大露天風呂の日記

現在647湯掲載 旅館好きの温泉ソムリエのブログ 旅館の日帰り入浴情報を徹底的に紹介します!

草津温泉 山本館 有形文化財の旅館で大正ロマン風の湯殿に日帰り入浴

山本館

 

 
 

 

 

入浴時間・料金・混雑度


 
 

○日帰り入浴時間 11:30〜15:00
○日帰り入浴料金 1000円

○露天風呂    なし 

○お風呂の数   内湯(男1・女1)

○タオル     入浴料に含まれる

〇公式HP              http://yamamotokan.com/

○混雑度     ほとんど誰にも会わない

○個人的オススメ度 ★★★★★

〇住所   群馬県吾妻郡草津町草津404

〇電話番号   0279-88-3244

 

 

泉質

 

 
■源泉   白旗源泉

■泉質   酸性-含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉

      (含硫化水素酸性明礬緑礬泉)

■温度             50.8度    pH2.0

■成分総計  1760mg

 

 

草津温泉について

 

 


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 草津温泉は有馬、下呂と並び日本三名泉にラインナップされる言わずとしれた超有名温泉。開湯は古墳時代日本武尊や、奈良時代の行儀発見など諸説ありますが、室町時代頃から世に知られるようになり、江戸時代には温泉番付で東の横綱とされていました。

 

 

 

 

まさに温泉の代名詞とも言える草津温泉、湯畑を大小様々な旅館が50件ほどひしめく大温泉地です。今でも多くの観光客で賑わう人気の温泉で、どの旅館も直前で予約をとるのは至難。草津温泉の小さな旅館はほとんが日帰り入浴不可なのですが、有名旅館は比比較的日帰り入浴OKの旅館が多いです。

 

 

 

草津唯一の文化財の旅館です

 


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山本館は湯畑に面して立つ江戸時代創業の老舗旅館。

 


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湯畑から見て、ダントツの存在感を放つこの建物は国の登録有形文化財で大正時代の築。


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西ノ河原通り沿いにある玄関は、唐破風屋根を冠した風情ある造り。

草津温泉で木造で見た目がかっこいい旅館は、山本館、草津ホテル、奈良屋、大阪屋の4件だと思いますが、国の文化財指定は山本館だけで、小さいながらも存在感は圧倒的です。道行く人も見上げたり、写真を撮ったり。

まさに草津を代表する旅館の一つです。

 

高級旅館ですが日帰り入浴可能

 


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そんな山本館。宿泊すれば二万五千円は下らない、私のような庶民には手の届かない旅館。昔から泊まりたいと思っていたのですが、値段が高くて行けていませんでした。

 

普通そんな高級旅館は日帰り入浴不可なのが常なのですが、山本館はなんと日帰り入浴オッケイ。玄関にも日帰り入浴時間の看板が出ています。

 

奈良屋もそうですが、なぜか、草津温泉は小さな格安旅館よりも、名のある有名旅館のほうが日帰り入浴に寛容だったりします。


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11時半からの受付開始ですが、多少フライングしても入れてもらえました。日帰り入浴料は1000円。

2万5000円超えの高級旅館に1000円で入れるなら安いもの。

黒光りする廊下が歴史を感じさせます。


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お風呂は地下一階。紙垂が下がり、どことなく厳かな雰囲気です。

すごそうなお風呂がありそうな予感。


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地下のお風呂前スペース。岩がむき出しで洞窟のような感じです。

 

アーチ窓が美しい木造内湯

 


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脱衣所。すべて木造で独特の雰囲気。


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お風呂と脱衣所の間はガラス張りです。


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タオルは入浴料に含まれます。

立派なロゴ入り。


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こちらがお風呂。山本館の内湯は古くは若鹿の湯(わかのゆ)と呼ばれ、子宝の湯と言われていたそうです。

奥の絵にも「若の湯」の文字が見えます。

他なんて書いてあるかは、私の学力では読めませんでした。

 

源泉は貴重な白旗源泉を使用。源頼朝が発見し、つかったといわれる歴史ある源泉で、草津温泉でも10件ほどしか引湯していません。

草津温泉でも最も効能が高いとされる源泉で、熱すぎない温度と、白濁のお湯が特徴です。


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浴室は露天風呂もなければ、外の景色も見えないのですが、

大正ロマン風のアーチ窓が設置された天井の高い浴室。

これだけでも格の高さを見せつけれます。


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この窓、同じ群馬県法師温泉や、四万温泉の積善館にも見られます。同時代の群馬県では、これが流行りだったのでしょうか。

 

お湯はかなり熱めです

 


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泉質は酸性-含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉。

味はクセの無い酸味があり、わずかに硫黄の香りがします。

 

これだけすごいお風呂と建築の山本館ですが、日帰り入浴は終始誰にも会いませんでした。建物の感じからして日帰り入浴不可に見えるのか、無料の外湯の力が大きいのか。

誰にも会わずにお風呂を楽しみたい私としては、嬉しい限り。

 

文化財の建物に入れるだけでも価値があると思います。

大正ロマン風の格式高いお風呂は草津でもここだけで、白旗源泉に入れるのも魅力です。

 

草津温泉の他の日帰り入浴はこちら。

 

www.dairotenburo.com

 

温泉分析書 希少な白旗源泉を使用

 


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成分総計が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1760mg。陽イオンはアルミニウム、陰イオンは硫酸イオンと塩化物イオンが20%を超えるので、アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉となります。

 

特殊成分として、水素イオンでが1mg以上で酸性泉となりますが、こちらは8mgもあり、酸性の強い温泉です。

 

また総硫黄(分析書の硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素の合計)が2mg以上で硫黄泉ですが、こちらは7mg含むため、含硫黄とつきます。

 

合体して、酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉です。