営業情報とアクセス
▶日帰り入浴時間
13:00〜18:00
▶日帰り入浴料
3500円(部屋付き休憩プランのみ)
▶タオル
バスタオル・フェイスタオル付き
▶お風呂の数
内湯(男1・女1)
岩風呂(時間により男女交代)
露天(貸切1 宿泊客のみ)
▶サウナ
あり
▶住所
▶電話番号
0551-45-0311
不老閣の外観と館内
この宿は増富温泉でも特別な存在で、湯治色の強い旅館です。
というのもこちらの天然岩風呂はラドンの含有量が非常に高く、その効能を求めて、多くの人が訪れます。
不老閣は通常の日帰り入浴は行っておらず、部屋付き休憩プランのみ。
コロナ禍は部屋プランも休止中だったので、やっと再開したという感じ。
部屋付きで5時間も滞在できて3500円なので、高くはないと思います。
ただし、予約が本当に取れない。。
日帰り休憩プランは1週間前から予約可能なのですが、ほぼ取れません。特に夏場ば非常に混み合うため、予約は至難の業。
今回、たまたま11月の月曜日に空きがあったのでなんとか予約できました。
ちなみに宿泊予約はもっと至難の業です。
念願の不老閣。やっと来れました。
料金を支払い、まずはお部屋へ向かいましょう。
「今日は空いているのでゆっくり入れますよ」とのこと。
それは楽しみ。増富温泉はかなりぬるいので、冬場は不老閣でも比較的空いているようです。
お部屋は二階を案内されました。
一人では十分すぎるお部屋です。
ここでゴロゴロしたくなりますが、不老閣の温泉は別格中の別格。
ラドンを多く含む5つの源泉を保有し、いずれも100%源泉かけ流しです。
温泉に入りまくらないと非常に勿体ないです。
というわけで、ほぼ部屋にいることはありませんでした。
アメニティはこんな感じ。
バスタオルにフェイスタオル。フェイスタオルは嬉しいロゴ入り。
歯ブラシもつきます。
ただ、浴衣はついていません。
不老閣の岩風呂
まずはやっぱり岩風呂。
岩風呂は細かく男女の時間が決まっており、13:30〜14:55までが男性、15:00〜16:25までが女性、16:30〜17:00までは混浴になります。
逆にそれ以降の時間は夜間で危ないので、宿泊客でも入浴はできません。
岩風呂に行く際は、フロントでその旨を伝えます。
岩風呂は施錠されいるので、ここで鍵をもらいます。
狭いお風呂なので、人数制限あり。
先客が何人いるか教えてくれます。
岩風呂に行くにはちょっとした山登りが必要。
不老閣の裏山に岩風呂の湯小屋があり、徒歩で5分ちょっと。
ちょうど紅葉が色づいた時期で、紅葉狩りも楽しめました。
途中途中にこうした癒し系の看板があります。
階段を登りきると、見えました。あれが岩風呂の湯小屋です。
ちょうど谷間の部分に小屋が建っています。
やっと到着しました。30代の私でもちょっと息が切れた。。
脱衣所。男女の別はないので、混浴時間に女性が入るのはキツイかも。冬場はストーブが置いてあります。
ではお風呂へ。左が岩風呂ですが、まずは右の加温浴槽で体を温めます。
奥が加温浴槽。こちらは温泉ではありません。
ここでしばらくぬくぬく。頑張っても四人入れるかどうかなので、譲り合って入ります。
手前がアトム風呂、右は不老閣霊泉。
アトム風呂はかけ湯専用なので入ることはできません。
体が暖まったらいよいよ天然岩風呂へ。
この先が天然岩風呂。
こちらが不老閣の代名詞とも言うべき天然岩風呂。
手前に千手観音様がいらっしゃるのでまずはお参り。
天然の岩窪で、この下から温泉がプクプクと自噴しています。
頑張っても四人くらいが限界のサイズ。
貴重な温泉なので長湯はせず、譲り合って入ります。
とにかくここは神秘的な雰囲気。
ガスが溜まるため、一番風呂の方は少し空気を撹拌して入ったほうがよいとのこと。
不老閣の中でもラドンを多く含み、刺激の強い温泉です。
そのため、癌治療を目的とする方が多く、「何個取った?」などの会話が日常だそう。
