
日帰り入浴の料金と営業時間
| 入浴時間 |
11:00~、12:00~、13:00~ (1時間貸切、要予約) |
|---|---|
| 入浴料 |
2300円(1名の場合) |
| タオル | なし |
| お風呂の数 |
内湯(貸切2) |
| 温泉の利用状況 |
100%源泉かけ流し |
| サウナ | なし |
| 貸切風呂 | 完全貸切制 |
| 混雑度 | 空いている |
| 住所 | 福島県耶麻郡猪苗代町若宮下湯甲2970 |
| 電話番号 | 0242-64-3211 |
横向温泉「滝川屋旅館」とは?外観と館内

滝川屋旅館は福島県横向温泉の宿。
横向温泉と言われてもピンと来ない方が多いと思いますが、温泉好きの間では割と知られた名湯です。

1661年創業の老舗旅館で、建物の一番古い部分は明治10年の築。
ブナとナラの材木で作られた木造の建物がなんとも郷愁を誘います。

水車小屋や池もあり、すごく落ち着きますわ。
このあたりだけ時間が止まっているような感覚。

この建物を見るだけでも訪れる価値ありですね。

横向温泉は、上の湯、中の湯、下の湯に分かれますが、滝川屋旅館は下の湯にあたり、上の湯は現在のマウント磐梯です。

ちなみに最も鄙びていた中の湯旅館は、ひっそりと休業し、現在は更地になっていました。

これは在りし日の中の湯旅館。15年前の写真です。
学生の時に訪れたことがあり、至極の温泉だっただけに超悲しい。

さて滝川屋旅館の日帰り入浴は完全貸切。
要予約で1日3組限定で、かなり人気の温泉のため、なかなか来れずにおりました。
この度、平日に予約したところ前日でも予約をゲット!

時間帯は11時〜、12時〜、13時の3つで、この日は11時から予約しました。ということは一番風呂ですね。

遠くから見るとなかなか大きな宿なのですが、宿泊客も一日一組しか取っていません。そのため、宿泊料も秘湯にしてはかなり高く、2万5000円近くします。
それでも人気なのだから、相当いい温泉なのでしょう。

玄関前にいたワンちゃん。結構な老犬のようでした。

こういうのがたまらなく好き。

田舎な来たなあという気分になります。

ロビー。うわ いい感じですね。
日帰り入浴は2300円。2人の場合はもっと安くなりますが、1名だと割高になります。
でも、1時間の貸切で横向の名湯を楽しめることを考えると、これは全然高くありませんね。

数々の温泉ブログで拝見した巨大な安山岩。
天然の岩の上に旅館を建てたそうで、中二階分の高さの岩がそのまま生かされています。

岩を撤去せずにそのまま建物を建てているのがすごい。
かなり古そうな効能書き。
漢字とカタカナばっかりで読む気にならない笑

ロビーはこんな感じ。

かつての滝川屋旅館。渋くていいですね。
近隣にあった沼尻の硫黄鉱山全盛期の頃、横向温泉も多くの湯治客で賑わったそうです。
女将から、
「どこから来たの?初めて?」
「初めての方にはご案内するようにしてるんです」
「変わった段差があるので」
変わった段差とは何だろう!?と思いつつ、お風呂まで案内してもらいます。

お風呂は階段を降りた先。

古そうな湯治宿に見えますが、トイレなど必要な部分はリニューアルされており、ウォシュレットも完備されていました。
これなら泊まっても安心。

変わった段差とはこれですね。
確かに変な造りです。

変な所に囲炉裏の間が。

左が女湯、右が混浴。貸切なのであまり関係ありませんが、混浴の方を案内されました。
湯治場の雰囲気満点!木造の湯小屋にぬる湯の名湯

脱衣所。

おー めっちゃいい雰囲気じゃないですか。
左側に浴室があります。

ただ、横向温泉は標高が高いので、10月末ともなるとまあまあ寒い。
寒い場合はストーブを付けて下さいとのことだったので、遠慮なく使わせていただくことに。雪国使用の本格的なストーブでした。

いよいよお風呂へ。
最初は冷めないように蓋がしてありましまが、女将さんがせっせと取ってくれました。

木造の湯小屋は雰囲気満点。まさに湯治場ですね。
これを貸し切りにできるという贅沢。

お湯はグレーの濁り湯で、ゴムのような独特の芳香が特長。
源泉温度は31度のぬる湯。
湯船は板で3つに仕切られており、お湯が注がれている部分が加温浴槽。他の2つは源泉そのままの温度でした。

ぬる湯も入れない温度ではないのですが、さすがにこの時期は寒くて無理。

夏なら死ぬほど気持ちいい温度帯なんですが。うーん 悔しい!

加温浴槽も少しぬるめくらいの適度な加温。
これが気持ちよすぎて寝れるほどでした。

お湯にじっくり浸かっていると、1時間なんてあっという間。
これは贅沢すぎますね。

泡が浮いていますが、温泉の鮮度が悪いわけではありません。
このお風呂がすごいのは、足元から温泉が湧いていること。
たまに「ボコッ」と音を立てて、気泡がプクプクと出てきます。

泉質は単純温泉。
これだけ濃厚そうな濁り湯なのに単純温泉なのです。私が行った温泉の中で一番単純温泉らしくない温泉でした。
鉄分を微量に含むことが濁りの理由だと思いますが、その他に炭酸ガスや美肌成分のメタケイ酸なども豊富に含んでいます。
ゴム系の香りがするので、有機物系の成分も含まれていそうです。
昔から子授けの湯とも言われ、婦人病に特に効能があるそうです。

ちなみにシャワーなどはなく、あるのは最低限の洗面器とアメニティのみ。

窓の外に見える紅葉は絵のような美しさ。

1時間も入るつもりはなかったのですが、気持ちよすぎで結局ギリギリまで湯船に浸かっていました。
まとめ:2300円の価値あり!温泉も雰囲気もサイコー
| 温泉 | ★★★★★ |
|---|---|
| 設備 |
★★★☆☆ |
| 景色 | ★★★★☆ |
| コスパ | ★★★☆☆ |
| 日帰り入浴のしやすさ | ★★★☆☆ |
滝川屋旅館は温泉好きにも有名な人気の宿。
日帰り入浴は要予約で値段も安いとは言えないのですが、わざわざ訪れる価値はあり。
土日は予約が取りにくいため、平日がおすすめ。
滝川屋旅館の泉質と効能
重曹を主成分とする単純温泉。成分総計は820mg。1000mg未満が単純温泉なのでギリギリ単純温泉という感じ。泉質的にはほぼ重曹泉です。
東北では珍しい源泉温度31度というぬる湯が特徴。
炭酸ガスが237mgと比較的多めに含まれており、わずかにシュワシュワ感もあります。
その他、美肌成分として知られるメタケイ酸も174mgと比較的多めに含まれており、鉄分やマンガンも微量に含んでいます。

✓源泉 下の湯
✓温度 31.9度(低温泉)
✓pH値 6.5
✓成分総計 820mg
✓効能 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下、軽症高血圧、糖尿病、軽いコレステロール血症、軽い喘息、痔の痛み、自律神経不安定症、不眠症、うつ状態