北温泉旅館
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 8:30〜17:30(受付16時30まで)
○日帰り入浴料金 700円
○露天風呂 あり
○お風呂の数 内湯 天狗の湯(男1)
内湯 芽の湯(女1)
内湯 相の湯(男1・女1)
露天 河原の湯(男1・女1)
温泉プール(混浴1)
○タオル 300円(ロゴあり)
○公式HP http://www.kitaonsen.com/
○混雑度 お風呂で会った人数 4人
○個人的オススメ度 ★★★★★
2.場所・電話番号
〇電話番号 0287-76-2008
3.泉質
■源泉 相の湯
■泉質 単純温泉(重炭酸土類系)
■温度 50.1度 pH6.9
■成分総計 686mg
4.北温泉について
北温泉は那須高原の奥地に位置する秘湯。開湯は奈良時代の770年。本当かどうかはわかりませんが、大天狗が温泉を発見したと伝えられています。湯量豊富な温泉ですが、宿は北温泉旅館の一件のみ。
最近では映画テルマエ・ロマエのロケ地としても使用され、一躍有名になりました。建物は江戸時代末期の安政年間〜明治時代の建築で、今なお現役で使用されている趣深い温泉です。宿に直接車で行くことはできず、駐車場から15分ほど歩く必要があります。
個性的なお風呂がひしめく北温泉は温泉ファンには大人気で、多くの日帰り入浴客が訪れます。
5.外観・館内・お風呂
北温泉へ行くには途中の駐車場に車を停めて、歩いて向かいます。
ここから約15分ほど斜面を下っていきます。
スタート地点には親切に日帰り入浴の案内が出ています。
北温泉は現在は自炊湯治と日帰り入浴のみ。二食付きの営業はしていません。
車は通れませんが、道路は舗装されており、歩きやすい道です。
つづら折りの道をくねくねと下っていきます。
行きはいいですが、これは帰りがきつそう。。
しばらく歩くと、威風堂々たる趣ありまくりの建物が登場します。これが北温泉旅館。左は江戸時代建築の建物です。
玄関。民具や何やらいろいろと置かれていて、ちょっとごちゃごちゃした感じです。館内は昼でも少し暗め。
携帯電話は圏外です。一応、wi-fiはあるようでした。
また、プール風呂のあたりは微妙に電波が入りました。
玄関前にはちょっとした休憩スペースがあります。
休憩スペースではなんと猫ちゃんもくつろいでいました。
この旅館には看板猫が二匹います。さきほどくつろいでいたのは「もも」という猫ちゃん。もう一匹まるという猫もいますが、こいつは客室に入り込んでくるそうで、入れないように注意書きがありました。
帳場。入浴料は700円。
この帳場前はももちゃんの定位置なようで、ちょこんと座っておもてなしをしていました。
餌の時間。
かなり人懐っこい猫です。
もう一匹のまる君はどこかへ出掛けているとのことで会えず。
この日は宿泊したのですが、翌早朝に天狗の湯付近でばったりまる君に遭遇しました。
タオルは山奥価格で300円もします。ロゴありです。
バスタオルは800円もします。事前に持ってきたほうがよさそう。
お風呂は全部で5箇所もあります。
混浴なのは宿前にある巨大な温泉プールのみで、他は男女別。
男性は内湯の天狗の湯と露天の河原の湯
女性は内湯の芽の湯と露天の河原の湯には入れます。
お風呂は全部離れていて、迷路のような複雑な館内で迷う人も結構いるそうです。
まずは男性用内湯の天狗の湯に向かいます。
帳場から山側にある江戸時代の建物を進みます。
このあたりは一層薄暗く、迷路のように入り組んでいます。
途中に神社があったり。この扉の奥は外階段になって、ずっと上まで続いていました。
こんなところや。
こんなところを通って向かいます。温泉の地熱でサウナのようにムシムシするところもありました。
この先が天狗の湯。
すると流し台がある空間にでます。
一応ここにドライヤーもあります。
隣は自炊場。宿泊者は鍋やお皿など自由に借りて、ガスコンロで調理できます。
天狗の湯との仕切りはこのすだれのようなもののみ。
この向こうが、天狗の湯と脱衣場に直結。
男湯なので、共用スペースとの間のガードは弱いです。
こちらが天狗の湯!北温泉の名物とも言えるお風呂で、よく雑誌などに掲載されるお風呂。温泉を発見したと伝えられる大天狗にちなみ、大きな天狗のお面が2つ飾られています。
吊るされたランプもなんともいい雰囲気。
こんないいお風呂ですが、宿泊しても女性専用時間などはなく、男性しか入れません。もっとも脱衣所と境にドアなどはないので、女性の方は利用しずらいお風呂ですが、男性しか楽しめないのはちょっと残念。
