日帰り入浴の料金と営業時間
入浴時間 |
部屋付きプラン13:00〜18:00 冬季限定(3/31まで)で入浴のみも可能 12:30~14:00(大浴場のみ) |
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入浴料 |
3500円(部屋付き休憩プラン) 1000円(入浴のみ) |
タオル | バスタオル・フェイスタオル付き |
お風呂の数 |
内湯(男1・女1) 岩風呂(時間により男女交代) 露天(貸切1 宿泊客のみ) |
サウナ | あり |
貸切風呂 | あり |
混雑度 | かなり混んでいる |
住所 | 山梨県北杜市須玉町小尾6672 |
電話番号 | 0551-45-0311 |
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増富温泉「不老閣」とは?外観と館内
この宿は増富温泉でも特別な存在で、湯治色の強い旅館です。
というのもこちらの天然岩風呂はラドンの含有量が非常に高く、その効能を求めて、多くの人が訪れます。
不老閣は通常の日帰り入浴は行っておらず、部屋付き休憩プランのみでしたが、ここ最近、冬季限定で入浴のみの日帰り入浴も再開しています。
部屋付きで5時間も滞在できて3500円なので、高くはないと思います。
ただし、予約が本当に取れない。。
日帰り休憩プランは1週間前から予約可能なのですが、ほぼ取れません。特に夏場ば非常に混み合うため、予約は至難の業。
今回、たまたま月曜日に空きがあったのでなんとか予約できました。
ちなみに宿泊予約はもっと至難の業です。
念願の不老閣。やっと来れました。
料金を支払い、まずはお部屋へ向かいましょう。
「今日は空いているのでゆっくり入れますよ」とのこと。
それは楽しみ。増富温泉はかなりぬるいので、冬場は不老閣でも比較的空いているようです。
お部屋は二階を案内されました。
一人では十分すぎるお部屋です。
ここでゴロゴロしたくなりますが、不老閣の温泉は別格中の別格。
ラドンを多く含む5つの源泉を保有し、いずれも100%源泉かけ流しです。
温泉に入りまくらないと非常に勿体ないです。
というわけで、ほぼ部屋にいることはありませんでした。
アメニティはこんな感じ。
バスタオルにフェイスタオル。フェイスタオルは嬉しいロゴ入り。
歯ブラシもつきます。
ただ、浴衣はついていません。
一番人気!不老閣の天然岩風呂
まずはやっぱり岩風呂。
岩風呂は細かく男女の時間が決まっており、13:30〜14:55までが男性、15:00〜16:25までが女性、16:30〜17:00までは混浴になります。
逆にそれ以降の時間は夜間で危ないので、宿泊客でも入浴はできません。
岩風呂に行く際は、フロントでその旨を伝えます。
岩風呂は施錠されいるので、ここで鍵をもらいます。
狭いお風呂なので、人数制限あり。
先客が何人いるか教えてくれます。
岩風呂に行くにはちょっとした山登りが必要。
不老閣の裏山に岩風呂の湯小屋があり、徒歩で5分ちょっと。
ちょうど紅葉が色づいた時期で、紅葉狩りも楽しめました。
途中途中にこうした癒し系の看板があります。
階段を登りきると、見えました。あれが岩風呂の湯小屋です。
ちょうど谷間の部分に小屋が建っています。
やっと到着しました。30代の私でもちょっと息が切れた。。
脱衣所。男女の別はないので、混浴時間に女性が入るのはキツイかも。冬場はストーブが置いてあります。
ではお風呂へ。左が岩風呂ですが、まずは右の加温浴槽で体を温めます。
奥が加温浴槽。こちらは温泉ではありません。
ここでしばらくぬくぬく。頑張っても四人入れるかどうかなので、譲り合って入ります。
手前がアトム風呂、右は不老閣霊泉。
アトム風呂はかけ湯専用なので入ることはできません。
体が暖まったらいよいよ天然岩風呂へ。
この先が天然岩風呂。
こちらが不老閣の代名詞とも言うべき天然岩風呂。
手前に千手観音様がいらっしゃるのでまずはお参り。
天然の岩窪で、この下から温泉がプクプクと自噴しています。
頑張っても四人くらいが限界のサイズ。
貴重な温泉なので長湯はせず、譲り合って入ります。
とにかくここは神秘的な雰囲気。
