大露天風呂の日記

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月岡温泉 ひさご荘 エメラルドに輝く油臭硫黄泉へ日帰り入浴

ひさご荘

 

1.入浴時間・料金・混雑度

 

〇日帰り入浴時間 11:00〜 14:00 受付は13:00まで
〇日帰り入浴料金 900円 

〇露天風呂    あり
〇お風呂の数   内湯露天(男1・女1)

〇タオル     100円(ロゴなし)

〇客室数                     50室

〇公式HP    http://www.hisagosou.com/index.html#!

〇混雑度    お風呂で会った人数 1人

〇個人的オススメ度 ★★★★☆

 

2.場所・電話番号

〇住所 新潟県新発田市月岡温泉552-16

〇電話番号 0254-32-3111

 

 

3.泉質

 

■源泉      月岡温泉5号井

■泉質   含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉

     (含芒硝食塩硫黄泉)

■温度             50.4度  pH 8.1

■成分総計 3510mg

 

■源泉      月岡温泉6号井

■泉質   含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉

     (含芒硝食塩硫黄泉)

■温度             49.5度  pH 8.1

■成分総計 3461mg

 

4.月岡温泉について

 


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月岡温泉は新潟の奥座敷として名高い一大温泉地。全国的にも著名な巨大旅館が林立し賑やかな歓楽温泉街を形成しています。

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温泉の歴史は意外に浅く、大正時代の1916年。新潟の温泉によくある石油の掘削ボーリング中に湧き出した温泉です。温泉が湧き出したことから、石油掘削は断念されましたが、石油掘削事業者であった本間氏が湯小屋を立て温泉を利用。これが月岡温泉の始まりとされています。この写真には、まだ石油掘削のやぐらが残っており、開湯初期に撮影されたものと思われます。

 

その後、新源泉の開発も進み、昭和になると次々と大型旅館が建設され、新潟を代表する温泉地となりました。開湯当時からある浪花屋などの旅館は現在は残っていません。日帰り入浴にはケチな温泉街で主要旅館は不可です。

 

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月岡温泉といえば華鳳が有名。プロが選ぶ旅館ランキングの毎年上位に名を連ねる超有名旅館です。庶民を寄せ付けなような門の奥には宮殿のような豪華すぎる建物がそびえます。日帰り入浴不可。


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この華鳳を作ったのは隣りにあるホテル泉慶で、こちらが親玉の旅館。泉慶も相当な豪華旅館で月岡温泉のどこからでも目立ちます。

ここも日帰り入浴不可。

 

5.外観・館内・お風呂

 


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ひさご荘は泉慶、華鳳と清風苑という月岡の三大旅館に次ぐ規模を誇る旅館。小さく見えますが奥行きもある大型旅館です。

月岡の三大旅館は日帰り入浴不可なので、月岡の主要旅館に日帰りで入れるだけでもありがたいですが、入浴時間は11時から受付が13時とめちゃくちゃ短いのでチャンスは一瞬。この日も13時ちょっと前で既に日帰り入浴店じまいの看板がありましたが、電話で確認していた旨を伝え、なんとか入れていただきました。


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入浴料は900円。タオルは100円ですがロゴなし。


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浴室は一階廊下の奥。


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大型旅館らしく脱衣所も充実の広さ。


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放射性廃棄物がありそうなマークですが、これはひさご荘のロゴで3つのひょうたん。


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こちらが内湯。月岡温泉は大型旅館がひしめく秘湯のかけらもない温泉ですが、泉質は折り紙付き。硫黄の含有量はなんと万座温泉に次いで全国2位


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にもかかわらず白濁ではなく美しいエメラルドグリーンのお湯。石油の堀り損ないの温泉であるだけにお湯はかなりの油臭がします。なのでお湯の臭いは石油と硫黄をごちゃまぜにした独特の臭い。


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こちらは大型旅館でありながらそんな月岡温泉をかけ流しで楽しめます。それでも塩素消毒はしているそうですが、月岡温泉の個性的で強烈な臭いのおかげで全くわかりません。


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続いて露天風呂。眺望はありません。

月岡温泉は食塩の含有量も多く、食塩泉特有の浴後のべたつき感や湯冷めしにくい保温性の良さも特徴です。

露天風呂は内湯よりもエメラルド感は弱めですが、源泉は同じです。


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湯口はあのひょうたんのマーク。硫黄と思われる成分が付着しています。


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硫黄泉は通常酸性を呈することが普通ですが、月岡温泉はなぜかアルカリ性で少しとろみがあるのも特徴です。美人の湯と言われるだけあり、ローションのようなお湯で肌がさらさらになります。

まさに特徴だらけの温泉。こんなすごい温泉が新潟市街からほど近い場所にあるのが驚きです。

 

まだまだあります 月岡温泉

 

【月岡温泉を入りつくせ!】日帰り入浴完全ガイド(温泉ソムリエのオススメ6選) - 大露天風呂の日記

 

 

6.温泉分析書の説明

 


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溶存物質が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。陽イオンはナトリウム、陰イオンは塩化物と硫酸イオンが20%を超えるので、ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。

また特殊成分として総硫黄(硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素の合計)が2mgを超える硫黄泉となりますが、こちらは127mgで全国有数の圧倒的な量。そのほとんどは遊離硫化水素硫化水素ガス)ではなく、硫化水素イオンとしてお湯に安定的に溶け込んでいるため、白濁せずこのような色になると考えられています。