長寿館
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 11:00〜13:30
○日帰り入浴料金 1000円
○露天風呂 あり
○お風呂の数 内湯(混浴1・女1)
○客室数 37室
○タオル 200円(ロゴあり)
〇公式HP http://www.hoshi-onsen.com/
○混雑度 お風呂で会った人数 5人
○個人的オススメ度 ★★★★★
2.場所・電話番号
〇電話番号 0278-66-0005
3.泉質
■源泉 法師温泉旭の湯
■泉質 カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
(含芒硝石膏泉)
■温度 41.5度 pH 8.5
■成分総計 1180mg
4.法師温泉について
法師温泉は群馬県北部のみなかみ町にある温泉。三国峠の手前にあり、群馬県最北の温泉です。開湯時期ははっきりしませんが、1200年前にこの地を訪れた弘法大師が発見したと言われています。
それに由来して、温泉の名前も「法師」温泉となったそう。宿は長寿館一件のみです。弘法大師発見というのは各地にある言い伝えで、一体どれだけの温泉を発見したんでしょうか。
5.外観・館内・お風呂
長寿館は群馬県でも有数の人気を誇る有名旅館。
テルマエ・ロマエにも登場する雰囲気ありすぎの内湯が大人気です。
まさしく群馬県を代表する旅館のひとつ。
ですが、日帰り入浴には超積極的。受付時間は11時〜13時半までと短いのですが、混雑しているから不可みたいな日はなく、安定して日帰り入浴できます。
当然土日はかなり混み合うため、この日は平日11時すぎくらいに伺うことに。
三国街道の国道から細い道へ分岐することおよそ10分ほどで到着します。
道路の終点に着くと、突然、明治時代にタイムスリップしたかのような、はたまた映画のセットのような光景が広がります。
宿は明治8年の創業。本館は明治初期の建築のまま。本館裏手にある別館も昭和初期の建築で国の登録有形文化財になっているすごい建物。ちなみに群馬県には他にも、四万温泉の積善館や草津温泉の山本館など、国の登録有形文化財になっている旅館があります。
やはり文化財の旅館は貫禄が違います。
玄関正面の建物は法隆殿という建物。他にも薫山荘という建物もありますが、この2つは比較的新しいので、文化財ではありません。
ですが、これだけでも十分趣あります。
こちらが玄関。長寿館は日本秘湯を守る会にも加盟しており、提灯も雰囲気に箔をつけています。
館内。黒光りする柱や梁が歴史を感じさせます。
土間で靴を脱ぎますが、靴箱ではなく、玄関にセットされているビニール袋に靴を入れて持ち歩くスタイル。日帰り入浴客が多すぎるので、下駄箱が間に合わないのだと思います。
大地主の屋敷のような豪壮な空間にびっくり。
入浴料は1000円。受付の方も手際もよくスムーズ。
タオルは200円。ロゴがどでかくプリントされています。
基本的に昔のままの建物を維持していますが、オシャレなカウンターがあったりと、所々改装されていて、古さはあまり感じません。
長寿館にメインとなるが法師乃湯という混浴内湯の他にも、玉城乃湯、長寿乃湯というお風呂があります。日帰り入浴では法師乃湯と長寿乃湯のみ入浴可能。長寿乃湯は女性専用なので、男性は法師乃湯のみです。
玉城乃湯のみ露天風呂がありますが、ここは宿泊者専用。
法師乃湯へ向かう廊下沿いには、湧き水が飲めるスペースもあります。
こちらが法師乃湯の入口。脱衣所は男女別で、中で繋がっています。
脱衣所も木造です。
土日ともなれば、脱衣籠はいっぱいになることも。
その場合は、浴室内の壁沿いに木棚があるので、そこに入れることも可能です。これこそが法師温泉流のスタイル。
こちらが有名な内湯。 明治28年の建築当時の姿を留める文化財のお風呂です。光取り用ののアーチ窓がモダンでカッコよく、鹿鳴館風の大浴場というのは伊達ではありません。
浴槽は大きく4つに仕切られており、底には玉砂利が敷き詰められています。
奥の2つは完全な足元湧出のお風呂で、浴槽の底からプクプクとお湯が湧き出しています。入浴していると、時たまプクプクっと泡ボコが出てきます。これが絶妙の温度のため、奥の2つはちょっとぬるめで長湯するには最適。浴槽の中央には丸太が渡されているので、いい塩梅に枕になり、本当に寝てしまいそうでした。特には左奥の浴槽が一番ぬるめ。
手前2つは、お湯の投入口があるため、ちょっとだけ熱め。熱めといっても法師乃湯は総じてぬるめなので、相対的にです。
足元湧出のため、温度にはムラがあります。
そのため、場所によって、それぞれ温度が違うので、自分の好みの温度の箇所を探すのも楽しいです。
泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉。
旧泉質名では含芒硝石膏泉となります。
当然ながら、完全なる源泉かけ流しです。
この雰囲気に圧倒されるのか、皆さん何も喋らず、お湯がちょろちょろ流れる音のみの静寂の空間が広がります。ただただ純粋に温泉と明治の雰囲気を楽しむことができます。
6.温泉分析書の説明
成分総計が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。こちらは1180mgで1000mgを超えます。陽イオンはカルシウムとナトリウム、陰イオンは硫酸イオンが20%を超えるので、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉となります。旧泉質名では含芒硝石膏泉です。