ますや
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 14:00〜17:30
○日帰り入浴料金 1060円
○露天風呂 あり
○お風呂の数 内湯露天(男1・女1)
○客室数 70室
〇公式HP https://masuya.ooedoonsen.jp/
○混雑度 お風呂で会った人数 1人
○個人的オススメ度 ★★★★☆
2.場所・電話番号
〇電話番号 0570-020-268
3.泉質
■源泉 陽泉1号
■泉質 含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩塩泉
(含食塩芒硝硫黄泉)
■温度 98.3度 pH8.4
■成分総計 2764mg
4.鳴子温泉について
その歴史は古く、837年に潟山(鳴子火山)が噴火大爆発し、温泉が轟音とともに湧き出したと伝えられています。噴火口のカルデラは現在も潟沼として残っています。源義経や松尾芭蕉も訪れた歴史ある温泉で、現在でも大小様々な旅館がひしめく大温泉地となっています。
鳴子温泉郷は鳴子温泉の他、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉の5つの温泉の総称で、実に370本以上の源泉があります。鳴子温泉郷の特徴はその泉質の豊かさ。現在11種類あると言われる泉質のうち、実に9種類もの泉質がそろうと言われています。
日帰り入浴にも超寛容な温泉街で、これだけ多くの旅館がある中で、日帰り入浴不可の旅館はほとんどありません。
湯巡りのしやすさや泉質の面白さなど、どれをとっても完璧な温泉街。
5.外観・館内・お風呂
ますやは鳴子温泉中心部にある大型旅館。
鳴子温泉では、鳴子ホテル、幸雲閣、鳴子観光ホテルに次ぐ4番目の規模を誇ります。
遠くから見るとこんな感じ。鉄筋8階建てで遠くからでも目立ちます。かつては「ねまりこの宿 ますや」という名前だったと思いますが、いつの間にか大江戸温泉グループの傘下になっていました。
ますやの高級別館だった吟の庄も、現在は風雅という旅館に変わり、
この辺りもすっかり変わりました。
ちなみに鳴子温泉では、もう一件、幸雲閣も大江戸温泉の傘下になっています。
ますや最大の弱点は駐車場がないこと。ますやの一階はこんな感じですが、バスなどが停まるスペースで、ここに日帰り入浴客が駐車することはできません。入るやいなや、スタッフさんが寄ってきて、他のところへ駐車するように言われます。
宿泊者は同じ大江戸温泉グループの幸雲閣に停めて送迎してもらえるようでした。
ですが、ますやの駐車場が周辺にあるわけではなく、要は自分で適当な駐車場を探せという意味。スタッフさんからは、休日なので、「銀行の駐車場が空いてます」と言われ、鳴子温泉駅前の銀行の駐車場をお借りしました。
ここからますやまでは徒歩5〜6分くらい。
ですが、ちょっと高台にあるため、坂を登らなければなりません。
ちょっと息を切らしながらようやく到着。
先程のスタッフさんから、「ご足労おかけしました」とお声がけいただきました。入浴料は1060円。
スタッフは皆さん感じが良い方々でした。
お風呂はエレベーターで最上階の8階です。
日帰り入浴は14時から。大江戸温泉グループの旅館は、日帰り入浴が15時から受付の所が多く、宿泊客のチェックイン渋滞とかち合うのですが、ここは14時からで混み合わず、ちょうどいい時間設定です。
8階へ到着。お風呂は天翔の湯と天馬の湯の2つ。
露天風呂の景色が素晴らしいのは、天馬の湯ですが、
日帰り入浴時間帯は男湯が天翔の湯になります。
のれんくぐり、畳の廊下を歩きます。
脱衣所もめっちゃ広いです。
洗面台も充実。
こちらが大浴場。手前に見える巨大な釜風呂が目に入ります。
これは温泉ではなく、天然生薬を11種類配合した薬湯。
温泉目当ての私的にはスルーですが、ちょっと入ってみることに。
ギラついたピリピリする生薬風呂をイメージしていましたが、刺激もなく、ぬるめで案外優しいお湯でした。
大浴場。屋上にあるため、屋根が斜めのガラス張り。
天翔の湯は山側にあるため、景色はそこまでという感じ。
逆に天馬の湯は温泉街一望です。
湯口は天井から吊るされた配管から、滝のように落ちるおもしろいシステム。
お湯はちょっと緑がかっています。
泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩塩泉。
旧泉質名では含食塩芒硝硫黄泉です。
硫黄泉ですが、硫黄の含有量はかなり少ないため、鳴子ホテルや鳴子観光ホテルなどとは異なり、白濁はしていません。
単純温泉にも見えるあっさりとしたお湯。
内湯は循環消毒ありのため、温泉らしさが弱めなのかも。
鳴子温泉に来て初めて、塩素臭を感じました。
成分総計的には2700mg超えで、鳴子温泉では、鳴子観光ホテルに次ぐ濃い源泉です。
続いて露天風呂へ。内湯とは異なり、硫黄の臭いをしっかり感じます。露天風呂は源泉かけ流しです。
すごいのはお湯の色。半透明で青みがかった神秘的な色。
鳴子温泉郷では運が良ければ、旅館すがわらやなかやま山荘など、青色に近い温泉に出くわしますが、これはメタケイ酸という美肌成分によるもの。
確認すると、こちらの温泉もメタケイ酸が463mgで鳴子温泉でも3本の指に入る含有量の多さでした。クリスタルブルー色の秘密はおそらくメタケイ酸です。
さながら宝石のようなキレイさで、見入ってしまうくらいのお湯。
お湯は結構熱めでした。
景色は山ビューでめちゃめちゃ絶景というわけではありません。
雪景色の山を見ながら、ピリっと熱めの硫黄泉に入浴。
ちなみに以前宿泊した際の天馬の湯の写真はこんな感じ。
夜ですが、鳴子温泉街を見下ろせる絶景露天風呂でした。
ますやは駐車場がないのが難点ですが、クリスタルブルーの硫黄泉は鳴子でもここだけの貴重なもの。内湯はあまり温泉感はなく、マニア的にはつまらないですが、露天風呂はかなりオススメです。
6.温泉分析書の説明
溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは2764mgで1000mgを超えます。陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物イオンと硫酸イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉となります。
また特殊成分として総硫黄(チオ硫酸イオン、硫化水素イオン、遊離硫化水素の合計)を2mg以上含むと硫黄泉となりますが、こちらは5mg含むため、含硫黄とつきます。
以上より、含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉となります。旧泉質名で含食塩芒硝硫黄泉。