ここは皆さん真剣に湯治をしにくるので、無用の私語は禁物。
静かに温泉を楽しみましょう。
放射能の濃度が高く、湯疲れしやすいため、1日1回が目安。
最大10分ぐらいが良いそうで、あまり長湯すると立てなくなる人もいるのだとか。
そんなことを聞いてしまうと、入る時ちょっと緊張します。
泉温は19度〜22度で、ちょっと冷たい。冬場はなかなか気合がいります。ですが、しばらく入っていると、不思議とポカポカ。
炭酸ガスを多く含むため、お湯の表面でパチパチしています。
岩風呂に入った後は、さきほどの加温浴槽に戻り、体をあたためます。
ここで忘れずにやって欲しいのがアトム風呂のかけ湯。
実はここが不老閣でも最も放射能の強い岩風呂3号源泉。
さきほどの岩風呂が30.8 ×10⁻¹⁰Ciなのに対し、こちらは2315×10⁻¹⁰Ciというとんでもない数字。
こんな数字は東日本では見たことがなく、怖くなるくらいラドン含有です。
ですが、皆さん岩風呂が一番強いと思うのか、アトム風呂を見落としがち。
私もかけ湯なんてと思っていましたが、お風呂で出会ったおじいちゃんに激しくオススメされたので、やってみました。
湯船からわずか5mの場所で湧くため鮮度抜群のお湯。
ここも17度〜22度と冷たいので、ちょっとずつかけ湯。
冷たいのですが、一度かけると、体がカーッと熱くなる感覚。
尋常じゃないラドン含有量だけのことはあります。
最後にかけ湯をすると、なんと1時間は放射能泉の効能が持続するのだとか。すげえ。
その奥にあるのが不老閣霊泉。
ここは不老閣で2番目に放射能が強い不老閣1号源泉を使用。
ラドンは1440×10⁻¹⁰Ciと、アトム風呂とまでは行きませんが、とてつもない数字。かつては飲用できましたが、現在は衛生上の理由により汲むことすらできません。
ちなみにアトム風呂と不老閣霊泉は、他の源泉とブレンドされた状態ですが、貸切のラジウム水晶風呂で入浴可能。
ただし、貸切風呂は日帰りプランでは入浴できず、宿泊者限定です。
残念すぎます。
岩風呂の後は内湯へ。
階段を駆け下りていると、「お兄ちゃん早いね。お風呂も早かったしもっと入ったほうがいいよ笑」とおじいちゃん。
不老閣はなぜか、初対面の入浴客どうしで会話がしやすい雰囲気。
私も3人くらいに話しかけられました。
これも湯治の楽しみのひとつ。
不老閣の内湯
内湯は不老の湯と長寿の湯と2つ。
それぞれ対称の造りではなく、源泉も設備も異なります。
日帰り入浴では不老の湯が女性、長者の湯が男性用です。
こちらが長寿の湯。手前が加温浴槽で、こちらは温泉ではありません。奥が長寿の湯で不老閣2号源泉を使用。
まずは加温浴槽で5分程体を温めて、毛穴を開かせます。
その後、長寿の湯に10分程つかり、これを3回程度繰り返すのがオフィシャルの入り方。
長寿の湯は地下40mから自然湧出する温泉で、温度は30度〜36度。
このくらいであれば、ぬる湯と言えるくらいの温泉で、冬場でも抵抗なく入れます。夏場なら最高に気持ちの良い温度。
こちらのラドンの含有量は1.5×10⁻¹⁰Ciと不老閣では一番少なく、泉質名はナトリウム-塩化物冷鉱泉です。
ここでも別のおじいちゃんに話しかけられます。
この方も癌治療を目的でいらしているそうで、毎月訪れているのだそうです。ここの温泉に入り、癌が小さくなった方や消えた方もいるのだとか。
微量の放射能はホルミシス効果と言って、自然治癒力を高めると言われており、放射能泉には不思議な効能があります。
まして、不老閣ほどのラドン含有量があれば、癌が小さくなると言われても不思議ではありません。
ちなみに放射能のラドンは気体なので、浴室で深呼吸すると良いようです。
温泉話のほか、山登りの話や、出身地の話などで思いのほか盛り上がり、1時間半近く話してしまいました。
長寿の湯の更に奥には湯窪の湯。
こちらは岩風呂2号源泉を使用。岩風呂とほぼ同じ成分ですが、ラドン含有量は646×10⁻¹⁰Ciとかなりのもの。
