丸本館
1.基本情報
【日帰り入浴時間】
要確認(割りといつでも)
【日帰り入浴料金】
500円
【露天風呂】
なし
【お風呂の数】
内湯(男1・女1)
【客室数】
8室
【タオル】
100円(ロゴなし)
【公式HP】
【個人的オススメ度】
★★★★☆
2.場所・電話番号
《住所》
《電話番号》
0279-72-2031
3.泉質
■源泉
総合湯(混合泉)
■泉質
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉
(含食塩重炭酸土類石膏泉)
■温度
41.2度
■pH値
7.96
■成分総計
1360mg
4.伊香保温泉について
開湯時期は定かではありませんが、万葉集にその名が登場することから、少なくとも1300年の歴史を有する古い温泉です。
現在の伊香保温泉の原型が出来たのは戦国時代。長篠の戦い敗れた武田勝頼が負傷した兵の治療のため、伊香保温泉の整備を行い、この時に石段街も築かれました。
伊香保温泉は金泉と呼ばれる黄金色の特徴的なお湯ですが、金泉は老舗旅館しか引湯できる権利がありません。その他の旅館は白銀の湯という無色透明の別の源泉からお湯を引いているため、伊香保温泉は全く異なる二種類の泉質からなります。
5.外観・館内・お風呂
丸本館(まるもとかん)は石段街に面する旅館。
石段街に直接面する旅館は、日帰り入浴不可のところが多く、
日帰り入浴可能なのはここと、福一の2件のみです。
ちなみに「まるほんかん」ではなく「まるもとかん」です。
客室数は全部で8室しかない小さな旅館。
旅館の横には時代が止まったような、こんなディープなストリートも。
お隣には岸権(きしごん)旅館の大きな建物。
老舗旅館であればあれほど、黄金色の金泉を多く引ける権利があるのです。その中でも木暮(こぐれ)、千明(ちぎら)、岸権(きしごん)は御三家で、この3つの旅館で金泉の実に7割の湯量を独占しています。そんな御三家の旅館はもちろんどれも日帰り入浴不可。
金泉を引けない旅館は無色透明の白銀の湯という源泉しか引湯できないため、伊香保温泉は金泉の湯量で、その旅館の格が分かります。
丸本館は小さい旅館ながらも、この金泉を引いている数少ない旅館のはひとつ。石段街に居を構えているので、それなりの歴史があるのでしょう。
玄関前には「入浴できます」の文字が。
こういうのがあると、日帰り入浴しやすくて助かります。
事前に電話してみたところ、日帰り入浴は歓迎という感じで、時間はキッチリとは決めていないよう。この日は朝にお湯を抜いて風呂掃除をするので、11時以降ならオッケイとのこと。
ロビーはこんな感じで家庭的。
奥から女将さんがすぐに出てきてくれました。
日帰り入浴料は500円。1000円が相場の伊香保温泉では安めの値段設定です。
タオルは100円。袋はぐんまちゃんのロゴ入りですが、
タオルは残念ながら無地。
お風呂は玄関からすぐの奥の廊下の先。
脱衣所。ロッカーは3人分。
こちらがお風呂。露天風呂はなく、小さな内湯のみですが、貴重な金泉が並々と注がれます。
外気温が低いときは加温しているそうですが、源泉かけ流しのお湯。
お湯はちょっとだけ熱めくらいの体感温度。
伊香保温泉といえばやはり、この黄金色のお湯ですよね。
他の温泉では、なかなかお目にかかれない色の濁り湯です。
湯口はたぶん溶岩石を使用したもの。
泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉。
長い名前のとおり、複雑な成分のお湯で、鉄分を多く含みます。
この色の正体は鉄分が酸化したもの。小さな茶色の湯の花も浮遊しています。
いかにも濃そうな濁り湯ですが、意外にもあまり味はなく、鉄分の匂いもわずかで、見た目に反して優しいお湯。
ですが、ガツンとくるお湯で、長湯すると湯疲れしますので要注意。
鉄分や含まれる塩分などで、血流を良くし、体を芯からあたためてくれます。
洗い場は2つありました。
狭い空間なので知らない人と二人で入るのはキツそうです。
お風呂からあがり、帰ろうとすると女将さんが出てきて、
「もうあがったんですか」
「ゆっくり入っていけばいいいのに」
と声をかけていただきました。
私はお風呂が早いので、いつも短いのです。。
いいお湯であったことをしっかり伝えて帰りました。
6.温泉分析書の説明
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1360mgで1000mgを超えます。陽イオンはカルシウムとナトリウム、陰イオンは硫酸塩イオン、炭酸水素イオン、塩化物イオンが20%を超えるので、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉となります。
また特殊成分として鉄分を20mg以上含むと含鉄泉となりますが、意外ににも7.2mgしか含まないため、含鉄泉にはなりません。