- 基本情報
- 住所・電話番号
- 泉質
- 山形県 肘折温泉ってこんなとこ
- 温泉街のど真ん中にある旅館
- 清潔感のある大浴場
- 湯治プランもおススメです
- まるでガレージ!?個性的すぎる手作り風呂
- 温泉分析書 重曹を含む食塩泉
基本情報
【日帰り入浴時間】
12:00〜17:00
【日帰り入浴料】
400円
【タオル】
200円(ロゴあり)
【露天風呂】
なし
【お風呂の数】
内湯(男1・女1・貸切2)
【客室数】
21室
【公式HP】
https://www.oyado-daikokuya.com/
【個人的オススメ度】
★★★★☆
住所・電話番号
【住所】
【電話番号】
0233-76-2336
泉質
■源泉
組合2号源泉、組合3号源泉、組合5号源泉
■泉質
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
■温度
65.9度
■pH値
pH6.6
■成分総計
3410mg
山形県 肘折温泉ってこんなとこ
開湯は平安時代初期の807年。肘を折った老僧が、この湯につかったところ、たちまち傷が治ったとの伝説が残ります。
山形県のほぼ中央に位置しますが、四方を山に囲まれたカルデラの底に温泉街があり、道路も一本しかありません。
アクセスは決しいいとは言えませんが、昔ながらの湯治文化を今でも色濃く残す今では珍しい温泉地で、連日多くの湯治客が訪れます。
メインストリートでは、毎日地元のおばあちゃんによる朝市が開かれ、肘折温泉の名物になっています。
狭いエリアに18件の旅館が密集しており、約半数ほどで日帰り入浴可能です。
温泉街のど真ん中にある旅館
大穀屋旅館は肘折温泉のメインストーリーに面する旅館。
場所的にも肘折温泉のちょうどど真ん中。
以前、日帰り入浴をアポ無しアタックで試みて玉砕。
それ以来、日帰り入浴はできないものと心得ていました。
ダメ元で電話してみると、「何名様ですか?今どのあたりですか?」
「今なら大丈夫ですよ」とのこと。
これは嬉しい!日帰り可能だったとは。
裏から見るとこんな感じ。鉄筋五階建てで肘折ではデカめ。
年季の入ったひなびた旅館が多い中、こちらは建物も新しい感じで
かなり清潔感があります。
日帰り入浴は500円。
タオルは200円。ちゃんとロゴありです。
ロビーもご覧の通りピカピカ。
ひなびた雰囲気を求めて肘折温泉を訪れる方には物足りないかも。
ですが、エレベーターも完備でトイレや設備も充実。
大穀屋旅館は湯治スタイルが基本なので、値段もリーズナブル。
現代的で快適な湯治旅ができます。
丸屋や元河原湯もキレイ系旅館ですが、湯治メインではなくちょっと高い。
湯治宿としては、肘折温泉で一番キレイな宿と言っても過言ではありません。
お風呂はエレベーターで2階。
大穀屋旅館の印象としては、とにかくおばさまの女性スタッフが元気。女性スタッフの数が多く、いつもなんか賑やかな感じなのです。
皆さんテキパキと動く上、とてもきさく。
「どちからいらしたの?」など会話も盛り上がります。
明るい笑い声が響いている、そんな感じの旅館なのです。
実は以前一人で宿泊したことがあるのですが、
帰り際、みなさん玄関に出てきて、総出でお見送りをしてくださいました。
湯治プランの安いソロ客にここまでしてくれるんだなと、とても感動した記憶があります。
そんなわけで、肘折温泉でサービス部門ナンバーワンは大穀屋だと思っています。
お風呂はエレベーターで2階。
この日も女性スタッフの方がテキパキとご案内。
しかも、エレベーターまで一緒に乗って、お風呂の前まで案内してくれるんですねえ。
短い時間ですがいろいろと話しかけてくれます。
さすが大穀屋ですわ。
清潔感のある大浴場
大浴場の高砂の湯。
脱衣所もキレイです。
扉には大穀屋のロゴ。
稲穂の形そのままでまさに穀物。
大黒屋なら良くある名前ですが、大穀屋というのは他にないのでは?
