鬼石観光ホテル
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 10:00〜19:00
○日帰り入浴料金 600円
○露天風呂 なし
○お風呂の数 内湯(男1・女1)
○客室数 12室
〇公式HP http://www.4143.jp/
○混雑度 ほとんど誰にも会わない
○個人的オススメ度 ★★☆☆☆
2.場所・電話番号
〇電話番号 0274-52-4153
3.泉質
■源泉 おにの湯
■泉質 ナトリウム-塩化物強塩冷鉱泉
■温度 7.3度 pH6.6
■成分総計 29058mg
4.八塩温泉について
八塩(やしお)温泉は群馬県南部の藤岡市にある温泉。群馬県といっても神流川を境に埼玉県となるので、ほぼ埼玉のような立地の温泉です。怪我を負った村人が滝壺の水神様にお祈りをしたところ、傷に効く水薬を賜ったとの由来があり、開湯時期は不明ですが、明治中期の頃から宿があったようです。八つの塩の湯口があったことから、八塩という地名となったと言われています。
5.外観・館内・お風呂
鬼石観光ホテルは八塩温泉の高台に位置するホテル。
八塩温泉は八塩館、神水館、鬼石観光ホテルの3件の宿がありますが、それぞれ点在していて、温泉街はありません。
神水館のみ神流川沿いにありますが、他の2件は少し離れた高台にあります。
鬼石観光ホテルは八塩温泉でも最も鄙びている旅館。
ホテル名の表示も渋さを放ちます。
これだけ鄙びているホテルが現役で残っているのは、逆に珍しいかも。つぶれずに頑張っていただきたいです。
鬼石という怖い名前がついていますが、昔このあたりは鬼石町という名前でした。
館内も予想を裏切らない古い感じ。
宿のおじちゃんがロビーにいたので、日帰り入浴をお願いすると、快く入れていただきました。入浴料は600円。
ロビーにあった、かなりの年代物と思われるゲーム機。
たぶん壊れていると思いますが。。
お風呂はここを右に曲がってすぐです。
この正面が大浴場。
高台にあるので見晴らしは良いです。
唐突に表れるお風呂。
のれんをくぐるといきなり脱衣所。
その奥はすぐにお風呂というコンパクトなつくり。
脱衣所にタオルが用意してあるので、自由に使えます。
髭剃りもあり。
こちらが大浴場。露天風呂はなし。
ちなみに八塩温泉で露天風呂があるのは、神水館のみですが、こちらは日帰り入浴不可。
初期状態は保温のためシートがしてありました。
シートの蓋を外すとこんな感じ。
レジャーシートのような蓋だったので、外すのは楽勝でした。
たまにくそ思い木の板で蓋がしてある旅館もありますが、こちらは大丈夫。
蓋がしてあったので、ちょっとぬるいのかと思いましたが、しっかりと熱め。蓋いらないのでは?
泉質はナトリウム-塩化物強塩冷鉱泉。冷鉱泉とあるように、泉温は7度で水です。なので当然加温しています。
食塩をかなり含む温泉で、成分総計は2万9000mgという超濃い温泉。ですが、湧出量が非常に少ないため、大量の加水をしています。循環消毒もありのため、温泉感は弱め。
本来の強食塩泉としての面影は残念ながら感じられません。
山奥のこの地に強食塩泉が湧き出すのは不思議。この塩分は6500万年前の地層に閉じ込められた太古の化石海水だと考えられています。6500万年前の海水に入っているなんてロマンありますよね。
長寿湯と書かれた空っぽの湯船がありました。
もしかしたから、かつては源泉浴槽でもあったのかと邪推してしまいますが、不明です。ちなみに加水していない源泉浴槽は、神水館にしかなく、源泉を日帰り入浴で堪能することはできません。
浴槽の周りには、これでもかというオリヅルランの鉢植え。
ちょっとしたジャングル感があります。
お風呂に使われている石はただの石ではありません。
このあたりが名産の三波石(さんばいし)という銘石。
緑がかった岩に、波のような石英の白い筋があるのが特徴で、高級庭石として珍重されてきました。
三波石が贅沢に使われたお風呂です。
カラン。鏡がなく、窓に直接向き合うスタイルは昭和な温泉ホテルでたまに見かけます。
鬼石観光ホテルはかなり鄙びているので万人受けはしないと思います。温泉感も弱いため、泉質にこだわる方にもオススメできませんが、温泉不毛地帯のこのエリアで、温泉に入れるだけでもとても貴重です。
6.温泉分析書の説明
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは溶存物質が2万8063mgと圧倒的。陽イオンはナトリウムと、陰イオンは塩化物イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物泉となります。
また温泉水1kg中に食塩を15g以上含むと強食塩泉となりますが、こちらは19g含むため、強食塩泉です。
泉温が25度未満の場合、冷鉱泉となるため、ナトリウム-塩化物泉強塩冷鉱泉となります。