大露天風呂の日記

旅館好きの温泉ソムリエのブログ 各温泉の日帰り入浴情報を全旅館紹介します

塩原温泉郷  元湯温泉  元泉館 日によって色が変わる!不思議な硫黄泉に日帰り入浴

元泉館

 

1.入浴時間・料金・混雑度

○日帰り入浴時間 8:00〜 20:00
○日帰り入浴料金 800円  (湯巡り手形使用で400円)
○露天風呂    あり
○お風呂の数   内湯露天 高尾の湯(男1・女1)

○タオル     350円(ロゴあり) 

         250円(ロゴなし)  

○客室数     35室

〇公式HP                 http://gensenkan.com/

○混雑度     お風呂で会った人数 4人

○個人的オススメ度 ★★★★★

 

2.場所・電話番号

〇住所  栃木県那須塩原市湯本塩原101

〇電話番号  0287-32-3155

 

3.泉質

■源泉   高尾の湯

■泉質   含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(硫化水素型)

■温度             49.1度  pH 6.5

■成分総計  3927mg

 

4.塩原温泉郷について


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塩原温泉郷の開湯は806年と伝えられ、1200年以上の歴史ある温泉です。正確には塩原温泉と言う温泉はなく、塩原十一湯と呼ばれる温泉の集まりで、150もの源泉があるそうです。

 

塩原温泉郷も多くの廃墟が目立ちますが、それでも30軒以上の旅館を有する一大温泉地となっています。

 

日帰り入浴も比較的に積極的に行っており、旅館共同組合の湯めぐり手形を購入すれば、なんと半額で各旅館の日帰り入浴が可能です。

塩原で日帰り入浴する際のマストアイテムですのでぜひ購入を。塩原もの語り館や各旅館で購入可能です。なんなら塩原温泉郷の旅館は、この手形ありきで日帰り入浴料金を設定しているところもあるので、持っていないと損するかもしれません。

 

元湯温泉は塩原温泉郷で一番最初に発見された温泉で、最も山合に位置します。江戸時代は元湯千軒と呼ばれるほどの賑わいだったそうですが、江戸時代2回の大地震による山崩れにより壊滅しました。現在は3件の旅館がひっそりと佇んでいます。アクセスは塩原温泉郷で最も悪いのですが、個性的な泉質揃いで数多の温泉好きを魅了し、いつ来ても日帰り入浴客で混雑しています。

 

5.外観・館内・お風呂


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元泉館はゑびすや旅館の隣りにある旅館。

奥が元泉館です。


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外観は3件の旅館の中で最も近代的で、鉄筋3階建て。


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ロビーも広い。湯めぐり手形持参ですので受付で半額の400円を払います。


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タオルはロゴありが350円、無地は250円で売店で購入できます。


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もちろんロゴ有りを購入。


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お風呂はロビーから左の廊下を進みます。


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突き当りを左へ曲がります。廊下は少し暗め。


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一度外へ出て渡り廊下を進みます。


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渡り廊下。

 


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日帰り入浴で入れるのはこの高尾の湯のみです。

高尾の湯というのは、江戸時代の吉原遊郭の花魁 高尾太夫にちなんでいます。高尾太夫は塩原出身で、当時大変な賑わいであったこの元湯温泉にもつかったんだとか。それにあやかり、美人の湯としても有名です。

 

他にも邯鄲(かんたん)の湯という岩風呂(混浴)と、宝の湯という檜風呂(男女別)がありますが、宿泊者専用です。。残念。

 

この時は奥が女湯で手前が男湯。日によって変わりますが、どちらもそれほど造りは変わりません。


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脱衣所。とても広いです。ドライヤーもあり。

元湯温泉の中では一番設備が充実しています。


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湯気でよくわかりませんが、こちらが内湯。

写真ではわかりにくいのですが、10人くらいは入れそうな大きな湯船です。

カランは秘湯では珍しく、シャワーやボディソープ、シャンプー類完備。

 

お湯の色は薄灰色に濁っていましたが、その日の気温や湿度等によって色が変わります。


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続いて露天風呂。露天風呂は小さな渓谷に面していて、川の音を聞きながら入浴できます。

こちらも薄灰色に濁っています。少しぬるめでちょうど良い温度。

元湯温泉は独特の甘い臭いがする硫黄泉ですが、ここの硫黄の香りは他の2軒に比べてマイルドです。ところが、硫黄の含有量は元湯温泉でダントツの量。臭いの濃さと硫黄の濃度があまりリンクしていないのも、元湯温泉の面白いところ。


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ちなみにこちらが別の日の露天風呂のお湯の色。どちらかというとこのような緑白色の時が多い気がします。同じお湯でもこれだけ色が異なります。不思議。。

 

泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉です。

主成分は食塩と重曹です。

他の2件が炭酸水素塩の方が多いのに対して、こちらは塩化物が優勢。硫黄など他の成分も多いため、なめてもしょっぱさはあまり感じません。

 


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ちなみにロビーには高尾の湯の温泉の素や、温泉持ち帰り用のポリタンクも売っていました。

 

元湯温泉の中では日帰り入浴時間帯が一番長く、設備も整っており利用しやすい秘湯です。

 

まだまだあります 塩原温泉郷

 

【塩原温泉郷を入りつくせ!】日帰り入浴完全ガイド(温泉ソムリエのオススメ25選) - 大露天風呂の日記

 

6.温泉分析書の説明



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溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉となります。

 

また、特殊成分として総硫黄(硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素の合計)が2mgを超えると硫黄泉となりますが、こちらは93mgでかなりの含有量。総硫黄が100mgを超えると日本有数のレベルですが、それに匹敵するくらいの濃さがあります。硫黄分は主に遊離硫化水素、つまり硫化水素ガスとして含まれています。

 

その他、泉質名にはなりませんが、天然の保湿成分と言われるメタケイ酸が244mgとかなり多く含まれます。塩原温泉郷はメタケイ酸の含有量が多い源泉が点在しますが、こちらはその中でも最多の含有量です。美人の湯というのは科学的にも根拠があります。一般的にはメタケイ酸150mg以上で肌触りが柔らかくなると言われます。