大露天風呂の日記

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八塩温泉 八塩館 天然記念物の三波石風呂に日帰り入浴


八塩館

 

 
 
 

 

 

1.入浴時間・料金・混雑度
 

 
 
○日帰り入浴時間 10:00〜20:00
○日帰り入浴料金 650円

○露天風呂    なし
○お風呂の数   内湯(男1・女1)

○客室数     19室

〇公式HP             http://www.yashiokan.com/

○混雑度     お風呂で会った人数 2人

○個人的オススメ度 ★★☆☆☆

 

 

2.場所・電話番号
 

 
〇住所   群馬県藤岡市浄法寺127

〇電話番号   0274-52-2651

 

 

 

3.泉質

 
 
■源泉   八塩館源泉

■泉質   ナトリウム-塩化物強塩冷鉱泉

■温度             16.8度    pH6.5

■成分総計  21400mg

 

4.八塩温泉について

 


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八塩(やしお)温泉は群馬県南部の藤岡市にある温泉。群馬県といっても神流川を境に埼玉県となるので、ほぼ埼玉のような立地の温泉です。怪我を負った村人が滝壺の水神様にお祈りをしたところ、傷に効く水薬を賜ったとの由来があり、開湯時期は不明ですが、明治中期の頃から宿があったようです。八つの塩の湯口があったことから、八塩という地名となったと言われています。

 

5.外観・館内・お風呂

 


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八塩館は明治20年創業の八塩温泉で最も老舗の旅館。

「ヤシオカン」という字体が妙に目を引きます。

難しい読みでもないのに、なんでわざわざカタカナなんでしょう。


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現在は昭和レトロな鉄筋のホテルで、老舗旅館な感じはほぼ残っていません。


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が、門のところにわずかに老舗旅館であった名残がありました。


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こちらがロビー。見た目はかなり鄙びていましたが、ロビーは思いの他新しく、ピカピカ。隣の鬼石観光ホテルは、見た目も館内も期待を裏切らない鄙び系列でしたが、八塩館は館内はキレイです。


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入浴料は650円。受付は感じの良さそうな明るい女性の方。


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八塩館は川沿いに建っているため、ロビーは2階に位置します。

お風呂は一階です。このレトロな案内板なかなかわかりやすい。

ここにも「ヤシオカン」の文字。

 

宴会場を横に見て、エレベーターで一階へ。


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脱衣所。ロビーは改装されたばかりな感じでキレイでしたが、館内は全体的にやはりちょっと古め。汚さとかはありませんが。


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こちらが大浴場。露天風呂はありません。

巨石が置かれた湯船には、滝のように豪快なお湯が注がれています。

ドバドバという音は、脱衣所に入った瞬間から聞こえくるほど。

 

泉質はナトリウム-塩化物強塩冷鉱泉。冷鉱泉とあるように、泉温は16度しかありません。なので当然加温しています。

 

食塩をかなり含む温泉で、成分総計は2万mg超えという超濃い温泉。

ですが、お湯は無色透明で、塩の味も全くなし。

というのも八塩温泉は湧出量が非常に少ないため、大量の加水をしています。循環消毒もありのため、温泉感は弱め。

本来の強食塩泉としての面影は残念ながら感じられません。

温泉感は弱めなのですが、しっかりと温まりが良いお湯なのは、さすがといったところ。


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山奥のこの地に強食塩泉が湧き出すのは不思議ですが、この塩分は6500万年前から200万年前の地層に閉じ込められた太古の化石海水だと考えられています。つまりその時代、このあたり海だったということ。驚きです。


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お風呂に使われている石は三波石(さんばいし)という天然記念物にもなっている銘石。このあたりで採れる石で、長瀞渓谷などと同様の石です。ちょっと緑がかった色に、波のような白い筋が入っているのが特徴。江戸時代から枯山水や庭石などに珍重されてきた貴重な石。三波石だらけの贅沢なお風呂です。


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フロントに置いてあったかわいい三波石の箱庭。

お風呂の石はデカすぎて、温泉成分で白くなったりしているため、三波石の特徴が分かりにくいのですが、これを見ると特徴がよくわかります。この白い筋、確かに庭に合いそうな雰囲気。

ひとつ買いたいくらいでしたが、残念ながら非売品でした。

 

6.温泉分析書の説明

 


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溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは溶存物質が2万1000mgと圧倒的。陽イオンはナトリウムと、陰イオンは塩化物イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物泉となります。

 

また温泉水1kg中に食塩を15g以上含むと強食塩泉となりますが、こちらはちょうど15g含むため、強食塩泉です。

 

泉温が25度未満の場合、冷鉱泉となるため、ナトリウム-塩化物泉強塩冷鉱泉となります。