渋御殿湯の日帰り入浴ってどんな感じなの?
年間300箇所以上日帰り入浴している温泉ソムリエが、実際に訪れてレポートします。
こんな人におすすめ
・シュワシュワの炭酸泉に入りたい
・足元湧出の温泉に入りたい
・ぬるめの温泉が好き
営業情報とアクセス
▶日帰り入浴時間
10:00〜15:00
▶日帰り入浴料
1100円
部屋休憩付2500円
▶お風呂の数
内湯(男2・女2)
▶サウナ
なし
渋御殿湯の外観と館内
渋御殿湯は長野県茅野市にある温泉。
奥蓼科温泉郷でも最奥部にあり、標高は1880mの八ヶ岳の山麓に位置する秘湯です。
発見は奈良時代の783年と言われる古い温泉で、江戸時代には諏訪の代々のお殿様に親しまれたことこら、御殿湯と呼ばれるようになりました。
もともと渋御殿湯と渋の湯ホテルの2件がありましたが、現在は渋御殿湯のみです
渋御殿湯は奥蓼科温泉郷でも最も奥地にある旅館。
宿のwi-fi はありますが、携帯の電波はほぼ入らない秘湯です。
県道の終着点にあり、標高はなんと1880m。
真夏でもクーラーなしで過ごせるほど涼しい場所にあります。
ちなみにこの奥に渋の湯ホテルがありましたが、2010年頃廃業。
現在も廃墟のまま残されていました。
「天下の霊湯 渋御殿湯」という堂々たる看板がお出迎え。
日帰り入浴は昔から一貫して歓迎。
八ヶ岳連峰にも近く、天狗岳などに向かう登山口にとなっているため、登山者用の有料駐車場としても開放しています。
木造の重厚な扉を開けると、昔ながらの湯治場的な雰囲気あふれる空間。
日帰り入浴は1100円。もちろんカードなんてものは使えませんので、必ず現金持参です。
最寄りのコンビニまで30分以上かかるので、現金がないと詰みます。
館内も非常に渋いです。
山奥なのでこれはしょうがないのですが、トイレがかなり弱い。
ほぼ和式で決してキレイではありません。食堂前のトイレだけ簡易洋式のトイレです。
渋御殿湯は横に長い建物。
建物の両端に西の湯と東の湯という2つのお風呂がありますが、通常の日帰り入浴の場合、西の湯のみの利用になります。
東の湯は部屋付き休憩プランの場合にのみ日帰り入浴可能。
部屋付きですが2500円で利用できます。
後で紹介しますが、圧倒的に東の湯がオススメなので、どうせ訪れるなら部屋付きプランがオススメです。
渋御殿湯の温泉
まずは西の湯からご紹介。
こちらが渋の湯。木造のなんとも趣ある湯小屋。
西の湯にはシャワーとカランがありますが、東の湯にはありません。
左奥には1人サイズの小さな湯船。
こちらは25度の源泉がそのままの注がれています。
右側の湯船は蓋がされていますが、こちらは加温浴槽。
ただし、こちらは温泉ではなく天然水の加温したもの。
なので、西の湯は小さな1人用の湯船しか温泉がありません。
日帰り入浴は結構人気なので、混雑すると源泉浴槽の順番待ち状態にみたいなります。
25度の源泉は真夏でも入るには気合がいります。
体感はほぼ水。
急に入ると心臓が止まりそうなので、体を慣らしながら徐々に徐々に入水。
泉質は単純酸性硫黄冷鉱泉。
渋御殿湯という昔からの源泉を使用。
硫黄の香りがする白濁の鉱泉。舐めるとほのかに酸味があります。
冷たい硫黄泉はずっと入っていても温まりはしませんが、
加温浴槽との交互浴がいいそう。
入るとかなりさっぱりします。
続いて東の湯へ。
普通の日帰り入浴では入れませんが、これが本当に最高なのです。
数多の温泉に入ってきた私でも、感動しまくりの名湯でした。
脱衣所。
こちらが東の湯。いやあなんて素晴しい。
西の湯よりもレトロな木造の湯小屋。
湯船は全部で3つ。しかも手前の加熱浴槽を含めてすべて温泉です。
真ん中の湯船は渋長寿湯という東の湯でしか入れない源泉です。
この源泉は昭和28年に掘削された比較的新しい源泉。
最も奥にあるのが非加熱の源泉浴槽。
こちらは西の湯と同じ渋御殿湯の源泉を使用しています。
こちらも源泉温度は26度と冷たく、夏場でも気合が必要。
ただ、なんとなく西の湯よりは入りやすかった印象。
光を反射して神々しいまでに青白く輝く源泉。
透明なのは鮮度が高い証拠。
しばらく誰も入っていないと硫黄分が沈殿するため、このように美しい色になります。
湯口もすごい。硫黄が植物の葉に付着し、まるでアートのような存在感を放っています。
個人的に最もおすすめなのは、真ん中の渋長寿湯の湯船。
こちらは31度あるため、ぬるめの温度。
気合を入れなくても入れる絶妙な温度です。
この温度が最高に気持ち良い。
最大の特徴はこれ。下からボコボコしているのが分かりますか?
湯船の底はすのこ敷になっているのですが、炭酸を多く含む源泉が足元から湧出しているのです。
この炭酸がすごい。まるでジャグジーのように絶えずボコボコと湧いています。
炭酸ガスは737mg。1000mg以上で炭酸泉なので、そこまでの含有量はないのですが、それにしてもすごい。
ぬるめの源泉のため、炭酸ガスが飛ぶこともなく、足元湧出で鮮度が良いため、ここまで強く炭酸を感じるのだと思います。
数分浸かっただけで、体中に気泡がびっしりと付着。
炭酸ガスの気泡が触れる感覚も心地よく、なかなか体験できないお風呂です。
渋長寿湯も泉質は単純酸性硫黄冷鉱泉。
炭酸ガスの含有量は渋御殿湯の方が968mgと多めなのですが、
渋長寿湯の方が圧倒的でした。
西の湯は加温浴槽にも贅沢に渋御殿湯の源泉を使用。
加熱されているため、炭酸はほぼ感じず。お湯も無色透明に近い色。
ぬるめの渋長寿湯と言えども、やはりずっと入ってると体が少しは冷えてきます。加温浴槽は必須で、温まってからまた入るを無限ループ。
ちなみに女湯側の東の湯には炭酸のブクブク浴槽はありせん。
宿泊者は男女入れ替えにすればいいと思うのですが。
男性だけというのはちょっともったいないです。
以上、渋御殿湯の日帰り入浴情報をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
奥蓼科温泉郷に日帰りで訪れた際の参考にしていただければ幸いです
日帰り入浴してみた感想まとめ
渋御殿湯はぬるめの炭酸硫黄泉が魅力。
夏場になると無性に入りたくなる不思議な魅力があります。
この日は宿泊したのですが、渋長寿湯の気持ちよさにドハマリ。
計6回くらいは入りました。
日帰り入浴は東の湯にはいれる部屋付きプランがオススメです。
渋御殿湯の泉質と効能
✓源泉 渋御殿湯
✓温度 27.0度(冷鉱泉)
✓pH値 2.6(酸性泉)
✓成分総計 1674mg
✓効能 アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症、末梢循環障害、糖尿病