さくらい旅館
1.基本情報
【日帰り入浴時間】
12時〜14時50分(貸切利用50分)
【日帰り入浴料金】
2200円〜3300円
【露天風呂】
あり
【お風呂の数】
半露天(貸切4)
【客室数】
31室
【公式HP】
【個人的オススメ度】
★★☆☆☆
2.場所・電話番号
《住所》
《電話番号》
0279-72-2575
3.泉質
■源泉
白銀の湯
■泉質
2条鉱泉(メタケイ酸の項目により温泉に該当)
■温度
10.9度
■pH値
6.60
■成分総計
260mg
4.伊香保温泉について
開湯時期は定かではありませんが、万葉集にその名が登場することから、少なくとも1300年の歴史を有する古い温泉です。
現在の伊香保温泉の原型が出来たのは戦国時代。長篠の戦い敗れた武田勝頼が負傷した兵の治療のため、伊香保温泉の整備を行い、この時に石段街も築かれました。
伊香保温泉は金泉と呼ばれる黄金色の特徴的な色のお湯ですが、金泉は老舗旅館しか引湯できる権利がありません。その他の旅館は白銀の湯という無色透明の別の源泉からお湯を引いているため、伊香保温泉は全く異なる二種類の泉質からなります。
5.外観・館内・お風呂
さくらい旅館は伊香保温泉の石段街から離れた静かな場所にある旅館。創業は1968年。創業500年超えの旅館もある伊香保温泉では、新参者の旅館です。伊香保の別の旅館で板前をしていた先代が始めた小さな宿がはじまり。
伊香保温泉は古くからの石段街を中心とするエリアと、県道33号より下側に位置する新しいエリアに分かれ、さくらい旅館はこの下側のエリアに位置します。
石段街までは距離があるので、このあたりは人通りも少なく、
石段街のような賑やかな感じはありません。
さくらい旅館の隣には保科美術館という美術館もあります。
建物は結構キレイで、薄ピンク色の外観が特徴。
ちょっと高級感のある和風旅館の雰囲気。
駐車場には見ごたえのあるシャクナゲが咲き誇っていました。
いつものように日帰り入浴確認の電話をしてみたところ、「日帰り入浴のご希望はいつですか?」と聞かれ、本日希望を伝えると「お風呂の空き状況を確認します」とのこと。
なんでそんなことを聞くのだろうと思いましたが、
さくらい旅館の日帰り入浴は完全予約の貸切制。
ですが。当日1時間前の予約でも大丈夫でした。
12時に予約をして向かいます。
玄関扉の向こうには立派な生花。
こちらがロビー。日帰り入浴は貸切なので高めの値段設定。
お風呂は、サイズや眺望などが異なる4箇所から選べます。
ランクにより値段が異なり、一番安くて2200円、高くて3300円です。
利用は50分間。
まあこれはどう見てもカップル向けな感じですが、
お一人ですか?などとは聞かれませんでした。
一人ですので、とりあえず一番安い2200円の花見の湯というお風呂を予約。
料金は後払い制で、受付を済ますと、このような鍵がもらえます。
ルームキーのような鍵で、お部屋にチェックインするときのようなワクワク感があります。
貸切風呂は5階と6階に点在。
ちなみに普通の大浴場と露天風呂もあるのですが、こちらは日帰り入浴不可で、貸切風呂しか利用できません。
さくらい旅館の露天風呂もなかなか眺望が良さそうだったので、ちょっと残念。
予約した花見の湯は5階。
絶賛お部屋掃除中で、あちらこちらに布団が置かれていました。
掃除中のお部屋をのぞき見しつつ、貸切風呂へ。
脱衣所は二人サイズくらいの小さなもの。
こちらが花見の湯。正面にわずかに隙間があり、半露天風呂みたいになっています。4階なので見晴らしは良いですが、見えるのは駐車場。
八角形の特徴的な形の湯船。
お湯は無色透明で、伊香保らしい黄金色の温泉ではありません。
これは平成になってから掘削された、白銀の湯という源泉で、温泉成分的にはかなり薄め。
〇〇泉という名前はつかない温泉なので、効能を書くことができません。白銀の湯は健康増進に効能があると謳われていますが、曖昧な表現なのはこのためです。
伊香保温泉に20件以上の旅館がありますが、黄金色の温泉は石段街を中心部とした一部の旅館のみ。ほとんどの旅館はこの白銀の湯を使用しています。
白銀の湯は源泉温度が10度と低いため、加温しています。
循環消毒もありです。
お湯の勢いがものすごく、水しぶきがちょっと顔にかかるくらいでした。
貸切風呂は4箇所から選べ、建物も綺麗で高級感もあるため、カップルや友人同士なんかで来るには良いと思います。
6.温泉分析書の説明
鉱泉分析指針では、泉温が25度以上または溶存物質が1000mg以上で温泉になりますが、こちらは源泉温度が7度で冷たい鉱泉。溶存物質も260mgしかないため、鉱泉分析指針上の療養泉として泉質名がつく温泉になりません。
ただし、温泉法上の特定の成分を一定量含む場合には、泉質名はありませんが温泉として名乗れます。
メタケイ酸を50mg以上含むと温泉となりますが、こちらは69mg含むため、温泉としての基準はギリギリクリア。
この場合、「メタケイ酸の項目により、温泉法2条の温泉に該当」などと書かれます。