが庄助風呂と名付けられた大浴場。
窓の向こうはすぐに湯川です。
浴室の壁面は栃木で産出する大谷石を使用しています。さきほどの庄助さん愛用の石風呂が大谷石であったことにちなでいるそうです。
大浴場は奥側が青森ヒバを贅沢に使用したお風呂になっています。
この浴槽だけが源泉かけ流し。大型旅館で源泉かけ流しの浴槽があるのは珍しいです。
泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。
旧泉質名では含塩化土類食塩泉になります。
無味無臭で透明のお湯です。
カランも大谷石です。
続いて露天風呂。露天風呂は3つあり、こちは一番大きい古(いにしえ)の湯。写真奥にもう2つ露天風呂があり、左奥が庄助酒風呂、右が個浴という名前のお風呂にです。
古の湯からは湯川の渓流が手にとるように眺めることができます。
お風呂から伏見ヶ滝という滝が見えますが、この滝が東山温泉の発祥とされる場所。三本脚のカラスに導かれた行基聖人が温泉を発見した場所がこの滝なんだそうです。
大浴場からも露天風呂からも窓の外にシャボン玉のようなものが。。
最初は偶然流れてきたのかなと思っていましたが、明らかに偶然とは思えない量のシャボン玉が流れてくるのです。
大量に流れてくるシャボン玉を見ていると、まるで夢の世界にいるような感覚になります。
館内あちこち探し回ってみると、ありました。
ここからシャボン玉が製造され飛んできていたようです。
続いて、庄助酒風呂へ。この宿はとことん小原庄助さんにちなみんでいます。
酒風呂といっても日本酒が注がれているわけではありません。
実際に酒蔵で使用されていた日本酒の麹釜を再利用したお風呂。
酒風呂は古の湯より一段高い位置にあるので湯川や伏見ヶ滝もよく見えます。お湯は適温でした。
最後に個浴と名付けられたお風呂へ。
名前の通り、まさに一人サイズのお風呂です。景色は全くありませんが、その分静かで落ち着きます。
6.温泉分析書の説明
成分総計1000mg以上の場合は単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%以上のものを並べて名前をつけます。陽イオンはナトリウムとカルシウム、陰イオンは、硫酸イオン、塩化物イオンなので、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉となります。
旧泉質名では含塩化土類芒硝泉。