大露天風呂の日記

旅館好きの温泉ソムリエのブログ 各温泉の日帰り入浴情報を全旅館紹介します

粟斗温泉 まるで民家な旅館で生臭い硫黄泉に日帰り入浴

粟斗温泉

 

 

 

 

1.入浴時間・料金・混雑度


 
 
○日帰り入浴時間 10:00〜19:00(入館18:00頃まで)

○日帰り入浴料金 1100円 
○露天風呂    なし
○お風呂の数   内湯(男1・女1)    

○タオル     販売なし

○公式HP     なし

○混雑度       お風呂で会った人数 2人

○個人的オススメ度 ★★★☆☆

 

2.場所・電話番号


 

〇住所  千葉県鴨川市粟斗1070

〇電話番号   0470-921-451

 

 

 

3.泉質


■源泉   粟斗温泉

■泉質   単純硫黄冷鉱泉

■温度             18.2度    pH不明

■成分総計  799mg

 

4.粟斗温泉について


 
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粟斗(あわと)温泉は鴨川市の山間にひっそりと湧く温泉。

同じ鴨川市でも、鴨川温泉や小湊温泉のような大型ホテルはなく、

華やかな雰囲気は1ミリもない鄙び系の温泉です。

温泉場らしい感じもなく、山間の集落の中にある一件宿です。

 

5.外観・館内・お風呂

 


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粟斗温泉はどうみても民家な一件宿。

ですが、看板はなかなかかわいらしく、凝っています。


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道路沿いから見た粟斗温泉。看板も小さいので見逃してしまいそうです。房総半島にはこのような、小さな一件宿の温泉がちょこちょことあったのですが、かなりつぶれてしまい、だいぶ少なくなってしまいました。粟斗温泉はネット上の情報も少なく、本当に営業しているのか不安でしたが、電話してみるとちゃんと繋がり、積極的に営業しているようでした。


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宿の前に割と広い駐車場があります。

マニアックな温泉ですし、房総半島の南端に位置する山間の温泉。

お客さんは少ないだろうと思っていましたが、駐車場には平日の午前だというのに、4〜5台の車が停まっていました。


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では早速入館。粟斗温泉はかつては宿泊も行っていた旅館でしたが、現在は日帰り入浴のみの営業です。

入り口も民家の玄関そのまま。


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金曜日は定休です。猫マークがついてますが、粟斗温泉は猫がいる温泉としてちょっと有名なのです。


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中に入ると、ちょっと若い女性の方が受付。

とっても丁寧に案内してくれます。帰りもわざわざお見送りいただきました。玄関に鍵付きロッカーがあり、ここに貴重品を入れるようにお願いされます。

個人的には、お風呂でのあまり盗難を気にしたことがないため、いつもは入れませんが、言われるがままに財布と車の鍵をロッカーへ。

日帰り入浴料がびっくり仰天の1100円。

しかもタオルもついておらず、販売もないとのこと。

失礼ながら、宿の見た目から500円ぐらいだろうと勝手に見積もっていました。

猫ちゃんがいなかったので聞いてみると、「いるんですけど、今具合悪くて。。」とのこと。会えなくて残念です。


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料金が高いのには理由があります。

こちらはもと旅館だった広い大広間で、フリーに休憩できるのです。

この日は地元のおじいちゃんと思われる方が、ソロで三人いらしてました。皆さんそれぞれ思い思いに、お酒や新聞、本や軽食などを持ち込み、くつろいでいます。大広間にはテレビも流れていました。地元の方のたまり場なのかと思いましたが、皆さんソロでくつろいでいて、会話などはありません。なので、部外者の私でも大広間に入ることができました。

 

ちなみに、山間にあるため、座布団の隙間にゲジゲジやムカデが紛れ込んでいる場合があるので、注意してほしいとの張り紙が。

虫嫌いならとても恐ろしいこと。。

でも大広間で昼寝しながら、猫と遊んで温泉に入って、ゆっくり一日過ごすのも悪くありません。


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玄関から、大広間を右に見て、その先がお風呂になります。

先客はいましたが、脱衣所だというのに、ドアはオープン状態。

玄関から見えなくもないので、そっと締めてあげました。


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脱衣所に到着。ここにドライヤーはありませんが、お願いすれば貸してもらえます。青い脱衣かごが3つ。


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こちらがお風呂。ごくシンプルな内湯がひとつ。

サイズも三人くらい分ですが、知らない人と入るなら、二人がギリギリのサイズかもしれません。

お湯はうっすらグリーン色。泉質は火山のない千葉県では大変珍しい硫黄泉です。

硫黄の匂いはわずかにしますが、それよりも海藻のような匂いがあるため、ちょっと生臭いような香りが混じっています。ですが、ヨウ素などの含有量はほとんどありませんでした。

硫黄以外では重曹が主成分なのも珍しいポイント。鴨川なのに食塩泉ではありせん。

重曹泉は房総半島ではたまに見かける泉質です。


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洗い場などなど。小さめです。

冷たい鉱泉を沸かしているため、加温あり。

循環ろ過もありですが、とっても貴重な硫黄泉を堪能させていただきました。

 

6.温泉分析書の説明

 


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溶存物質が1000mg以下の場合は単純温泉となります。

こちらは798mgのため、単純温泉です。

単純温泉と言っても何も入っていないわけではありません。

もし1000mgを超えていればナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉)となる温泉です。

 

その他に総硫黄(硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素の合計)が2mg以上で硫黄泉となりますが、こちらは2.1mgでギリギリ硫黄泉をクリア。

 

以上より、単純硫黄泉になります。