基本情報
【日帰り入浴時間】
13:30〜16:00
【日帰り入浴料】
500円
【タオル】
200円(ロゴあり)
【露天風呂】
あり
【お風呂の数】
内湯露天(男1・女1)
【客室数】
22室
【公式HP】
https://hijiorionsen-kangetsu.com/
【個人的オススメ度】
★★★★☆
住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0233-76-2777
泉質
■源泉
組合2号源泉、組合3号源泉、組合5号源泉
■泉質
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
(含重曹食塩泉)
■温度
65.9度
■pH値
pH6.6
■成分総計
3410mg
鉄筋5階建ての大きな旅館
優心の宿観月(かんげつ)は鉄筋5階建ての和風旅館。
ずっと「みづき」だと思っていましたが、「かんげつ」が正解。
また肘折温泉は昔ながらの湯治宿が主体。
〇〇屋という名前の旅館が多いのですが、観月なんていうシャレた名前の旅館はこちらだけ。
肘折温泉はとにかく道が狭い。
銅山川沿いの道もすれ違い困難なうえ、ガードレールもなく、
落ちたら銅山川にドボンです。
ここは慎重に運転。
奥に細長い旅館で、規模的にも肘折温泉で有数。
なかなか立派に見えます。
湯治宿というよりは普通の中規模旅館という感じ。
ひなびた湯治宿的な風情はありません。
ロビーは結構広い。野点傘にお茶室風のお座敷と、ちょっといい感じの旅館。
ちなみに以前訪れた際は、なぜかスイカが置いてありました。
日帰り入浴も歓迎。入口が案内を出しています。
日帰り入浴料は500円。
男性スタッフが案内してくれましたが、
「ごゆっくりお入り下さい」と、とても丁寧な対応でした。
ちょうど、宿泊のお客さんがチェックイン中。
どうやら地蔵倉という有名なお堂に行きたいらしく、フロントの女将さんにいろいろ聞いているところでした。
「地蔵倉くらまでは徒歩20分くらい登るんですよ」
「熊とか大丈夫ですかね?」
「こればっかりはタイミングです」
熊と出会うのはタイミング。。ちょっとびびりました。
ただ女将さんはこの宿に来てから一度も会ったことはないそう。
気を取り直してお風呂へ。
大浴場は最上階の五階です。
エレベーターがある旅館は肘折温泉では少ない。
以前のエレベーターはこんな感じ。
竹林にいるかのようなエレベーターで、なかなか面白かったのですが不評だったのか普通になっていました。
月→かぐや姫→竹という発想でしょうか。
肘折温泉街一望の露天風呂
最上階へ到着。
右が男湯。
脱衣所もしっかりしていますわ。
まずは大浴場から。
グレーがかった青のような緑のような、
なんとも言えない濁り方のお湯。
肘折温泉らしい熱めのお湯です。
カランも立派。純然たる湯治宿ではドライヤーやシャワーが貧弱なのですが、こちらは全く問題なし。
泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。
旧泉質名は含重曹食塩泉。
ガポッ、ガポッといい音を立てながらお湯が投入。
広いサイズの湯船ですがさすがは肘折。源泉かけ流しです。
ちなみに肘折温泉で循環消毒の旅館はおそらく1件もありません。
それだけ湯量豊富で上質な温泉。
ファンが多いのも納得。
続いて露天風呂へ。ここがこのお宿の自慢
なにせ肘折温泉でまともな露天風呂を持つ宿はここだけなのです。
他は、あっても景色のない小さな露天風呂のみ。
こちらは最上階にあるため、見晴らしも申し分なく、露天風呂の醍醐味をフルに味わえます。
露天風呂からは肘折温泉が一望です。
ちなみに赤い建物はつたや肘折ホテル、右が大穀屋旅館です。
こちらは銅山川です。
名前の通りこの川の上流には、かつて銅山がありました。
永松銅山と呼ばれた銅山は、日本三大銅山と言われる程の産出量を誇ったそう。
すごいのは足元の模様。
肘折温泉は成分総計3000mgを超える濃い温泉。
鉄分を含むため、かすかに鉄の香りがするのと、
食塩を含むため、薄い出汁のような塩味。
わずかに炭酸も含んでいるため、炭酸味も感じます。
泉質名にすると含重曹食塩泉と、あっけない感じがするのですが、
肘折温泉は泉質名以上に複雑で豊かな成分を含んでいます。
析出物も当然多いのですが、にしてもここまで立派な棚田状の析出物はこの旅館だけ。一体何年かけてこうなった?
鍾乳洞みたい。
この部分は藻?でちょっと滑るので要注意。
少しヌルヌルします。
源泉はオーソドックスな組合2、3、5号源泉を使用しており、肘折温泉の他の旅館と同じです。
露天風呂も内湯と同じく少し青みがかったグレー系の濁り。
内湯よりかはちょっとだけぬるめ。
屋上にあるので風も気持ちよく、長湯したくなる気持ちよさでした。
お風呂上がりに冷たい麦茶をいただきます。
あー 生き返る。
優心の宿観月は肘折温泉唯一の展望露天風呂が自慢。
内湯だけでは物足りない方は、こちらの旅館一択です。
棚田のようなコテコテの析出物も見ものです。
温泉分析書 重曹を含む食塩泉
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは3410mgでかなり濃い温泉。
陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉です。
鉄を感じるお湯ですが、鉄分は2.3mg。含鉄泉は20mg以上なので泉質名にはなりません。
また、遊離二酸化炭素(炭酸ガス)を357mg含んでいますが、炭酸泉は1000mg以上なのでこちらも泉質名に出てきません。
その他、美肌成分と言われるメタケイ酸が146mg、殺菌作用のあるメタホウ酸が54mgで比較的多めに含まれています。