吉倉屋旅館
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 10:00〜15:30
○日帰り入浴料金 700円
○露天風呂 あり
○お風呂の数 内湯(男1・女1)
露天(男1・女1)
○客室数 11室
○タオル 200円(ロゴあり)
○公式HP https://www.makugawaonsen.com/
○混雑度 お風呂で会った人数 1人
○個人的オススメ度 ★★★★☆
2.場所・電話番号
〇電話番号 0242-64-3617
3.泉質
■源泉 幕川5号源泉
■泉質 単純硫黄温泉(硫化水素型)
■温度 53.2度
■成分総計 276mg pH6.5
■源泉 幕川1号源泉
■泉質 単純温泉
■温度 54.2度
■成分総計 358mg pH6.6
5.外観・館内・お風呂
吉倉屋旅館はお隣水戸屋旅館と兄弟のように並んで建っています。
幕川温泉といえば、水戸屋旅館のひょうたん風呂が有名で、吉倉屋旅館はとかくスルーされがち。この日も水戸屋にはずらりと車が並んでいましたが、吉倉屋は1〜2台と言った感じでした。
ちなみに、こちらが水戸屋旅館のひょうたん風呂。
そもそも幕川温泉までの道のりはちょっと大変。
土湯峠のメインストリートから細い道を進んで参ります。
今でこそだいぶ整備されましたが、所々にこのようなガレた場所があり、ちょっと気を使います。車のすれ違いも困難な道路。
10年前はかなりひやひやした記憶があります。
とはいっても、急坂など危険な箇所はありません。
ようやく幕川温泉に到着。山道の先に最初に現れるのは水戸屋旅館。
吉倉屋旅館は奥にひっそりと見える建物。
吉倉屋旅館全景。
幕川温泉まで訪れる人も相当な秘湯マニアだと思いますが、水戸屋をスルーして吉倉屋に向かう人はかなりのツウだと思います。かくいう私も水戸屋は泊まったこともありますが、吉倉屋は初訪問。
前々から気になっていた旅館です。
立派な額板に書かれた玄関の看板。
ここ吉倉屋も隣の水戸屋も日本秘湯を守る会の加盟旅館。
というか土湯峠の温泉は、野地温泉ホテルを除き、全て加盟しています。まさに秘湯のメッカです。
建物の外観に派手さはなく、館内も古い感じなのかな?と思ったのですが、意外なことにピカピカです。
フロントでは若いお兄さんが受付。優しそうな声で、声もちょっと小さめでしたが、丁寧に案内していただきました。
入浴料は700円です。
タオルはロゴあり。歯ブラシもついてます。
廊下も新築のような綺麗さで、ロビーも明るいです。
10月初旬だと言うのに、石油ストーブが炊かれ、暖かくて、ほっとするにおいがしました。さすが高原の温泉。もうこの時期になると、ちょっと肌寒いです。
一方の水戸屋旅館は外観こそ立派ですが、館内はちょっと古く、薄暗い感じです。
お風呂はフロントに向かって、左側が露天風呂、右側が内湯で、完全に別方向にあります。露天風呂にはシャワーや洗い場はありませんので、内湯から入ることにします。
左の廊下を進むとこんな感じのシブイ一角。
秘湯も守る会の象徴たる提灯もお目見え。神社もありました。
この奥が内湯です。
広い脱衣所。
さっそく内湯へ。シンプルな浴室です。
浴槽は木で縁取られた石造りの浴槽。
幕川温泉は内湯と露天風呂で泉質が異なります。
内湯は単純温泉で、露天風呂が硫黄泉。
この組み合わせは水戸屋旅館も全く同じでした。
内湯が単純温泉で、露天風呂に硫黄泉を持ってくるのは幕川温泉スタイルです。
源泉かけ流し。お湯はピリッとくるような熱めでした。
成分的には炭酸水素カルシウム(重炭酸土類)と硫酸カルシウム(石膏)がメインの単純温泉。無味無臭でくせはありません。
クセ強温泉がそろう土湯峠の秘湯と比べると、ちょっと物足りないかもしれません。
唯一特徴的なのは湯の花。ぱっと見はゴミのような消しカスみたいな湯の花なんですが、ちゃんとした温泉成分です。
知らない人は不衛生なものだと思う人もいるのでしょう。
「ゴミではありません」とはっきり書かれていました。
遊離炭酸とは何のことかはわかりませんでしたが、消しカスみたいな湯の花は重炭酸土類泉などによく見られます。
内湯であったまり、いよいよ楽しみにしていた露天風呂へ。
脱衣所。誰もいません。
水戸屋旅館は日帰り入浴オープン同時に、続々と日帰り入浴客が訪れ、あっという間に混み合うのですが、こちらの旅館は他には年配のご夫婦と四人家族の方しかお客さんに会いませんでした。
こんないいお風呂があるのに水戸屋だけなんて、もったいない限り。
鍵付きのロッカーもあり。
さっそく露天風呂へ。
おお!石組みの豪快な露天風呂です。階段を少し降りると湯船。
お湯は見事なスカイブルー!
少し色づき始めた周りの木々といいコントラストになっています。さきほどの内湯のようなピリッとする熱さはなく、幾分入りやすい温度でした。
露天風呂の泉質は単純硫黄温泉。
硫黄分のみが基準値を超える単純温泉という意味ですが、成分的にはちょっと珍しい重炭酸土類がメインの硫黄泉です。
これは新潟県の燕温泉に似ている泉質です。
この泉質の特徴なのか、幕川温泉と燕温泉もちょっと焦げ臭いような香りがします。
浴槽のインパクトはたしかに水戸屋が上かもしれませんが、
吉倉屋旅館のほうが館内はキレイで、静かにこの硫黄泉を楽しめます。わざわざ幕川温泉に来たのなら、ぜひ2つの旅館に入ってみてください。(泉質は全く同じです)
まだまだあります 土湯温泉郷
【土湯温泉】日帰り入浴完全ガイド(温泉ソムリエのおすすめ10選)成分量ランキング - 大露天風呂の日記
6.温泉分析書の説明
溶存物質が1000mg未満の場合は単純温泉になります。
こちらは211mgのため、単純温泉です。
その他、総硫黄(硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素の合計)が2mgを超えると硫黄泉になりますが、こちらは17mg含むため、硫黄泉になります。ほとんどは遊離硫化水素(ガス)として含むため、白濁のお湯になります。