静観荘古山
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 15:00〜(要確認)
○日帰り入浴料金 500円
○露天風呂 なし
○お風呂の数 内湯(男1・女1)
○タオル レンタルフェイスタオル付き
〇公式HP なし
○混雑度 ほとんど誰にも会わない
○個人的オススメ度 ★★★★☆
2.場所・電話番号
〇住所 栃木県那須塩原市塩原704-1
〇電話番号 0287-32-4141
3.泉質
■源泉 市営門前1号・4号混合泉
■泉質 ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉
(含土類食塩泉)
■温度 53.3度 pH 6.7
■成分総計 1499mg
4.塩原温泉郷について
塩原温泉郷の開湯は806年と伝えられ、1200年以上の歴史ある温泉です。正確には塩原温泉と言う温泉はなく、塩原十一湯(大網、福渡、塩釜、塩の湯、畑下、門前、古町、中塩原、上塩原、新湯、元湯)と呼ばれる温泉の集まりで、150もの源泉があります。
合計で30件以上の旅館が軒を連ねる、栃木県を代表する温泉です。
門前温泉は古町温泉とともに塩原温泉郷の中心をなす温泉街です。
古くからの門前温泉は写真のように箒川の左岸ですが、ホテルニュー塩原などの新しいホテルも源泉的には門前温泉に含まれます。名前の由来は妙雲寺というお寺の門前にあったから。妙雲寺は平安時代に平貞能が創建した歴史あるお寺です。
土産物店や食堂なども立ち並ぶほか、巨大なホテルニュー塩原もそびえており、塩原温泉郷でも一番賑やかな場所です。
5.外観・館内・お風呂
静観荘古山は門前温泉のメインストリート沿いに立つ小規模な旅館。
「せいかんそうこざん」と読みたくなりますが、「せいかんそうふるやま」が正解。ちゃんと読める人はほぼゼロじゃないでしょうか。かなり小さな旅館に見えますが、川沿いに立つ旅館で、反対側から見えばそこそこな規模です。
静観荘古山は日帰り入浴のハードルがかなり高め。
知名度は今ひとつで、ネット上にもこの旅館の日帰り入浴情報はほとんどなく、塩原の湯巡り手形にも加盟していません。
いつも断られていたので、ダメ元で電話してみると、
「基本的には日帰り入浴やってないんですけど、たまにやってる日もあります」とのこと。ド平日の火曜日の午後でしたが、なんと今日はオッケイが出ました。15時以降なら良いとのことで、その時間に伺う旨を伝え、はりきってやってきました。
駐車場がなく迷いましたが、日帰り入浴の場合は、玄関前の軒下にドン付けでいいそうです。
さっそく館内へ。思いのほか和風でキレイなロビーです。
帳場には感じの良さそうな女将さん。
半ば「事前予約」して来ているので、女将さんもすぐにわかってくれました。日帰り入浴料は500円で、ワンコインですみます。
500円には貸しフェイスタオルも含まれます。
和風な小物類もなんかセンスがあります。
高そうな旅館にも見えますが、素泊まりが激安のようで、敷居の高い旅館ではありません。
お風呂は地下1階と3階にあり、どちらも露天風呂はありません。
日帰り入浴時間帯は地下1階が男湯のようです。
ロビーから階段を降りますが、このあたりから急に旅館の古さを感じます。激しい波ののれんが印象的。こんなのれんは見たことないです。
こちらが脱衣所。意外にも広いのですが、扇風機も昭和な家電で、全体的にレトロ感があります。
ショッキングブルーのモダンすぎる脱衣籠にびびります。
玄関の雰囲気からは想像もできない形。
ドライヤーなどもありましたが、洗面台の設備も古いです。
完全なる地下空間のようで、携帯電話は圏外でした。
こちらが大浴場。浴槽は10人くらいは入れそうなサイズ。
地下なので暗めなのですが、まず目に入るのは浴槽中央の巨大な鍾乳石のようなかたまり。
近づけば近づくほど鍾乳石そっくり。温泉成分がこびりつき、棚田のように階段状の層をなしていました。
これだけ見事な析出ができるほど、温泉成分が濃いと言うことです。
この温泉は鉄やマンガンも含ますが、ほんの少しです。
一体何年かけてこうなったのでしょうか。
お湯に浸かってみるとこんな目線になります。
やっぱり異様な存在感のある鍾乳石。
壁に描かれた雪をまとう高山がこれまたいい感じ。
泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉。
旧泉質名では含土類食塩泉。
源泉は門前1号泉と4号泉。ホテルニュー塩原などでも使われている源泉ですが、かけ流しのせいか全然違うお湯に感じるくらいです。
お湯は最初は熱めかなと思いましたが、一度入れば、不思議なことにしっぽりと体に馴染むお湯でした。
鍾乳石は左側にお湯の流れがあり、右側が温度がぬるめ。
浴槽内でも温度にムラがあるのまた面白いです。
完全なる源泉かけ流しの贅沢なお湯。しょっぱさはあまりなく、味は意外なことにあまりありませんでした。
浴槽の縁にも温泉成分がびっしり。痛いくらいにトゲドゲしている部分もあり、滑り止めの役割も果たしていました。
これだけの素晴らしいお湯と、特徴的な空間のお風呂ですが、終始誰にも会わずに独り占めできました。日帰り入浴で入れるタイミングが少ないのがホントに惜しい。
まだまだあります 塩原温泉郷
【塩原温泉郷を入りつくせ!】日帰り入浴完全ガイド(温泉ソムリエのオススメ25選) - 大露天風呂の日記
6.温泉分析書の説明
成分総計が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。陽イオンはナトリウムとカルシウム、陰イオンは塩化物イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉となります。旧泉質名では含土類-食塩泉。
その他、保湿成分として知られるメタケイ酸も239mgと多めに含みます。