こちらが大浴場。
長方形の湯船に緑色のにごり湯。
鉄分で赤茶けた床に明るいグリーンが映えます。
肘折温泉でも一番緑が強いお湯に見えました。
泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。
旧泉質名では含重曹食塩泉。
もちろん源泉かけ流しです。
岩に挟まったアヒルさんがかわいい。
お湯は熱め。
鉄分のほか、炭酸泉と言えるほどではありませんが、炭酸ガスも比較的多めに含んでいます。
源泉は肘折温泉で最もポピュラーな組合2号、3号、5号源泉を使用。
肘折温泉は同じ源泉を使用していても、投入量屋や湯使いによって微妙に色が違ったり、炭酸の感じ方が違ったりと、様々な表情を見せます。
成分のメインは重曹と食塩。
重曹は洗剤にも使われる通り、皮脂などの汚れを取り除いてくれるほか、皮膚の角質を柔らかくすることで、温泉成分が染み込みやすくなりす。そのため、肌の若返り効果があるそう。
食塩は殺菌作用のほか、食塩自体が皮膚をパックし、湯冷めしにくい温泉です。
カランもキレイで文句なし。
ボディソープやシャンプーは炭。
試しに使ってみましたが、本当に真っ黒でした。
ちなみに大穀屋には小さいですが貸切風呂もあります。
こちらは宿泊者専用。
帰り際に女将さんと思われる方とお話し。
遠くから来た私の帰り道を心配しているようでした。
「今日帰られるんだか?」
「今日は肘折泊まる予定なんです。大穀屋さんも前に泊まったことあるんですよ」
「そうでしたか だから駐車場の場所わかんだか」
湯治プランもおススメです
以前泊まった際の大穀屋の湯治飯はこんな感じ。
肘折温泉はほとんどの旅館で、6000円前後で2食付の湯治プランが用意されています。
どの旅館も部屋までお膳を運んで来てくれて、食べ終わったら廊下に出しておくスタイル。
他のお客さんを気にしなくて良いので、ソロ泊にピッタリなんです。
内容はエビフライや焼き魚、
キクラゲと菊の花のおひたし、豆腐と豚肉のすまし汁など。どれも家庭的ですがホッとする味。一人ならこの量で十分です。
こんな健康的なご飯を食べて、温泉には入りまくる。
しかもめちゃくちゃ安い。
他の温泉地では味わえない肘折温泉の魅力です。
これがたまらないので、私も何度も訪れています。
まるでガレージ!?個性的すぎる手作り風呂
日帰り入浴では案内されませんが、
実は大穀屋には他にもすごいお風呂があります。
その名も3代目手作り離れ岩風呂
こちらは完全に宿泊者専用。
しかも、4月〜11月のみの営業で期間限定です。
以前泊まった際、お湯の良さに感動したので合わせて紹介します。
まずは場所から。右が大穀屋。
離れ岩風呂は、銅山川に面する左のガレージのような建物の中。
ちょうど宿の駐車場の横にあたります。
えっ こんなところにお風呂があるの!?という感じ。
こちらが入口。
ここにお風呂があるなんて。外観からは到底想像できませんね。
卓球台や自転車など、まさに宿の方の私物が保管されているであろうガレージ笑
かなり戸惑いましたが、左の扉が入口。
よーく見ないと分かりませんが、ちゃんと看板がありました。
探検気分でワクワクします。
中へ入ってみると。お〜 めちゃくちやゃ民家。
一気に人様のお宅にお邪魔したかのような気分。
こちらが岩風呂。なんと素晴らしい!
隠れ家感満載のお風呂は、コテコテの析出物で、湯船の淵も床も赤茶けています。
手作り感も相まって、他では味わえない雰囲気。
三代目やりますね。
そしてこの岩風呂はお湯が最高!
源泉は大浴場と全く同じはずなのですが、明らかに浴感が違う。
肘折温泉はほとんどの旅館がちょい熱のお湯なのですが、
少しぬるめで入りやすい。
片っ端から肘折温泉を入りまくった私ですが、
肘折温泉は炭酸も含んでいますが、ぬるめだと炭酸ガスが飛びにくいため、同じ源泉でも、より炭酸を強く感じます。
これは三春屋、ゑびす屋も同じ。
シュワシュワのぬる湯はかなり気に入りました。
大穀屋旅館は肘折温泉で一番賑やかな感じの旅館。
設備や建物も新しく快適な湯治旅ができます。
宿泊してぜひ離れ岩風呂も体験してみては。
温泉分析書 重曹を含む食塩泉
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは3410mgでかなり濃い温泉。
陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉です。
鉄を感じるお湯ですが、鉄分は2.3mg。含鉄泉は20mg以上なので泉質名にはなりません。
また、遊離二酸化炭素(炭酸ガス)を357mg含んでいますが、炭酸泉は1000mg以上なのでこちらも泉質名に出てきません。
その他、美肌成分と言われるメタケイ酸が146mg、殺菌作用のあるメタホウ酸が54mgで比較的多めに含まれています。