上会津屋
1.入浴時間・料金・混雑度
○日帰り入浴時間 16:00〜20:00
○日帰り入浴料金 700円(湯巡り手形で400円)
○露天風呂 あり
○お風呂の数 男1・女1
○タオル 200円(ロゴなし)
○客室数 18室
〇公式HP http://www.kamiaizuya.com/
○混雑度 ほとんど誰にも会わない
○個人的オススメ度 ★★☆☆☆
2.場所・電話番号
〇住所 栃木県那須塩原市塩原745
〇電話番号 0287-32-2734
3.泉質
■源泉 上会津屋源泉
■泉質 ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉
(含土類-食塩泉)
■温度 65.1度
■成分総計 1990mg pH 6.44
4.塩原温泉郷について
塩原温泉郷の開湯は806年と伝えられ、1200年以上の歴史ある温泉です。正確には塩原温泉と言う温泉はなく、塩原十一湯(古町、門前、福渡、塩釜、畑下、大網、新湯、元湯、中塩原、上塩原、塩ノ湯)と呼ばれる温泉の集まりで、150もの源泉があり、泉質も様々。30件を超える旅館があり、まさに温泉天国。かつてはこれに「甘湯、須巻、袖が沢」の3温泉が加わっていましたが、旅館が全てなくなり、現在は消滅しています。
塩原温泉郷は日帰り入浴も比較的に積極的に行っており、旅館共同組合の湯めぐり手形を購入すれば、なんと半額で各旅館の日帰り入浴が可能です。
塩原で日帰り入浴する際のマストアイテムで、塩原もの語り館や各旅館で購入可能です。
古町温泉は塩原温泉郷の中でも中心に位置しており、箒川沿いに旅館が点在しています。安土桃山時代には既に温泉の開発がなされていたと言われ、塩原温泉郷の中心として栄えてきました。旅館数は塩原温泉郷で最大です。
戦前の写真にも現在も残る上会津屋などが写っている他、多くの旅館が立ち並んでいます。戦前は田んぼであった写真上部付近は現在は国道が開通。
国道沿いに新しく作られた旅館も古町温泉として数えられます。
古町温泉や門前温泉の界隈は塩原名物とて焼き(どら焼きクレープ)のお店も集まっていますので、ちょっとボリューミーですが、湯上がりのスイーツに良いかもしれません。写真は今井屋のとて焼き。皮はどら焼きみたいな感じで、まんじゅうが突き刺さってますので、結構お腹いっぱいになります。
5.外観・館内・お風呂
上会津屋は古町温泉の中でも、江戸時代から続く老舗旅館。
外観はこんな感じです。塩原温泉郷の中心街の道路に面しており、塩原もの語り館の真横。場所はわかりやすいです。和モダンが印象的な建物です。
ちなみに向かいにある似たような名前の会津屋さんはこちらの旅館とはまったくの無関係。日帰り入浴もやってませんので要注意です。まぎらわしい。
入り口も老舗らしく重厚感があります。
左側の看板には「凌霜隊脇本陣」と書いてます。
こちらのお宿は戊辰戦争の際に現在の岐阜県郡上藩の凌霜隊(りょうそうたい)が宿泊したそうです。会津藩小山田隊の本陣にもなった由緒正しき旅館とのこと。
玄関の長いアプローチを進むとようやく玄関。
湯めぐり手形持参なので入浴料は半額の400円を払います。
老舗らしくお座敷のようなフロント。
タオルはロゴなしです。残念。。
お風呂はフロントからすぐ。この暖簾をくぐります。
のれんをくぐると長い廊下に続きます。
この廊下沿いには、上会津屋の歴史を物語る資料の数々が展示されていました。
これは明治時代の上会津屋の写真。うーん趣ありますね。
こんな感じの建物に、戊辰戦争に参戦した隊士の方が宿泊したんでしょうか。
江戸時代の古文書もたくさん置かれていました。興味のある方は帳場までお申し込みくださいとありました。申込みしたら説明とかしてくれるのかもしれません。
驚いたのは貴重な古文書を直接手に取って読めること。
触っていいなんて驚きです。かろうじて読めた変死一件?物騒な事件でもあったんでしょうか?
死体請証文之事
こちら明治の地租改正の時の地券。
お風呂は一度また外に出ます。
このドアの向こうがお風呂になります。
大名屋敷のような重厚感溢れるドア。
お風呂は侘(わび)の湯と寂(さび)の湯の2つがあります。このときは右の寂の湯が女性で、侘の湯が男性でした。この旅館で有名なのは寂の湯のほうです。
なんとお風呂に茶室がついてるそうです。入りたかった。。
待ち合い室には難易度高めな暇つぶしセットもあります。
ピンクの暖簾なので一瞬迷いましたがこちらが男湯。
脱衣所はとても清潔感があります。ドライヤー等完備です。
ロッカーには木の名前が書いてありました。
内湯はこんな感じです。
お湯があんまり溜まってないように見えますが、本来の営業時間の16時ちょっと前に入れていただいたので文句は全然ありません。
シャワー、シャンプー、ボディソープ類完備。
泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉です。
ですが舐めてもあまりしょっぱくはなく、無味無臭に近いです。
湯口には温泉の白い析出物がびっしり。お湯は少し熱めです。
お風呂も少し城郭風。
露天風呂は小さめです。すぐ外側が駐車場のため、眺望はありません。
木造の浴槽でした。お湯はまだ張りたてで、少なめでしたので、寝湯のようにして楽しみました。
塩原に多い塩化物泉ですが、あまりべとつき等はなくさらさらしたお湯の印象でした。
ちなみに玄関には飲泉所があります。たまご臭はせず、わずかに石膏のようなちょっと焦げた感じの臭いがしました。味は可もなく不可もなく。そんなにくせのあるお味ではないので抵抗なく飲めます。
日帰り入浴時間は16時からと比較的に遅めのスタートですが、誰にも合わずゆっくり歴史あるお湯を堪能できました。
まだまだあります 塩原温泉郷
【塩原温泉郷を入りつくせ!】日帰り入浴完全ガイド(温泉ソムリエのオススメ25選) - 大露天風呂の日記
6.温泉分析書の説明
成分総計が1000mgを超えると、単純温泉にはならず、陽イオン-陰イオンの順に20%超のものを並べて名前をつけます。陽イオンはナトリウムとカルシウム、陰イオンは塩化物イオンと炭酸水素イオンが20%を超えるので、ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉となります。旧泉質名では含土類-食塩泉。
ここまではまあまあよくある泉質ですが、特筆すべきはメタケイ酸の量!メタケイ酸は天然の保湿成分といわれ、きめの細かい美肌つくるとされています。これを50mg以上含有すると温泉の定義に該当しますが、ここの源泉はメタケイ酸をなんと232mgも含みます。これは塩原温泉郷では3番目の含有量。