反対に芽の湯という女性用の内湯は宿泊しても男性は入れません。
湯量はすさまじく、大量のお湯がかけ流しにされています。
お湯は結構熱め。温度を下げるため加水されています。
ボディーソープやシャンプーなどはありません。
というか、この宿は他のお風呂にボディーソープなどのアメニティはないのです。。。
まさに温泉だけに特化しています。
この大量のお湯は、宿の横にある山の斜面から流れてきています。
溢れ出る大量のお湯は使い切れずに一部は捨てるそう。
天狗の湯はこれだけではありません。
天狗の湯からすぐ外に出るとこんな感じの湯小屋があります。
左側が打たせ湯、右側がぬる湯。
天狗の湯から外へ出たところには打たせ湯があります。
写っているのは案内している宿のご主人。
こちらが打たせ湯。勢いは強めです。
打たせ湯は2本。下はこんな感じ。壁は苔むしています。
半分野湯のような感じ。
湯小屋の右側のお部屋には小さなL字型の浴槽と脱衣所。
これはぬる湯の浴槽です。
天狗の湯の次は河原の湯へ行きます。
途中、フリーのお水が飲めるコーナがあります。
帳場から川側の建物を進みます。このあたりは明治や昭和の建物なので、ちょっとだけきれいです。
廊下を進みます。
河原の湯入口。明治時代に作られたお風呂です。
河原の湯は男女別でありますが、露天風呂のみで内湯はありません。
向かって右が女湯、左が男湯です。
正直この一角が宿で一番きれいでした。
脱衣所も一番きれい。川沿いなのでちょっと虫が多いですが。
脱衣所の横には壺と鉄製の何かがお祀りされていました。
この錆びた鉄の道具のようなものは結局何だかわからず。
河原の湯の露天風呂。結構大きめです。
他のお風呂が特徴的すぎて、普通に見えてしまいます。
すぐ隣には余笹川が流れていて、小さな砂防ダムがあるため、
ザーどいう川の轟音が鳴り響きます。
こちらのお湯も熱めです。
次は相の湯と温泉プールに向かいます。
帳場から玄関方面に伸びる階段を降りていきます。
ここで外履きのスリッパに履き替えます。
が、前日が雨だったこともあり、どのスリッパもぐちょぐちょ。。
外から見るとこんな感じ。まさに玄関の真横です。
外に出るとすぐにでかすぎる温泉プールと相の湯の湯小屋が見えます。左が相の湯です。
相の湯は内湯ですが、温泉プールも相の湯で着替えてから向かいます。
こちらが相の湯。四人サイズの小さな湯船。窓はありません。
湯小屋は明治の歴史ある建物。かつては混浴だったので、相の湯というそうです。
湯温は雨の日などは適温ですが、入れないくらい熱すぎるときもあります。
泉質は単純温泉で無味無臭です。
微量の鉄分を含むため、わずかに赤茶けています。
最後に北温泉名物の温泉プール。
宿の前にあるため池のような広大なスペースはなんと全部温泉!!
ここで映画テルマエ・ロマエが撮影されました。
ということは阿部寛も間違いなくこのプールに入っているのです。
すごすぎて言葉が出ません。
これはロケ地にもなりますね。
プールに垂れ流しにするくらいのあり余る湯量の豊富さがわかります。この温泉プールは外から丸見えなので、水着かタオル巻きが必須になっています。
こんな広いんだから、さぞかしぬるいだろうと思って入ってみると、
意外にも適温。ぬるすぎるということもなく、この旅館で一番ちょうどいい温度でした。
ですが、底には温泉藻が一面に生えていて驚くほど滑ります。
プールを歩き周ろうとするとぬるぬる滑って思うように動けませんでした。
プール風呂にはなんと滑り台まで付いちゃってます。
滑り台の下は浅いお風呂になっています。
遊び心がにくいです。
横から見るとこんな感じ。
ぬるぬるも相まってメチャクチャ滑り、スプラッシュマウンテンのように放り出されます。予想以上にすさまじい水しぶきと衝撃でした。
ちなみに皆さん恥ずかしいのか、滑り台を楽しむ人はあまりおらず。
お風呂の数といい、質といい間違いなく栃木県でも有数のもの。
全体的にあまりきれいな旅館ではありませんが、鄙びと珍湯が好きな温泉ファンにはぜひとも来てほしい旅館です。猫好きにもオススメ。
6.温泉分析書の説明
溶存物質が1000mg未満の場合は単純温泉になります。
こちらは651mgのため、単純温泉です。
単純温泉といっても何も入っていないわけではなく、成分的な炭酸水素カルシウム(重炭酸土類)と硫酸カルシウム(石膏)が主成分です。
その他、保湿力が高く美肌成分と言われるメタケイ酸を、温泉度認めらる基準値の4倍の202mgも含みます。