これは天然岩風呂よりも多く、不老閣でつかれる源泉としては一番高い濃度です。
ちなみに、不老の湯にはこの源泉を引く浴槽はないので、女性の方は宿泊しないと入れません。
泉温は天然岩風呂とほぼ同じで、ちょっと冷たい。
入るには気合いが必要です。こちらも炭酸ガスの含有量が多くシュワシュワしています。
サイズは2人くらいですが、1人入っていると皆さん遠慮して入らない感じでした。
日帰り入浴客ではここまでですが、以前宿泊したので不老の湯側もご紹介。こちらは日帰り入浴時間帯では女湯になっています。
左が加温浴槽、右がぬる湯の浴槽です。
右は長寿の湯と同じ不老閣2号源泉。ラドン含有量は少ないですが、少しぬるめで入りやすい温度です。
不老の湯では、放射能の強い岩風呂2号源泉に入れませんがその代り、蒸気吸入室があります。
ミストサウナのような感じで、増富温泉では唯一の施設。
なかなか熱く、普通のサウナくらいの温度がありました。
ラドンは気体なので、蒸気吸入室ではより多くのラドンを取り込むことができます。
あっという間に時間が過ぎ気づけば5時前。
せっかくなので、もう一回岩風呂に行ってみることに。
ちょっと山道が暗いので、自信がない方はやめたほうがいいかも。
この時間は混浴の時間帯ですが、わずか30分しかないこともあり、
他の入浴客は男性1名のみ。
皆さんあまり利用していませんでした。
もう一度岩風呂に浸かり、放射能パワーをもらって帰ることに。
帰りの山道からみた景色。夕焼けがきれいですねえ。
見えているのは甲斐駒ヶ岳です。
結局部屋でゴロゴロする時間はなく、ほぼずっとお風呂に入っておりました。
日帰り入浴してみた感想
不老閣の日帰りプランは予約がなかなか取りにくいですが、比較的月曜日は取りやすいような気がします。
土日は宿泊客で満室であることが多く、部屋がないため、日帰りプランは予約できない日が多いです。
夏場は平日でもかなり混んでいるため、冬場がオススメです。
温泉は恐ろしいほどに刺激が強いですが、その分効能もすごい。
帰りの道中はずっと体がポカポカしていました。
友人とワイワイガヤガヤ来る温泉ではなく、1人のお客さんがほとんど。
本気で湯治をしたい方におすすめです。
不老閣の泉質と効能
▼天然岩風呂
✓源泉 不老閣岩風呂
✓温度 20.1度(冷鉱泉)
✓pH値 6.3(中性泉)
✓ラドン 30.8×10⁻¹⁰Ci(8.4マッヘ)
✓成分総計 10842mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期
▼不老閣霊泉
✓源泉 不老閣1号源泉
✓温度 18.6度(冷鉱泉)
✓pH値 6.0(中性泉)
✓ラドン 1440×10⁻¹⁰Ci(395.6マッヘ)
✓成分総計 4905mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期
▼アトム風呂
✓源泉 岩風呂3号源泉
✓温度 21.0度(冷鉱泉)
✓pH値 6.0(中性泉)
✓ラドン 2315×10⁻¹⁰Ci(635.9マッヘ)
✓成分総計 5032mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期
▼湯窪の湯
✓源泉 岩風呂2号源泉
✓温度 21.5度(冷鉱泉)
✓pH値 6.1(中性泉)
✓ラドン 646×10⁻¹⁰Ci(177.4マッヘ)
✓成分総計 5147mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期
▼長寿の湯・不老の湯
✓源泉 不老閣2号源泉
✓温度 32.2度(低温泉)
✓pH値 6.4(中性泉)
✓ラドン 1.5×10⁻¹⁰Ci(0.4マッヘ)
✓成分総計 11395mg
✓効能 リウマチ、痛風、糖尿病、肝臓病、慢性消化器疾患、神経痛、関節痛、病後回復期