大露天風呂の日記

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寺山鉱泉 かけ流し自由の極上の鉄泉に日帰り入浴

寺山鉱泉

 

 

1.入浴時間・料金・混雑度

○日帰り入浴時間 9:00〜17:00
○日帰り入浴料金 500円
○露天風呂    なし
○お風呂の数   内湯(貸切2)

○タオル     150円(ロゴあり)

○公式HP     http://www.terayama.burari.biz/

○混雑度     誰にも会わない(貸切利用)

○個人的オススメ度 ★★★★☆

 

2.場所・電話番号

〇住所 栃木県矢板市長井1922-2

〇電話番号   0287-43-3773

 

 

3.泉質

■源泉    寺山鉱泉

■泉質    単純鉄冷鉱泉

■温度                6.5度

■成分総計  531mg      pH3.3

 

4.寺山鉱泉について


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寺山鉱泉は栃木県中部の矢板市にある秘湯。

東北自動車道東北新幹線が通る矢板市に秘湯なんてあるのかと思いますが、このあたりには寺山鉱泉の他、小滝鉱泉、赤滝鉱泉と3つの個性的な鉱泉群が山奥にひっそりとたたずんでいます。どれも一軒宿の閑静な秘湯です。寺山鉱泉はその中でも一番アクセスしやすい鉱泉。温泉の歴史は比較的浅く、160年ほど前に近くの寺山観音寺参拝者の宿として開業しました。


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寺山鉱泉までの道路は、このような田んぼ道を通ります。


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だんだんと道幅が狭くなり、車のすれ違いがやっとなくらいの幅になります。小滝鉱泉と異なり、急坂やダートなどはありませんので、普通の車でも安心です。


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杉林に入ったら、温泉までもう少しです。

 

5.外観・館内・お風呂


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道が開けると突然、旅館が出現します。

ドコモの携帯電話はギリギリ圏外でした。

矢板市に圏外エリアがあるなんて驚きです。


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田舎の豪邸といった佇まいです。


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秘湯にしては新しくて、綺麗な建物ですが、この建物は1982年に新築されたもの。ひなびた感じはありません。矢板市の三つの鉱泉の中で、一番立派だと思います。ちなみに三鉱泉の中では唯一、赤滝鉱泉のみ開業当時の建物をとどめています。


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格天井の立派な玄関。入浴料は500円。帳場は右側。

女将さんは掃除機でお掃除中でなかなか気づいてもらえませんでした。


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照明は昔のままの建物から引き継いだのか、レトロな造りです。


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タオルは150円。しっかりロゴ入りでビニール巾着袋つき。

秘湯なので、タオルの販売はないかなと思ったのですが、意外としっかりしたタオルにびっくり。


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お風呂は一階廊下を進み、すぐ右に曲がったところにある階段の

裏にあります。


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浴室。お風呂は二箇所あり、男女の別はありません。

どちらも貸し切りでの利用となり、好きな方に入浴できます。

ちなみに右側が少し広めの浴室。左側が少し小さめの浴室です。


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秘湯らしく歴史ある漢字の分析表がかがけてありました。


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洗面台。


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といっても大きさにそんなに違いはありません。右側が二人用、左側が一人用ぐらいのサイズで、どちらも小さいです。


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脱衣所。かごが3つあるので一応3人は入れるってことでしょうが、3人はなかなかきついと思います。


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こちらが浴室。左側のお風呂には窓がないため、少し暗めです。冷鉱泉のため、冷めないように木の蓋がしてあります。


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蓋を外すと、黄褐色のお湯が現れます。

泉質は単純鉄冷鉱泉。鉄をちょっとだけ含む温泉は数多ありますが、鉄泉と名乗れる含有量がある温泉はなかなか珍しく、栃木県内ではここを含むて数カ所しかないと思います。


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お湯がぬるい場合は、壁にあるこのブザーを押してくださいとのこと。ブザーを押すと自動で温かいお湯が出るシステムなのかと思いましたが、女将さんに聞いて見ると、ブザーが押されたら、薪をくべてお湯をわかすのだそうです。

調度いいお湯になったら合図として、もう一回ブザーを押します。


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逆にお湯が熱い場合は、ただ蛇口をひねれば6.5度の冷たい源泉がかけ流しで投入されます。自分で好きな温度に調節できるのは嬉しいシステム。

鉄泉は最初はこのように透明なのですが、空気に触れると徐々に酸化し、このような黄褐色になります。


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お湯に浸かると、底に沈んだ鉄分が舞い上がり、より一層黄褐色の濁り湯になります。

鉄分を豊富に含むため、飲用すれば貧血や胃腸病、便秘などに効能があります。


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味は鉄の味のみで、金気臭がします。PH3.3とお湯は弱酸性ですが、酸っぱさは感じませんでした。


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ちなみに反対側のもう一つのお風呂はこんな感じ。

こちら側は窓があるため、明るい浴室です。


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6.温泉分析書の説明

鉱泉分析指針では、泉温が25度以上または溶存物質が1000mg以上で温泉になりますが、こちらは源泉温度が6度とかなり冷たい鉱泉。溶存物質も531mgで1000mgに届かないため、これだけでは鉱泉分析指針上の療養泉として泉質名がつく温泉になりません。

ただし、溶存物質1000mg未満でも、特定の成分を一定量含む場合は泉質名がつきます。鉄の含有量が20mg以上あれば、鉄泉となりますが、こちらは25mg含まれるため、療養泉が名前が付き、単純鉄冷鉱泉となります。

単純とつくのは、溶存物質が1000mg未満のためです。