ガスが溜まるため、一番風呂の方は少し空気を撹拌して入ったほうがよいとのこと。
不老閣の中でもラドンを多く含み、刺激の強い温泉です。
そのため、癌治療を目的とする方が多く、「何個取った?」などの会話が日常だそう。
ここは皆さん真剣に湯治をしにくるので、無用の私語は禁物。
静かに温泉を楽しみましょう。
放射能の濃度が高く、湯疲れしやすいため、1日1回が目安。
最大10分ぐらいが良いそうで、あまり長湯すると立てなくなる人もいるのだとか。
そんなことを聞いてしまうと、入る時ちょっと緊張します。
泉温は19度〜22度で、ちょっと冷たい。冬場はなかなか気合がいります。ですが、しばらく入っていると、不思議とポカポカ。
炭酸ガスを多く含むため、お湯の表面でパチパチしています。
岩風呂に入った後は、さきほどの加温浴槽に戻り、体をあたためます。
ここで忘れずにやって欲しいのがアトム風呂のかけ湯。
実はここが不老閣でも最も放射能の強い岩風呂3号源泉。
さきほどの岩風呂が30.8 ×10⁻¹⁰Ciなのに対し、こちらは2315×10⁻¹⁰Ciというとんでもない数字。
こんな数字は東日本では見たことがなく、怖くなるくらいラドン含有です。
ですが、皆さん岩風呂が一番強いと思うのか、アトム風呂を見落としがち。
私もかけ湯なんてと思っていましたが、お風呂で出会ったおじいちゃんに激しくオススメされたので、やってみました。
湯船からわずか5mの場所で湧くため鮮度抜群のお湯。
ここも17度〜22度と冷たいので、ちょっとずつかけ湯。
冷たいのですが、一度かけると、体がカーッと熱くなる感覚。
尋常じゃないラドン含有量だけのことはあります。
最後にかけ湯をすると、なんと1時間は放射能泉の効能が持続するのだとか。すげえ。
その奥にあるのが不老閣霊泉。
ここは不老閣で2番目に放射能が強い不老閣1号源泉を使用。
ラドンは1440×10⁻¹⁰Ciと、アトム風呂とまでは行きませんが、とてつもない数字。かつては飲用できましたが、現在は衛生上の理由により汲むことすらできません。
ちなみにアトム風呂と不老閣霊泉は、他の源泉とブレンドされた状態ですが、貸切のラジウム水晶風呂で入浴可能。
ただし、貸切風呂は日帰りプランでは入浴できず、宿泊者限定です。
残念すぎます。
岩風呂の後は内湯へ。
階段を駆け下りていると、「お兄ちゃん早いね。お風呂も早かったしもっと入ったほうがいいよ笑」とおじいちゃん。
不老閣はなぜか、初対面の入浴客どうしで会話がしやすい雰囲気。
私も3人くらいに話しかけられました。
これも湯治の楽しみのひとつ。
日替わりの男女別大浴場
内湯は不老の湯と長寿の湯と2つ。
それぞれ対称の造りではなく、源泉も設備も異なります。
日替わりで男女入れ替えとなります。
こちらが長寿の湯。手前が加温浴槽で、こちらは温泉ではありません。奥が長寿の湯で不老閣2号源泉を使用。
まずは加温浴槽で5分程体を温めて、毛穴を開かせます。
その後、長寿の湯に10分程つかり、これを3回程度繰り返すのがオフィシャルの入り方。
長寿の湯は地下40mから自然湧出する温泉で、温度は30度〜36度。
このくらいであれば、ぬる湯と言えるくらいの温泉で、冬場でも抵抗なく入れます。夏場なら最高に気持ちの良い温度。
こちらのラドンの含有量は1.5×10⁻¹⁰Ciと不老閣では一番少なく、泉質名はナトリウム-塩化物冷鉱泉です。
ここでも別のおじいちゃんに話しかけられます。
この方も癌治療を目的でいらしているそうで、毎月訪れているのだそうです。ここの温泉に入り、癌が小さくなった方や消えた方もいるのだとか。
微量の放射能はホルミシス効果と言って、自然治癒力を高めると言われており、放射能泉には不思議な効能があります。
まして、不老閣ほどのラドン含有量があれば、癌が小さくなると言われても不思議ではありません。
ちなみに放射能のラドンは気体なので、浴室で深呼吸すると良いようです。
温泉話のほか、山登りの話や、出身地の話などで思いのほか盛り上がり、1時間半近く話してしまいました。
長寿の湯の更に奥には湯窪の湯。
こちらは岩風呂2号源泉を使用。岩風呂とほぼ同じ成分ですが、ラドン含有量は646×10⁻¹⁰Ciとかなりのもの。
これは天然岩風呂よりも多く、不老閣でつかれる源泉としては一番高い濃度です。
