幸乃湯温泉
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 10:00〜21:00
○日帰り入浴料金 1000円(10:00〜17:00)
500円(17:00〜21:00)
○露天風呂 あり
○お風呂の数 内湯露天(男1・女1)
○客室数 41室
○タオル 220円(ロゴあり)
〇公式HP https://www.satinoyu-onsen.info/
○混雑度 お風呂で会った人数 5人
○個人的オススメ度 ★★★★☆
2.場所・電話番号
〇住所 栃木県那須塩原市百村3536-1
〇電話番号 0287-69-1126
3.泉質
■源泉 幸乃湯源泉
■泉質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉
(含石膏芒硝泉)
■温度 49.2度 pH9.43
■成分総計 1020mg
4.板室温泉について
板室温泉は意外と古く平安時代の1059年の開湯と伝えられます。
山で狩りをしている最中に発見されたと言われています。
会津中街道の宿場町としても栄え、その効能の高さから下野の薬湯と言われました。ちなみに会津中街道は那須連山の裏を通り、氏家と会津若松を結んだ街道です。現代でも道路がない山域に街道があったなんて信じられませんが。
板室温泉は戊辰戦争の戦火や、1978年の大火で木造旅館の多くが焼失してしまったこともあり、かつての湯治場としての雰囲気はあまり残っていません。
写真は戦前の板室温泉の様子。川に沿って立ち並ぶ建物が加登屋旅館です。
板室温泉は那須と塩原の二大温泉地に挟まれ、あまり目立たないのか、多くの旅館が廃業し現在旅館は4件ほど。日帰り入浴は3件で可能です。
5.外観・館内・お風呂
幸乃湯は板室温泉の入り口にある温泉。
正確には奥那須大正村幸乃湯温泉です。
板室温泉街からは少し離れています。
日帰り入浴にはかなり積極的でのぼり旗もたくさん。年末年始も正月も休まず営業。
さながら日帰り入浴専門施設のような雰囲気がありますが、れっきとした旅館です。
リニューアルでしばらく休業していましたが、ここ最近オープンしたと聞き、行ってきました。
ちょっと寂しい雰囲気の板室温泉街とは対照的に、多くの日帰り入浴客で賑わいを見せます。
ちなみに玄関の前には超立派な松があります。
どうすればこんな形になるんでしょう?
正月から縁起がいい感じがします。
畳敷きのロビー。おじさんがすぐに出てきて受付。
日帰り入浴開始時間は10時からですが、ちょっと前でも入れてくれます。
入浴料は1000円ですが、時間によって金額が異なり、17時からは半額になります。
タオルは220円でロゴあり。
何個も温泉に入ってきた私ですので、大体のお風呂は直感的にどこにあるのか分かるのですが、ここのお風呂への行き方は少々難しい。
ロビーから暖炉のある廊下を進みます。
とすると、こんな感じで食堂を仕切った通路が表れます。
ここを真っ直ぐで左手。
長ーい廊下を進みます。
ここも畳敷きです。
お風呂入り口。
幸乃湯のお風呂は2箇所。それぞれ全然タイプが違います。
一つは綱につかまりながら、温泉に入る綱の湯で、こちらが有名。
もう一つは、滝のような激しい打たせ湯が特徴の大滝の湯です。
日によって男女が入れ替わりますが、綱の湯が女湯の日が多いです。
綱の湯が男湯になるのは月水金で、土日は大滝の湯になります。
この日は火曜日だったので男湯が大滝の湯です。
脱衣所。鍵付きロッカーは有料です。
まずは内湯から。シンプルな長方形の浴槽です。
内湯はそんなに特徴はありません。
幸乃湯のメインは露天風呂です。
こちらが名物の露天風呂。
豪快で滝のような打たせ湯が、なんと4本も。
湯量が圧倒的で、まさに滝に打たれるような感覚。
滝壺に入るとものすごい圧を感じ、お湯しぶきもすごいです。
浴槽の縁はヒノキで出来ていて、取り替えたばかりなのか、ピカピカでヒノキの香りもしっかりします。
露天風呂は上段と下段で2つ浴槽があります。下段が打たせ湯。
上段はノーマルな露天風呂です。
お湯はどちらも適温でした。
泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉。
旧泉質名では含石膏芒硝泉。
板室温泉中心部の旅館はアルカリ性単純温泉ですが、幸乃湯は源泉が異なり、独自の源泉を使用しています。
板室温泉では一番成分が濃いお湯です。
石膏は古くから、中風の湯(痛風ではなく、神経の麻痺のことです)と言われ、痛みを和らげる鎮静作用があります。
芒硝は下剤の成分で、便秘にも効能あり。
幸乃湯は日帰り入浴では結構混み合いますので、ゆっくり打たせ湯に当たりたいなら、オープンと同時が狙い目です。
6.温泉分析書の説明
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは溶存物質が1020mgで、見た目の割に濃い温泉。陽イオンはナトリウムとカルシウム、陰イオンは硫酸イオンが20%を超えるので、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉となります。旧泉質名では含石膏芒硝泉です。