大露天風呂の日記

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肘折温泉 松井旅館 明治の建物が残る旅館でレトロ貸切風呂に日帰り入浴

 

 

基本情報
 

【日帰り入浴時間】

11:00〜16:00

【日帰り入浴料】

400円

【タオル】

なし

【露天風呂】  

あり

【お風呂の数】 

内湯(男1・女1・貸切1)

露天(混浴1)

【客室数】

11室

【公式HP】

http://matsuiryokan.com/

【個人的オススメ度】

★★★★☆

 

 

住所・電話番号
 

 【住所】

山形県最上郡大蔵村南山491

【電話番号】

0233-76-2016

 

泉質
 

■源泉

組合2号源泉、組合3号源泉、組合5号源泉

■泉質   

ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉

(含重曹食塩泉)

■温度           

 65.9度 

■pH値

pH6.6

■成分総計  

3410mg

 

 

山形県 肘折温泉ってこんなとこ

 


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肘折温泉山形県大蔵村にある温泉。

開湯は平安時代初期の807年。肘を折った老僧が、この湯につかったところ、たちまち傷が治ったとの伝説が残ります。

 

山形県のほぼ中央に位置しますが、四方を山に囲まれたカルデラの底に温泉街があり、道路も一本しかありません。

アクセスは決しいいとは言えませんが、昔ながらの湯治文化を今でも色濃く残す今では珍しい温泉地で、ファンも多く、連日多くの湯治客が訪れます。

 

メインストリートでは、毎日地元のおばあちゃんによる朝市が開かれ、肘折温泉の名物になっています。

 

狭いエリアに18件の旅館が密集しており、約半数ほどで日帰り入浴可能です。

 

明治の建物を残す館内

 

 


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松井旅館は肘折温泉の中心部にある3階建ての旅館。

外観は鉄筋なのですが、館内は一部木造旅館という感じで、見た目とギャップがあります。


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肘折名物の朝市は松井旅館のあたりが中心。

このあたりからズラリとお店が並びます。

朝市に近い旅館に泊まれば、早朝、朝市を行き交う人の下駄の音で目が覚める、なんとも湯治場らしいエモい体験できるのです。

 

 

朝市は5時半から始まり、7時半頃まで続きますが、多くのお店は7自前には店じまい。肘折の朝は超早い。。

 

売っているものは山菜の瓶詰めや打ち豆、笹巻きなど、およそ若い人は買わなそうなラインナップではありますが、おばあちゃん方から熱烈なラブコールを受けました。


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ということで笹巻きを購入。もち米のちまきで、きなこをつけていただきます。もち米ときなこ味だけなのですが、素朴で美味しいです。

しかもこれで300円なのだから安い。


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松井旅館に入ります。

松井旅館は日帰り入浴に寛容。いつ訪れてもだいたいオッケイしてもらえます。

この日はお湯が溜まっていなかったようで、14時半以降なら大丈夫とのこと。


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館内はこんな感じ。玄関のドアは開けっ放しになっていて、宿の前を流れる小川の音が館内まで聞こえてきます。


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帳場は昔のままという感じで、古き良き日本旅館の趣たっぷり。

外観からは全くわからないのですが、明治期の建物を今に残しています。

ですがどこが受付かしら?

 

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歴史がありそうな衝立。

「すみませーん」と何度か呼びましたが反応なし。

奥からお皿のカチャカチャ音が聞こえたので、大きく呼んでみたところ女将さんが出てきてくれました。

 

女将さんはすごく上品な感じのマダム。しかも愛想もめっちゃよく、案内も丁寧でした。

日帰り入浴料は400円。

東北の温泉地は本当に入浴料が安い。

温泉地をローラーしている私としては財布にも優しくありがたい限り。

 

超レトロな源泉貸切風呂


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松井旅館には男女別の大浴場と貸切風呂で、お風呂が2箇所あります。案内いただいたのは貸切風呂。


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貸切風呂は帳場のすぐ横にあり、朝市通りに面しています。


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ガラガラと木の扉を開けてみると、おー!なんともレトロな脱衣所。


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床にもタイルがはめられています。

 

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裏から見てみるとこんな感じ。

ちょっと建付けが悪い扉で、かなり年季が入っています。

一昔前の銭湯のようなそんな雰囲気。

脱衣所周りの感じは、肘折で一番古そうな感じがしました。


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鍵もひっかけるだけの相当古いタイプです。

久しぶりに見ました。


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こちらが源泉貸切風呂。

余計なものは一切ない超シンプルな正方形の湯船。

通りに面しているため、すりガラスになっており景色もなし。

肘折温泉はお湯で勝負しているので、凝った造りの浴室などはほとんどなく、これがスタンダード。


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石をくり抜いて作られた注ぎ口もいい感じです。

泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。

旧泉質名は含重曹食塩泉。

源泉は組合2号、3号、5号源泉で、肘折温泉ではメインの源泉を使用。

源泉の投入量も多いため少し熱めです。

 

泉質名には出できませんが、肘折温泉は鉄分と炭酸を含むのが特徴。

こちらは鉄分を2.3mg、遊離二酸化炭素炭酸ガス)を357mg含みます。

いかにも濃そうな笹濁りのお湯は、成分総計3410mg。

複雑な成分の濃い温泉です。

鉄分や食塩を含んでいますが、塩味はわずか。

 

重曹の美肌効果と、食塩のあたたまり効果があり、炭酸は血行を促進します。効能高いまさに湯治向けの温泉です。

 

大浴場と露天風呂もあります


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大浴場も気になったのでちょっと見学してみます。 

もちろん湯船には入ってないですよ。

大浴場は帳場から奥へすすんだ突き当り。

 


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脱衣所。


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こちらが大浴場。


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カランは3つ。

裏通りに面しているため、窓も大きく明るい感じ。


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お湯を抜いて掃除したばかりのようで、若干の塩素臭がしました。

でも温泉はちゃんと源泉かけ流しです。

お湯を入れたばかりなのか、濁りもそこまでないですね。


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肘折では珍しく露天風呂あり。

露天風呂とか書いていないので、お庭の池かと思ってしまいそうな雰囲気

 

男女別の内湯からそれぞれ繋がっており、混浴のようです。

お湯はまだ全然溜まっていませんでした。

 

お風呂を上がると先程の女将さん。

「いかがでしたか?」と聞かれ、とても気持ちよかったと伝えるとニコッとされていました。

この女将さんがいるなら、今度は泊まってみたくなりました。

 

温泉分析書 重曹を含む食塩泉


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溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは3410mgでかなり濃い温泉。

陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉です。

 

鉄を感じるお湯ですが、鉄分は2.3mg。含鉄泉は20mg以上なので泉質名にはなりません。

 

また、遊離二酸化炭素炭酸ガス)を357mg含んでいますが、炭酸泉は1000mg以上なのでこちらも泉質名に出てきません。

 

その他、美肌成分と言われるメタケイ酸が146mg、殺菌作用のあるメタホウ酸が54mgで比較的多めに含まれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1430

400

先ほどお電話くれた

いかがでしたか?