ちなみに、不老の湯にはこの源泉を引く浴槽はありません。
泉温は天然岩風呂とほぼ同じで、ちょっと冷たい。
入るには気合いが必要です。こちらも炭酸ガスの含有量が多くシュワシュワしています。
サイズは2人くらいですが、1人入っていると皆さん遠慮して入らない感じでした。
こちらは不老の湯。別日に改めて訪れたので、ついでにご紹介。
左が加温浴槽、右がぬる湯の浴槽です。
源泉は長寿の湯と同じ不老閣2号源泉。
ラドン含有量は少ないですが、少しぬるめで入りやすい温度です。
コップが置いてあるので飲泉。
不老の湯では、放射能の強い岩風呂2号源泉に入れませんがその代り、蒸気吸入室があります。
ミストサウナのような感じで、増富温泉では唯一の施設。
なかなか熱く、普通のサウナくらいの温度がありました。
源泉をアツアツの石にかけますが、かけすぎるとラドンが出なくなるのでほどほどに。
ラドンは気体なので、蒸気吸入室ではより多くのラドンを取り込むことができます。
刺激もなかなか強いので、皆さん5分ほどで出てきます。
あっという間に時間が過ぎ気づけば5時前。
せっかくなので、もう一回岩風呂に行ってみることに。
ちょっと山道が暗いので、自信がない方はやめたほうがいいかも。
この時間は混浴の時間帯ですが、わずか30分しかないこともあり、
他の入浴客は男性1名のみ。
皆さんあまり利用していませんでした。
もう一度岩風呂に浸かり、放射能パワーをもらって帰ることに。
帰りの山道からみた景色。夕焼けがきれいですねえ。
見えているのは甲斐駒ヶ岳です。
結局部屋でゴロゴロする時間はなく、ほぼずっとお風呂に入っておりました。
まとめ:日本最強レベルの放射能泉です
温泉 | ★★★★★ |
---|---|
設備 |
★★★★☆ |
景色 | ★★★★☆ |
コスパ | ★★★★★ |
日帰り入浴のしやすさ | ★☆☆☆☆ |
不老閣の日帰りプランは予約がなかなか取りにくいですが、比較的月曜日は取りやすいような気がします。
土日は宿泊客で満室であることが多く、部屋がないため、日帰りプランは予約できない日が多いです。
夏場は平日でもかなり混んでいるため、冬場がオススメです。
温泉は恐ろしいほどに刺激が強いですが、その分効能もすごい。
帰りの道中はずっと体がポカポカしていました。
友人とワイワイガヤガヤ来る温泉ではなく、1人のお客さんがほとんど。
本気で湯治をしたい方におすすめです。
不老閣の泉質と効能
源泉を5本有し、泉質やラジウムの含有量もかなり異なります。
特に不老閣霊泉とアトム風呂に使用されている源泉のラジウム含有量は圧倒的。
▼天然岩風呂
✓源泉 不老閣岩風呂
✓温度 20.1度(冷鉱泉)
✓pH値 6.3(中性泉)
✓ラドン 30.8×10⁻¹⁰Ci(8.4マッヘ)
✓成分総計 10842mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期
▼不老閣霊泉
✓源泉 不老閣1号源泉
✓温度 18.6度(冷鉱泉)
✓pH値 6.0(中性泉)
✓ラドン 1440×10⁻¹⁰Ci(395.6マッヘ)
✓成分総計 4905mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期
▼アトム風呂
✓源泉 岩風呂3号源泉
✓温度 21.0度(冷鉱泉)
✓pH値 6.0(中性泉)
✓ラドン 2315×10⁻¹⁰Ci(635.9マッヘ)
✓成分総計 5032mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期
▼湯窪の湯
✓源泉 岩風呂2号源泉
✓温度 21.5度(冷鉱泉)
✓pH値 6.1(中性泉)
✓ラドン 646×10⁻¹⁰Ci(177.4マッヘ)
✓成分総計 5147mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期
▼長寿の湯・不老の湯
✓源泉 不老閣2号源泉
✓温度 32.2度(低温泉)
✓pH値 6.4(中性泉)
✓ラドン 1.5×10⁻¹⁰Ci(0.4マッヘ)
✓成分総計 11395mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期